サイグレアニマン

サイケ、プログレ、アニメ、漫画、映画などの覚書

好きなもの目録 その192 石井隆の GONIN

劇画家で映画監督の石井隆さんが
5月22日にお亡くなりになっていたみたいです。

2017年に記したメモを下記に転載。

石井隆監督作品は、
『死んでもいい』『ヌードの夜』『夜がまた来る』『GONIN』『GONIN2』などを観たことがある。
観たのが十年くらい前で、もうあまり記憶に無いんすが、
『ヌードの夜』と『GONIN』は面白かったかな。
脚本を手掛けた作品は、
『天使のはらわた 赤い教室 - 曾根 中生』
『天使のはらわた 名美 - 田中 登』
『縄姉妹 奇妙な果実 - 中原 俊』
池田敏春監督の『死霊の罠』『ちぎれた愛の殺人』を観た事があり、
『天使のはらわた 赤い淫画』は観たかどーか記憶が曖昧。
私が邦画を観始めた頃、『ヌードの夜』『GONIN』など評価が高く面白いので、
石井隆監督作品を出来るだけ観たいとは思ったんですが、
他に観たい映画やアニメなど沢山あり過ぎて後回しにしていて、
あまり作品を観れてないです。

石井隆監督の『GONIN サーガ』を視聴。
2016年末、根津甚八さんが亡くなりましたが最後の出演作。
病気で俳優業を引退していたので、根津さんが登場しても
「誰だ、お前?」状態だったのが悲しいなぁ。
『GONIN サーガ』は、けっこうお金が掛かってる出来なんすが、
なんか古臭い(時代遅れ)かな。
『GONIN』の続編で、『GONIN サーガ』の登場人物は『GONIN』の登場人物の息子や娘だったり。


標題:石井隆のGONIN

分類:映画>邦画>ピカレスク

■題名:GONIN

監督・脚本:石井 隆

音楽:安川 午朗

主題歌:紅い花 - ちあき なおみ

出演:
佐藤 浩市
本木 雅弘
根津 甚八
竹中 直人
椎名 桔平
ビート たけし
木村 一八
鶴見 辰吾
永島 敏行
室田 日出男
横山 めぐみ
川上 麻衣子
滝沢 涼子
永島 暎子
栗山 千明
岩松 了

発表年:1995年

製作国:日本

評価:保留 (A か B 未確定)

■内容・雑記:(保留)
また観返したら、何か書きます。

 

■題名:夜がまた来る

監督・脚本:石井 隆

音楽:安川 午朗

出演:
夏川 結衣
根津 甚八
寺田 農
渡辺 哲
椎名 桔平
永島 敏行
竹中 直人
余 貴美子
宮下 順子

発表年:1994年

製作国:日本

評価:保留

■雑記:
『ヌードの夜』『夜がまた来る』『天使のはらわた 赤い閃光』と
土屋名美と村木哲郎の三部作?
女の情念というか怨念というかドロドロした映画。
銀色の紙吹雪、ネオン管、雨(水)や光など特徴ある石井隆演出で、
公開当時に観ていたら、(当時の)他の邦画と比べて凄い!
ってなっただろうけど、
今観ると、こういう日本映画はもうお腹いっぱいって感じで食傷気味。
重い(落ちるところまで落ちる)話なんですが、
最後のポン刀(椎名桔平)対ビニール傘(根津甚八)の決闘が
それまでとのテイストが違って、なんか面白い。
夏川結衣が体当たり演技(ヌード)してんすが、
私は夏川結衣といえば『死国』での可愛い美人や、
結婚できない男』とかの落ち着いたイメージだったので、
若い容姿と声(台詞回し)と演技などが知っている女優とは結びつかず、
この女優(夏川結衣)は誰(有名)?なんだろうと思ったっす。

好きなもの目録 その361 金井勝の無人列島

「フフフフフフ……」尼僧の黒い微笑

二年くらい前に観て衝撃を受けた前衛映画、
金井勝監督の『無人列島』を目録に。
※「微笑う銀河系三部作」のまだ観てなかった『王国』を観たんで、
二年くらい前に観てもう内容を忘れてる『GOOD-BYE』と共に
ちょっとだけ追記してます。

1960~1970年代の自主制作映画や実験映画や前衛映画
『白日夢 (1964年) - 武智 鉄二』
『とべない沈黙 - 黒木 和雄』
薔薇の葬列 - 松本 俊夫』
『鉄輪 - 新藤 兼人』
とか、勅使河原宏寺山修司なんかは、
わからないところもあるけどなんか面白いんすが、
『荒野のダッチワイフ - 大和屋 竺』
とか、若松孝二足立正生なんかは、
低予算なんで荒唐無稽で女性のヌードやレイプなどの
衝撃性や暴力性で誤魔化している感じがして
あまり面白いと思えないんすが、
そんな作品の中で『無人列島』は映像が面白いし、
イデオロギーや性的なメタファーがなんか異様で面白いっす。
内容は全然わからないけど……。
上記の作品に比べると、
デヴィッド・リンチの作品がいかにわかりやすいか、
予算(お金)をかけ丁寧に制作しているか、と改めて思う。


標題:金井勝の微笑う銀河系三部作 無人列島

分類:映画>邦画>前衛

■題名:
無人列島
GOOD-BYE
王国

監督・脚本:金井 勝 (※出演:『GOOD-BYE』『王国』)

脚本・出演:むささび童子 (※『GOOD-BYE』『王国』)

スタッフ:
富田 雪 (※脚本:『無人列島』 / 出演:『王国』)
山崎 佑次 (※脚本・美術:『無人列島』 / 撮影・美術:『GOOD-BYE』 / 出演:『王国』)
亘 真幸 (※撮影:『GOOD-BYE』『王国』 / 出演:『GOOD-BYE』)

出演:
大方 斐紗子
佐藤 重臣
真壁 勝徳 (※『無人列島』『GOOD-BYE』)
串田 和美 (※『無人列島』『王国』)
岩田 信市 (※『無人列島』『王国』)
堤 雅久 (※『GOOD-BYE』『王国』)

(※下記『無人列島』)
佐沢 博
竹田 都
新井 純
伊東 満智子
金平 ミサ
河西 都子
浅川 鮎子
渡辺 ルミ
佐藤 博
村松 克巳
樋浦 勉
坂本 長利
青木 一子
永田 智
松葉 正男
上条 順次郎
加藤 好弘

(※下記『GOOD-BYE』)
松井 康子
梵魚寺 勝丸
空涙 犬吉
小笠原 清
宝仙華
雲 堂門
田中 茂

(※下記『王国』)
大和屋 竺
桑名 平治
城之内 元晴
佐々木 天
尾形 充洸
井東 清
斎藤 隆
山本 晰也
比田 義敬
萩野 素彦
荻野 アヤ
荻野 直
細井 靖明
大阪 徳
秋山 洋
伊藤 文
多胡 智惠子
李 順子
松本 勲

発表年:
1969年
1971年
1973年

製作国:日本

評価:
A ★★★★☆
C ★未確定
B ★★★△

■内容・雑記:
無人列島』
逃亡していた日出国(串田和美)は、村の駐在(佐沢博)に捕まり、
ボコボコにされ憔悴しきった状態で教会に連れ戻される。
教会地下の尼僧達による審問会で有罪になった日出国は
白衣の尼僧(河西都子)に鞭打たれ、
女の淫欲と母の子宮の中にいるような状態から逃れると
辿り着いたバラック集落で背中から男の子を産みシャム双生児のようになる。
河原で青年(樋浦勉)が白衣の尼僧に虐殺され鶏を奪われるのを目撃したり、
背中の子供が「ねずみの嫁入り」を読むことにより知識を得て大人に成長し
日出国に反抗するようになる。
日出国はその自分の半身(村松克巳)が邪魔になり殺すことにより自信を取り戻すと、
新聞を美しく貼ることに使命を感じている夫(坂本長利)と
そのことに疑問を感じている妻(青木一子)の住む団地に大家として押し入る。
単純な仕事に疑問を持った団地の妻を日出国は犯し刺殺すると、
団地の妻から五人の畸型児(ゼロ次元)が産まれる。
日出国は畸型児達に追われながら国会議事堂に向かい、
角棒を振り回し立ち塞がる畸型児の一人を刀で切り倒し国会に乱入する。
そこは大衆演劇の舞台のような場所であり、
白衣の尼僧が現れ、日出国に刀を振り回し民衆を扇動するように促す。
乗せられ跳ね上がった日出国は(原爆により)白衣の尼僧に殺され偽りの平和が訪れる。
何を言っているのかわからねーと思うが
私も何を観せられたのかわからなかった……、
頭がどうにかなりそうだった……。うそ

日出国(ひでくに)の名前は、日出ずる国、日本の暗喩だと思うけど、
尼僧達の審問会は極東国際軍事裁判で、白衣の尼僧はアメリカかな。
白衣の尼僧が河原で青年を虐殺するのはベトナム戦争
西しか向けない日出国と東しか向けない顔に痣がある男のシャム双生児
東西冷戦とか右翼や左翼のイデオロギー対立のことかな。
背中のシャム双生児を殺した日出国が急に男らしくなり三島由紀夫っぽくなる。
団地の夫婦の食事場面で金嬉老事件金嬉老のインタビューが流れる。
団地の夫が目の前で妻が日出国に襲われているのに、
そんなことより新聞貼らなきゃ……と現実逃避するのが日本人的。
団地の妻から畸型児が産まれてくる時の音楽が「君が代」だったり、
河原での白衣の尼僧と青年が戦闘している時の音楽がカントリー・ミュージック?だったり、
日出国が民衆を扇動している時の音楽が
ジェームス・ブラウンの「パパズ・ガット・ア・ブランド・ニュー・バッグ」。
雪原から始まり雪原で終わる、
まわりまわって、ねずみの嫁入り的なループ構造になってる。

螺旋階段で白衣の尼僧が日出国を鞭打つ場面とか、
日出国が黒い微笑で団地を見下ろす場面とか、
畸型児達の奇妙な踊りとか映像を観ているだけで面白い。

畸型児達を演じているのは
『にっぽん'69 セックス猟奇地帯 - 中島 貞夫』や
薔薇の葬列』にも出ている
前衛パフォーマンスアート集団「ゼロ次元」の人達。


『GOOD-BYE』
無人列島』みたいなのを期待すると肩透かしを食らうかな。
より自主制作映画っぽい荒い作り。
失語症の少年(むささび童子)がラーメン屋へ行くのがループされ、
途中、麗人(松井康子)に出会い胎内回帰。
古地図にある朝鮮半島が大陸と繋がっていない島だったことから、
飛躍して日本から韓国へ突然ワープするみたいな展開だったような。
戒厳令下の当時の韓国の街並みが観れる貴重性はある。


『王国』
人々の朝の通勤という日常で始まり、
人はいかに時に支配されているかを見せる。
編集者が詩人の五九勝丸の家を訪れ原稿を受け取る。
以降、その詩に書かれた意味不明な内容に沿って話しが進む。
五九は目抜き平次(桑名平治)率いるスリ集団や
鳥博士(大和屋竺)に出会い、
時を掌る神クロノス(岩田信市)と対決することに。

スリの集会で、集会場の藁の小屋が燃やされスリ達にも火が燃え移るんすが、
火だるまスタントって普通、
別人のスタントマンが顔を映らないように安全にやると思うんすが、
どー観ても、本人が本当に勢いよく燃えてるんすよ。
火傷してないか心配……。
鳥博士による渡り鳥の体内時計の研究から
「時間からの開放」を学んだ五九は
鳥のアヌスからガラパゴス諸島へ飛ぶ!(意味不明)
んすが、ガチャピンみたいに緑色になった五九が
ガラパゴスゾウガメと獣姦したり、ウミイグアナ?の大群に混ざったりする
マジで八王子からガラパゴスへ行ったの?っていう驚きの展開!
無人列島』の尼僧の登場や鞭打ち、
宇宙空間で「フフフフフフ……」と黒い微笑をする(パンストを被った)男達の顔、
など『無人列島』の続編っぽい。
押井守作品みたいに、鳥や魚(動物)が表象や直接的に登場する。


無人列島』で(戦後)日本を現し、
『GOOD-BYE』で日本を脱出して海外(韓国)へ、
『王国』で日本から世界(ガラパゴス諸島)、そして宇宙へ。
――とスケールアップしてるけど、
無人列島』が映像的にも物語的にも一番面白いと思う。

好きなもの目録 その403 デヴィッド・リンチのロスト・ハイウェイとマルホランド・ドライブ

デヴィッド・リンチ
ロスト・ハイウェイ』と『マルホランド・ドライブ
を久しぶりに観直したんすが、何度観てもわからないっす……。
私が影響を受けたサークルの先輩に
デヴィッド・リンチ大好きな人がいるんすが、その異常な愛情に比べると、
私は普通にデヴィッド・リンチが好きくらいの軽い感じっす。
映画監督の私の好みは、デヴィッド・リンチより
デヴィッド・クローネンバーグテリー・ギリアム
ポール・バーホーベンの方が好みで、
デヴィッド・リンチは、アレハンドロ・ホドロフスキー
コーエン兄弟ジョエル・コーエンイーサン・コーエン
などと同じくらいの好みかな。

デヴィッド・リンチの作品は、
長編映画10本とテレビドラマ
ツイン・ピークス (オリジナル・シリーズ)』を観たことがあるんすが、
今回観直した2本と『ワイルド・アット・ハート』以外の作品は
五年とか十年以上前に観てから観直してないので内容憶えていません。
昔のブログのメモを見ると、
2009年にGyaOYahoo!動画と統合される前のギャオ)で
ツイン・ピークス』を観て、
丸太おばさんとかウィンダム・アールが尺八吹く――とか書いてあるんすが、
ほとんど忘れてるっす……。
デヴィッド・リンチの映画の中で『ロスト・ハイウェイ』が
不気味なミステリーマンの印象が強く一番好きなんで目録に。


標題:デヴィッド・ハイウェイ・ドライブ・ロスト・マルホランド・リンチ

分類:映画>洋画>サスペンス

■題名:
LOST HIGHWAY
ロスト・ハイウェイ
MULHOLLAND DR.
マルホランド・ドライブ

監督・脚本:
DAVID LYNCH
デヴィッド・リンチデビッド・リンチ / デイヴィッド・リンチ

音楽:
ANGELO BADALAMENTI
アンジェロ・バダラメンティ

撮影:
PETER DEMING
ピーター・デミング

出演:
(※下記『ロスト・ハイウェイ』)
BILL PULLMAN
ビル・プルマン
PATRICIA ARQUETTE
パトリシア・アークエット
BALTHAZAR GETTY
バルサザール・ゲティ
NATASHA GREGSON WAGNER
ナターシャ・グレグソン・ワグナー
MICHAEL MASSEE
マイケル・マッシー
ROBERT LOGGIA
ロバート・ロッジア
ROBERT BLAKE
ロバート・ブレイク

(※下記『マルホランド・ドライブ』)
NAOMI WATTS
ナオミ・ワッツ
LAURA HARRING
ローラ・ハリング
JUSTIN THEROUX
ジャスティン・セロー
ANN MILLER
アン・ミラー
MELISSA GEORGE
メリッサ・ジョージ

発表年:
1997年
2001年

製作国:
アメリ
フランス

評価:
A ★★★★◎
A ★★★★△

■内容・雑記:
ロスト・ハイウェイ
ジャズのサックス奏者フレッド・マディソン(ビル・プルマン)は、
目覚めが悪く煙草を吸ってるとインターホンが鳴り通話にすると
「ディック・ロラントは死んだ」とかわけわからんこと言うんで外を見たら
ピンポンダッシュで誰もいないんだけど
玄関先にビデオテープが置いてあるのを見つける。
裏ビデオとか注文してないし呪いのビデオとかだったら嫌だなぁ。
とか思ったか知らないけど、
妻のレニー(パトリシア・アークエット)と一緒にビデオを観てみたら
マディソンの家や室内の隠し撮りだったんで警察に通報。
アンディ(マイケル・マッシー)主催のパーティに夫婦で出かけるが、
アンディと妻のレニーが親密そうでなんか嫌な感じ。
そこへミステリーマンロバート・ブレイク)が現われ、
いつもフレッドの家に居るっす。とか言って電話を渡してきて、
留守のはずなのに謎の男が電話に出るんすよ。
んで、またビデオが届いてたんで観たら、
自分(フレッド)が妻を惨殺しているスナッフビデオだったんで
身に覚えがなく混乱していると警察に捕まり収監される。
監獄のフレッドは激しい頭痛により変身し、
なぜか自動車修理工の青年
ピーター・レイモンド・デイトン(バルサザール・ゲティ)になる。
別人なんで釈放されたピートが働いていると
お得意様のマフィアのボス、ミスター・エディ(ロバート・ロッジア)が
愛人のアリス・ウェイクフィールドパトリシア・アークエット)を連れて現われる。
ピートには恋人のシェイラ(ナターシャ・グレグソン・ワグナー)がいるんすが、
凄い美人なんでアリスに一目惚れしたピートは
仕事終わりに再び現われたアリスと恋に落ちホテルへ。
んで、ピートとアリスの仲がミスター・エディにバレやばい状況に。
アリスに呼び出されたピートはアンディの家に行くが、
アンディと取っ組み合いになり、
アンディは豆腐の角……じゃなく、ガラスのテーブルに頭をぶつけて死ぬ。
逃亡資金にするためアンディの貴重品を持ち去り砂漠の小屋へ売りに行く。
なんか知らんけど、またミステリーマンが出てきて、
いつの間にかピートがフレッドに変身して、
妻のレニーでもあるアリスと肉体関係にある
ミスター・エディことディック・ロラントを射殺する。
フレッドは自宅にいる自分に
「ディック・ロラントは死んだ」と報告すると尾行していた警察から逃亡。
夜のハイウェイを逃避行……。みたいな

ポルノや売春など裏社会と繋がっているアンディが
ディック(ミスター・エディ)にレニー(アリス)を紹介して、
ディックとレニーの関係を知ったフレッド(ピート)が二人を殺した。
ってことなのかな。
フレッドが頭ビリビリして変貌するのは、
なんか電気椅子での死刑執行みたいなんで、
ピートに変身してる描写は走馬灯がよぎってるのかも。知らんけど
フレッドやピートが容姿や人格が変貌する前に、
暗闇で自分の鏡像と対峙するみたいな場面があったり、
アリスがミスター・エディ(の部下)に銃で脅されて服を脱ぐ場面にも
全身鏡(姿見)が遠くに置いてあったりして、
鏡は人の表と裏、二重人格を象徴してるのかな。知らんけど
アンディ役のマイケル・マッシーは、
ブルース・リーの息子のブランドン・リーを誤って射殺、
ミステリーマン役のロバート・ブレイクは、
二番目の妻だったボニー・リー・ベイクリーを射殺したとか……。

サウンドトラックに、
デヴィッド・ボウイの「アイム・ディレンジュド」
ルー・リードの「ディス・マジック・モーメント」
マリリン・マンソンナイン・インチ・ネイルズとか使われていて、
マリリン・マンソンはポルノ男優役でも出演してる。

フレッドがピートに変貌するのは、
O・J・シンプソン事件での心因性記憶喪失(解離性障害)から着想を得たみたいなんすが、
O・J・シンプソンは、元アメリカンフットボール選手で
裸の銃を持つ男』などに出演した俳優なんすが、
元妻の殺害事件の被告人となったことで有名)
私が久しぶりに『ロスト・ハイウェイ』を観直そうと思ったのは、
フレッドがピートに変貌するのは、
マカロニほうれん荘』の膝方歳三(トシちゃん)が
七味とうがらし先生に人格が変わるのを連想して、
ミステリーマンって容姿的に、金藤日陽(きんどーさん)みたいだなと思ったから。
ピートが純情そうな元カノのシェイラと
マフィアの情婦のアリスの間で揺れるのが、
沖田総司(そうじ)を、
清純な益田弘美とヤクザの娘の中嶋敦子の間で取り合うのをちょっとだけ連想。


マルホランド・ドライブ
キャッチコピーは「リンチのあたまはどうかしている」うそ

ベティ・エルムス(ナオミ・ワッツ)は、
女優としての成功を夢見てカナダからロサンゼルスに来て、
撮影旅行で留守にする女優の叔母のアパートを使わせてもらう。
アパートに行くと、交通事故で記憶喪失のリタ(ローラ・ハリング)がいて、
同情したベティはリタを介抱し素性を調べようと尽力する。
その頃、映画監督のアダム・ケシャー(ジャスティン・セロー)は上層部からの圧力で
ベティを売り出すために主役にしろという命令に背き窮地に陥る。
アダムが家に帰ると妻は間男を連れ込んでいて破局
その上マフィアに追われ金も無いのでお手上げ状態に。
ベティは叔母のコネでオーディションを受けると評判が良く、
アダムに紹介するからとスタジオ見学に行き、
アダムとカミーラ・ローズ(メリッサ・ジョージ)が親しげにしている所を見て、
約束があることを思い出し、その場を離れリタと合流する。
リタの本名と思われるダイアン・セルウィンの住所を二人が尋ねると、
そこには女性の死体があった……。

ダイアン・セルウィン(ナオミ・ワッツ)と
カミーラ・ローズ(ローラ・ハリング)の二人は同性愛関係で
お互い女優で成功することを目指している。
カミーラは抜擢され成功し映画監督のアダムと結婚することに。
自分は売れない女優のままでカミーラに裏切られたダイアンは
殺し屋にカミーラの殺害を依頼する。
任務完了の印の青い鍵(ブルーキー)を見たダイアンは
後悔から錯乱し自殺する。

前半がダイアンの夢(理想)で、後半が現実らしいっす。
前半と後半で俳優の役名や立場が違っていて、
カミーラ・ローズ役も前半と後半で違う女優なので混乱するっす。
マルホランド・ドライブ』は、
サンセット大通り - ビリー・ワイルダー』のオマージュらしいんすが、
日本でリメイクするなら、
アパートの管理人でアダムの母親のココ(アン・ミラー)役は清川虹子だな。うそ

わけわからん映画っすが、
ナオミ・ワッツが可愛いなぁ。ってのと、
ナオミ・ワッツの父親はピンク・フロイドサウンド・エンジニアだったとか)
最後のちっちゃい老夫婦の場面とか面白いかな。
人物設定などがちょっとだけ、
山岸凉子の「バンシー」「奈落 タルタロス」なんかを連想したっす。

気になるもの目録 田中登と田中真理

ブログは公開なんで、
「好きなもの目録」や「気になるもの目録」では、
好きなエッチな作品や人物などについて書かないことにしてるんすが、
日活ロマンポルノ(1971年から1988年頃の作品)は、
近年ではエロ目的というより映画芸術的に評価されていると思うので
取り上げるっす。

私はあまり日活ロマンポルノを好きではないっす。
日活の一般向映画よりも、
日活ロマンポルノは収録期間や製作費などが半分以下らしいので、
日活ロマンポルノは映像が安っぽく雑で、出演している俳優も
一般向映画に出演している俳優と比べると容姿が微妙で演技も稚拙に思え、
内容(ストーリー)も整合性に欠け陳腐に思えるから。
同じポルノ、ピンク映画でも、
東映ポルノ(東映ピンキー・バイオレンス)は、そのバカバカしさと奇妙さ、
石井輝男鈴木則文の監督作品があるんで好きなんすが。
園子温監督作品とか、下品なエロにエキセントリックな演出、
俳優に無理をさせてる……ようなのが日活ロマンポルノっぽく感じる。
園子温監督は日活ロマンポルノより
石井輝男深作欣二などを目標にしているのかもしれないけど。
十年くらい前とかに、
日活ロマンポルノで評価が高い有名な作品を何本か観たんですが、
悪くはないけど一般向映画に比べると……。
私が凄い面白いって思える作品があまりなかったので
日活ロマンポルノはあまり追っていません。

私は思春期とかに日活ロマンポルノを知ったと思うんすが、
田舎に住んでいる私が、長野に行ったり東京近郊に住むようになって、
繁華街とかで日活ロマンポルノのポスターや看板を見かけると恥ずかしくて
その道を通り辛いなぁ。と避けたり。
中学生の頃に、日活ロマンポルノの紹介が載っているので
『映画の友』を友人が欲しがっていた思い出くらいで、
私はエロは好きですが日活ロマンポルノにあまり興味がなかったです。
実際観てみてもそれほどいやらしいとも感じず。

近年はコンプライアンスに厳しいっていうか、
エロ関連に厳しい状況になり、
AV出演強要被害防止法案や、ビニ本を販売したまんだらけ書類送検
――など、猥褻と思われるエロ関係のソフトが抹消されていく方向を感じるので、
日活ロマンポルノも観れなくなる未来になるかも。

「好きなもの目録」で、
田中登監督の『丑三つの村』をいつか取り上げようと思ってるんすが、
『官能教室 愛のテクニック』を観たら、
けっこう変で印象に残る場面があったので
「気になるもの目録」で取り上げようかなと思い、
田中真理が出演している田中登作品を目録に。


標題:田中登田中真理の日活ロマンポルノ

分類:映画>邦画>エロ

■題名:
夜汽車の女
好色家族 狐と狸
官能教室 愛のテクニック

監督:田中 登

脚本:
宮下 教雄 (典厩 五郎 ※『夜汽車の女』『好色家族 狐と狸』)
中島 丈博 (※『官能教室 愛のテクニック』)

音楽:
坂田 晃一 (※『夜汽車の女』)
奥沢 散策 (山本 直純 ※『好色家族 狐と狸』)
多摩 零 (玉木 宏樹 ※『官能教室 愛のテクニック』)

出演:
田中 真理

(※下記『夜汽車の女』)
続 圭子
織田 俊彦
雪丘 恵介
桂 知子
丹古母 鬼馬二

(※下記『好色家族 狐と狸』)
保留

(※下記『官能教室 愛のテクニック』)
中村 良二
益富 信孝
絵沢 萠子

発表年:1972年

製作国:日本

評価:
C ★★△
不明
C ★★○

■雑記:
『夜汽車の女』
考古学者の水城(雪丘恵介)には、
裕美(続圭子)と冴子(田中真理)の美人姉妹の娘がいて、
大学の研究室では、妹の冴子はヤリマンで有名で
水城家に出入りする助手達と肉体関係にあった。
姉の裕美と助手の有川(織田俊彦)が結婚することになり、
姉大好きっ娘の冴子は二人の仲を邪魔するために有川を誘惑する。
んで、有川は同じ水城の娘なんで冴子に乗り換えようとするんすが、
冴子は不義の子で水城と血が繋がっていないので、
水城の後を継ぎたい有川は裕美との元サヤを求めるクズ。
裕美と冴子と有川の三角関係の話で、
どこらへんが「夜汽車の女」なのかわからないんすが、
裕美と有川が信州の山奥に旅行に出かけたのを、
冴子が夜汽車に乗って追いかけるんすよ。
夜汽車には冴子の他に写真家(丹古母鬼馬二)とモデルや、
途中から瞽女さんが乗ってきて、
突然、葛の葉(信太の狐)みたいなのを三味線で歌いだすっていう
シュールな演出がされてます。

姉妹からバカにされている水城家のメイドのひろ子(桂知子)は
水城の性欲処理もしてるんすが、
家政婦は見た!』みたいに暗躍して家庭を崩壊に導く。
顔は、田中真理>続圭子>桂知子なんすが、
おっぱいは、桂知子>続圭子>田中真理かな。
丹古母鬼馬二の写真家は、キーフ
(『黒い安息日』『アフィニティー』などのジャケットデザインで知られる)
みたいな写真を撮ってるのかな。
助監督は長谷川和彦


『官能教室 愛のテクニック』
高校生のイサオ(中村良二)は、
女体育教師の菊地育子(田中真理)との妄想で頭がいっぱいで勉強が手につかない。
友人達は水商売の女性・おはる(絵沢萠子)で初体験を済ませ
イサオにも勧めるが育子先生で童貞を卒業するんだと断固拒否!
育子と化学教師の森本(益富信孝)が付き合っているのを知ったイサオ
二人の仲を引き裂こうと森本とおはるの濡れ場を育子に見せる。
色々と工作しても二人が別れないので、
イサオは森本を殺す決心をし、化学の実験で森本を爆発させる。
森本は命に別状はなかったが性的不能になってしまう。
それでも育子は森本と結婚する意志に変わりはなかった。
それで、イサオのあまりのしつこさに育子は根負けしイサオに身を委ねるんすが、
それは赤ちゃんを授かるためだった……。

イサオのアクロバット・オナニーっていうか妄想が凄くて、
育子を鉄格子に監禁して放水する場面とか、
茶店のトイレでイサオが育子を襲い、拒否され頭を冷やしなさいと言われ、
便器に顔を突っ込み口に含んだ水を育子の着てるシャツに吹き掛ける場面とか、
育子と森本の絡みでの葡萄とトマトを使った果物プレイの場面とか面白いっす。

サッカーをやっていた元カレが育子に付き纏うんすが、
怪我で足が不自由で振られるんすが、
森本が不能になっても育子が別れないのは、
身体的障害は関係なく元カレは後ろ向きな性格で、
森本は性格が良いからみたい。

『夜汽車の女』もそうなんすが、
日活ロマンポルノの女性はノーブラが多くて、
服を脱ぐとすぐ裸っす。
育子はバレーボール部の顧問でバレーボールの特訓を
ブルマ姿でやってんすがノーブラなんすよ。
男子校なんで襲われない方がおかしい状態。
田中真理はバレーボールの人気ドラマ『サインはV』に出演してたみたいなので、
当時の観客はそれを連想して観てたのかな。
『夜汽車の女』で田中真理が剃刀を振り回していたんすが
『官能教室 愛のテクニック』でも剃刀で襲ってくるっす。

 

昨今、映画監督のハラスメント(セクハラやパワハラ)が問題になってますが、
昭和の邦画を観ると体育会系のハラスメント三昧って感じ。
相米慎二監督の『雪の断章 -情熱-』で
斉藤由貴を荒波のテトラポッドの上に立たせるのを観て
落ちたら死ぬなと思ったり、
『風花』で小泉今日子に雪原を長時間歩かせるのを観て
凄い寒そうだな凍傷になりそうと思ったんすが、
田中登監督の伊藤晴雨と妻をモデルにした
『発禁本「美人乱舞」より 責める!』で
女優を雪積もる寒中の池に入らせるのを観て
映画のためとはいえ狂ってると思う。

好きなもの目録 その107 イエスのライヴ1975

エスのアラン・ホワイトがお亡くなりになったみたいです。
ちょっと前に、ヴァンゲリスの訃報を聞いて残念に思ったばかりなのに……。
アラン・ホワイトはビル・ブルーフォードに比べられ、
それほど評価は高くないかもしれませんが縁の下の力持ちっていうか、
個性豊かなメンバーを支えるイエスに欠かせない存在かな。
私は『海洋地形学の物語』『リレイヤー』のドラムがけっこう好きです。
ドラムセットを盗んだ犯人はアラン・ホワイトの家族に返してあげてください。

そして、デペッシュ・モードのアンディ・フレッチャーも
お亡くなりになったみたいです。
私はデペッシュ・モード好きなんですが、
恥ずかしながら、メンバーの顔と名前をよく知らないんです。
学生の頃、デペッシュ・モードの『ヴァイオレーター』を買ったんすが、
友人とデペッシュ・モードの話を大声でしていて
「『ヴァイオレーター』買ったよ。『ヴァイオレーター』最高!」
みたいな会話を授業終わりにしてたら、周りの学生の反応が変な感じを受けたんすが、
ひょっとして『ヴァイオレーター』が「バイブレーター」に聞こえたのかも……と危惧。
そんな感じで、アルバムをだいたい輸入盤で買って聴いていたので、
写真や映像とかでメンバーの区別がつかないっす。
(1980年代のミュージック・ビデオとかは観てるけど)


私がプログレッシブ・ロックを本格的に聴きだしたのが
1998年の夏からなんですが、最初に嵌ったプログレ・バンドがイエス
1980年代に『ベストヒットUSA』で、
ロンリー・ハート」と「リーヴ・イット」のミュージック・ビデオを観て好きだったので、
アルバム『ロンリー・ハート (90125)』の中古CDを軽い気持ちで買ったのが
泥沼のプログレ地獄に落ちるきっかけだったっす。
んで、半年後くらいの翌年1999年の1月末くらいに、
日本コロムビアから発売された
『ライヴ 1975』
『ライヴ・イン・フィラデルフィア 1979』
を買うくらいになってたっす。
そこ(『ライヴ 1975』)で全盛期のイエスの演奏を観て感動したんですよ。
(その時はまだ、『リレイヤー』や『トーマト』も買ってなくて
聴いたことがない曲もあったけど)

1970年代のイエスのライブ映像がどのくらいあるのか知りませんが、
『イエスソングス』はリック・ウェイクマンがいるけど、
大曲(『海洋地形学の物語』や『リレイヤー』の曲)が少なく、
映像と音質が悪いし、
『ライヴ・イン・フィラデルフィア 1979』は選曲がいまいちなので、
当時のライブの全容がわかり、
パトリック・モラーツの面白い顔も見れる貴重性から
『ライヴ 1975』を目録に。


標題:イエスのライブ映像

分類:音楽 (ミュージックビデオ)>洋楽>ロック>プログレ

■題名:
LIVE 1975 AT Q.P.R.
ライヴ 1975

名前:
YES
エス

メンバー:
JON ANDERSON
ジョン・アンダーソン
CHRIS SQUIRE
クリス・スクワイ
STEVE HOWE
スティーヴ・ハウ
ALAN WHITE
アラン・ホワイト
PATRICK MORAZ
パトリック・モラーツ

録画年:1975年

製作国:イギリス

評価:S ★未確定

■曲目:
01. INTRODUCTION - SOUND CHASER
___イントロダクション~サウンド・チェイサー
02. CLOSE TO THE EDGE
___危機
_____THE SOLID TIME OF CHANGE
_____着実な変革
_____TOTAL MASS RETAIN
_____全体保持 (トータル・マス・リテイン)
_____I GET UP, I GET DOWN
_____盛衰
_____SEASONS OF MAN
_____人の四季
03. TO BE OVER
___トゥ・ビー・オーヴァー
04. THE GATES OF DELIRIUM
___錯乱の扉
05. I'VE SEEN ALL GOOD PEOPLE
___アイヴ・シーン・オール・グッド・ピープル~ムード・フォー・ア・デイ
06. LONG DISTANCE RUNAROUND
___遥かなる想い出
07. THE CLAP
___ザ・クラップ
08. AND YOU AND I
___同士
_____CORD OF LIFE
_____人生の絆
_____ECLIPSE
_____失墜
_____THE PREACHER/THE TEACHER
_____牧師と教師
_____APOCALYPSE
_____黙示
09. RITUAL
___儀式
10. ROUNDABOUT
___ラウンド・アバウト
11. SWEET DREAMS
___スウィート・ドリームス
12. YOURS IS NO DISGRACE
___ユアズ・イズ・ノー・ディスグレイス

■備考・雑記:
1975年5月10日、イギリスのクイーンズ・パーク・レンジャーズでのライブ。
DVDだと二枚で、
「イントロダクション~サウンド・チェイサー」から「ザ・クラップ」までがVOL.1、
「同士」から「ユアズ・イズ・ノー・ディスグレイス」までがVOL.2と別れています。
お馴染みのストラヴィンスキーの『火の鳥』の終曲が流れ出し、
エスのライブが始まるなぁ。ってイントロダクション。
白い緞帳が開いて、全員白い衣装の5人が登場。
最新アルバムが『リレイヤー』の頃のツアーなので、
白で統一しているのかな?
(『リレイヤー』のアルバムジャケットが白が基調なんで)
ジョン・アンダーソンはカルト教団のグルって感じの白い簡素な衣装。
スティーヴ・ハウとパトリック・モラーツの衣装は、
なんか『伝説巨神イデオン』のバッフ・クランが着てそうな感じ。
クリス・スクワイアの白いジャケットには、
背中や肘やフロントに赤い薔薇の模様があるんだけど、
魔太郎がくる!!』をリスペクトしているのかも。うそ
アラン・ホワイトは(ホワイトだけに)白いタンクトップにジーパン。
一曲目の「サウンド・チェイサー」は、サウンドチェックも兼ねているのか、
各楽器の音量調整が悪く、
スティーヴ・ハウのギターの音がほとんど聴こえない。
(映像で指使いが観れるのが救いだけど……)
「危機:盛衰」は、大量のスモークで舞台上が観えない。
「遥かなる想い出」は、
パトリック・モラーツのピアノのインプロビゼーションが聴ける。
ライブ開始は明るかったのに、だんだん暗く(日が暮れる)なっていく。
「同士」は、クリス・スクワイアのハーモニカ(ブルースハープ?)が観れる。
「儀式」は、クリス・スクワイアのベース・プレイを堪能。
ジョン・アンダーソンとクリス・スクワイ
(あとスティーヴ・ハウもかもしれないけど映像ではよくわからない)
がパーカッションに加わり大迫力の打楽器大会で(太鼓で)太古のリズムを刻む。
んで大熱狂のうちに終わり、興奮冷めやらずアンコールに突入。
舞台袖に引っ込んだメンバーが再び登場するんですが、
ここでこのライブの最大の見所がっ!
パトリック・モラーツが舞台に登場するときにこけるんすよ。
それを見たスティーヴ・ハウが、モラーツを蹴る素振りをするという、
今まで築き上げた感動を台無しにするモラーツのドジっ子ぶり。
アンコールの「ユアズ・イズ・ノー・ディスグレイス」では、
スティーヴ・ハウとパトリック・モラーツが、
ギターとキーボードでインプロの掛け合いしているので、
仲は悪くないんだろうけど。

ライブのセット(美術)のデザインはロジャー・ディーンなんだろうけど、
今観るとショボい。
ライブの前半は明るかったのでスモークくらいだった演出が、
後半は暗くなったので照明の演出が派手にあるんですが、
平面の小さいミラーボールがキラキラと輝くのがうら寂しい。

ライブ音源(ライブ・アルバム)を聴くだけだと、
どんな演奏をしているのか想像するしかないんですが、
映像があると凄さがもっとわかって良い。
音だけだと、ジョン・アンダーソンは歌以外は暇そうでいいなぁ。
(楽器演奏部分が長いから)って思うんですが、
実際は、フルート吹いたり、サイドギター弾いたり、
タンバリンや各種のパーカッションを叩いたりで大忙し。
(「錯乱の扉」では、爆発音のサウンドエフェクト用に
キング・クリムゾンの『アースバウンド』みたいな
VCS3シンセサイザーに繋げたパーカッションを叩いているみたい?)
全盛期のスティーヴ・ハウのギターの指使いや、
ペダルスティール・ギターやダブルネック・ギターの演奏を観れるし。

クリス・スクワイア好きの永野護が16歳の時に、
「前衛クラシックの王者 イエスオンステージ」っていう、
この頃?のメンバーのフィギュアを作ってるっす。


■おまけ

■題名:
THE VERY BEST OF RICK WAKEMAN CHRONICLES
LIVE1975
(RICK WAKEMAN IN CONCERT)
ライヴ1975

名前:
RICK WAKEMAN
リック・ウェイクマン

録画年:1975年

製作国:イギリス?

評価:保留

■曲目:
01. CATHERINE PARR
___キャサリン・パー
02. GUINEVERE
___王妃グィネヴィア
03. JOURNEY TO THE CENTRE OF THE EARTH
___地底探検
_____THE JOURNEY
_____旅路
_____THE RECOLLECTION
_____追憶
_____THE BATTLE
_____戦い
_____THE FOREST
_____樹海
04. CATHERINE HOWARD
___キャサリン・ハワード
05. MERLIN THE MAGICIAN
___魔術師マーリン
06. ANNE BOLEYN/REPRISE FROM THE FOREST
___アン・ブーリン~樹海

■備考・雑記:
1975年2月4日、オーストラリアのメルボルンシドニー・マイヤー・ボウルでのライブ。

リック・ウェイクマンが初っ端から日本批判。
LとRの(発音の)区別が無いとか、
英語圏に戻ってこれて本当に嬉しいとか、
あーだこーだ……。
白いマントに身を包み、金髪で長髪のリック・ウェイクマンは、
まさに魔術師かエルフのようなんですが、
顔はちょっとゴブリンが入ってるかな。
カメラワークが悪いというか、リックの手元がキーボード群に隠れて、
その華麗な指使いがあまり見えない。
(後半に少し指使いが見えるけど)
ミラーボールが、イエスの『ライヴ 1975』と同じように出てくるんですが、
こっちはちゃんと球体です……しかし、なんか変な手作り感があるっす。
当時はミラーボールを作るのが難しかったのかな?
『地底探検』の演出で怪獣が出てくるんすが、
円谷プロに頼めばよかったんじゃ……ただの空気嫁なんすが。
(怪獣は当時、二体で百万円したみたいっす)
ちゃちいんで庵野秀明監督に『シン・地底探検』を作ってもらうしかない。うそ
ステージ上手に語りの人(テリー・タプリン)が、
エマニエル夫人(シルビア・クリステル)が座るみたいな籐椅子に座り、
ナレーションしている。
(演奏中はただ黙って座っているだけ)
アシュレイ・ホルトとゲイリー・ピックフォード・ホプキンスの
ツインボーカルなんですが、プログレ系では無いハードロック系の歌唱。
ヴァードン・ウィリアムス指揮で、
現地のメルボルン・フィルハーモニック・オーケストラと、
メルボルン・チェンバー・クワイアの演奏は、
リハーサル不足なのか、あまり上手さを感じないかな。
まぁ、兎に角、
全盛期のリック・ウェイクマンのプレイが堪能できてお勧めです。
カレー食いながら演奏するシーンとか見たいなぁ。
(イエスをゴレンジャーに例えると、
リック・ウェイクマンキレンジャーのポジションなのか?)

気になるもの目録の目次

「好きなもの目録」で取り上げるか微妙なモノを
「気になるもの目録」っていう別枠でメモすることにしました。
後で「気になるもの目録」から「好きなもの目録」に
変更するかもしれないので通し番号はつけません。

一般的に評価が高いモノや、出来(内容)が良いモノでも
私の好みじゃないモノや、
逆に、一般的に評価が低いモノや、出来(内容)が良くないモノでも
私の好みなモノなんかを「気になるもの目録」で取り上げます。
評価は主に B ★★★○以下の作品になると思う。

目録なんで、タイトルと作者名などのちょっとしたデータしか書いてません。
私の備忘録(メモ)みたいなモノで、
評価(良い・悪い)の判断は、私個人の好き・嫌いのみで決めているので、
あまりあてになりません。
適当な感想と思い出しか書いてません。


「気になるもの目録の目次」

気になるもの目録 藤井秀剛の狂覗
気になるもの目録 森義隆の聖の青春
気になるもの目録 橋本愛アバター
気になるもの目録 間諜、十七人の忍者 大血戦
気になるもの目録 田中登田中真理
気になるもの目録 跋扈妖怪伝 牙吉
気になるもの目録 曽根中生嗚呼!!花の応援団
気になるもの目録 黒沢清勝手にしやがれ!!シリーズ
気になるもの目録 武正晴のイン・ザ・ヒーロー
気になるもの目録 BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係
気になるもの目録 滝田洋二郎天地明察
気になるもの目録 前田弘二のまともじゃないのは君も一緒
気になるもの目録 田宮二郎の夜の配当
気になるもの目録 ザ・ウィンド・イン・ザ・ウィロウズ (※サイケ / 好きなもの目録 その212 を気になるもの目録に変更)
気になるもの目録 BRAVE NEW WORLD の IMPRESSIONS ON READING ALDOUS HUXLEY (※プログレ / 好きなもの目録 その238 を気になるもの目録に変更)
気になるもの目録 PYTHAGORON (※電子音楽 / 好きなもの目録 その174 を気になるもの目録に変更)
気になるもの目録 CREATION OF SUNLIGHT (※サイケ / 好きなもの目録 その208 を気になるもの目録に変更)
気になるもの目録 松居大悟のワンダフルワールドエンド (※好きなもの目録 その359 を気になるもの目録に変更)
気になるもの目録 沖田修一子供はわかってあげない
気になるもの目録 加藤彰と風間杜夫の秘本袖と袖
気になるもの目録 主に泣いてます (※ドラマ)
気になるもの目録 1960年代の怪談映画 怪談残酷物語
気になるもの目録 ローランド・クリックのデッドロック
気になるもの目録 ジョン・ブアマンの殺しの分け前 / ポイント・ブランク
気になるもの目録 クリスチーナ・リンドバーグのゼイ・コール・ハー・ワン・アイ~血まみれの天使~
気になるもの目録 ルチオ・フルチの幻想殺人
気になるもの目録 伊達勇登の旋風の用心棒
気になるもの目録 小寺勝之高橋しんやSci-Fi HARRY サイファイハリー
気になるもの目録 高橋良輔ガサラキ GASARAKI
気になるもの目録 越智博之と恩田尚之太陽の船ソルビアンカ
気になるもの目録 中村隆太郎小中千昭神霊狩 / GHOST HOUND (※好きなもの目録 その178 を気になるもの目録に変更)
気になるもの目録 園村健介の BAD CITY
気になるもの目録 菱田正和陰陽大戦記
気になるもの目録 佐藤雄三のバイオ・ハンター (※好きなもの目録 その330 を気になるもの目録に変更)
気になるもの目録 浦田保則とさとうけいいちと羽山賢二の魔界転生 (※好きなもの目録 その332 を気になるもの目録に変更)
気になるもの目録 ポーパーズのマジック・ピープル
気になるもの目録 JR. AND HIS SOULETTES の PSYCHODELIC SOUNDS (※好きなもの目録 その224 を気になるもの目録に変更)
気になるもの目録 湯浅弘章志乃ちゃんは自分の名前が言えない (※好きなもの目録 その360 を気になるもの目録に変更)
気になるもの目録 呪われたジェシカ、ロバート・アルトマンのイメージズ
気になるもの目録 PUBLIC NUISANCE の GOTTA SURVIVE
気になるもの目録 OFEGE の TRY AND LOVE (※好きなもの目録 その139 を気になるもの目録に変更)
気になるもの目録 TRINITY CHURCH IN THE CITY OF NEW YORK, LARRY KING の WITH ANGELS AND ARCHANGELS (※好きなもの目録 その291 を気になるもの目録に変更)
気になるもの目録 SNK のアテナ (※アーケードゲーム / 好きなもの目録 その132 を気になるもの目録に変更)
気になるもの目録 ポール・レヴィンソンのトゥワイス・アポン・ア・ライム
気になるもの目録 ROBERT JOHN GALLO のサウンズ・オブ・モディフィケーション
気になるもの目録 LINDSAY BLUE の LOVE ALL LIFE
気になるもの目録 WERNER PIRCHNER の EIN HALBES DOPPELALBUM
気になるもの目録 ビリー・ジョエルアッティラ ATTILA (※好きなもの目録 その112 を気になるもの目録に変更)
気になるもの目録 WOO の WHICHEVER WAY YOU ARE GOING, YOU ARE GOING WRONG
気になるもの目録 小沼雄一咲-Saki- (※ドラマと映画)
気になるもの目録 山本薩夫
気になるもの目録 STEVE DUNSTAN の MAGNETIC FIELDS
気になるもの目録 CHURCHILL'S チャーチルズ (※サイケ / 好きなもの目録 その227 を気になるもの目録に変更)
気になるもの目録 マッドストーン (※映画)

※上記随時追記。

気になるもの目録 間諜、十七人の忍者 大血戦

二、三年くらい前に、
沢島忠監督の『股旅三人やくざ』を観て、
戦後(第二次大戦後)から1970年代頃の邦画は、
私が知らないだけで凄い監督がいっぱいいたんだなぁ……。
と改めて思ったんすが、
四月に「東映時代劇YouTube」で『間諜』をやっていて視聴して
面白くてなんかメモしとこうと思ったんすが、
いつも通り面倒臭いので放置してたら記憶が薄れる。

1960年代の日本では、
山田風太郎の「忍法帖シリーズ」や、
白土三平の『忍者武芸帳』『サスケ』『ワタリ』、
横山光輝の『伊賀の影丸』や藤子不二雄Aの『忍者ハットリくん』とか
忍者ものブームがあったのか、
けっこう忍者ものの映画が作られてるっす。
大映の『忍びの者』シリーズ、
『十七人の忍者 - 長谷川 安人』
『大忍術映画ワタリ - 船床 定男 / 倉田 準二』などなど。

んで、『十七人の忍者』の正式な続編ではないけど
『十七人の忍者 大血戦 - 鳥居 元宏』を観たら
まぁまぁ面白かったので、
松方弘樹が主演している忍者・間諜映画
『間諜』『十七人の忍者 大血戦』『忍びの衆』をメモしとこうと思ったっす。
(実写『伊賀の影丸』は松方弘樹・主演みたいだけど未視聴。
山内鉄也監督で、松方弘樹の父の近衛十四郎・主演の『忍者狩り』は
面白かったと思うんすが視聴したのが昔でうろ覚えで、
『怪竜大決戦』は松方弘樹・主演だけど特撮なんで今回は割愛)

『間諜』は、沢島忠作品を取り上げる時に
「好きなもの目録」で記すと思うんすが、
とりあえず「気になるもの目録」にメモしとくっす。
「好きなもの目録」にするか、
「気になるもの目録」にするか微妙なモノは
後で「気になるもの目録」から「好きなもの目録」に変更することもあります。


標題:松方弘樹の忍者間諜作品

分類:映画>邦画>時代劇

■題名:間諜

監督:沢島 忠

音楽:佐藤 勝

出演:
松方 弘樹
内田 良平
緒形 拳
三島 雅夫
野川 由美子
宗方 奈美
楠 侑子
田中 邦衛
鳳 啓助
京 唄子

発表年:1964年

製作国:日本

評価:B ★★★△前後

■雑記:
忍者映画とかでよくあるパターンなのか、
幕府に反旗を翻そうとする藩に忍や間諜が侵入し、
武器弾薬を爆破するっていうの。

松山征四郎(松方弘樹)と南新九郎(内田良平)と佐々木忠行(緒形拳
の三人は密命により武士の身分を捨て
倒幕の陰謀がある阿波蜂須賀藩に間諜として潜り込む。
三人は武士で腕は立つけど、
鬼輪番』みたいに幼少期から忍の訓練をしているわけでもなく、
粗相から処分(切腹)されたことにされ、身分を変え敵国に潜入する捨石。
南新九郎は島抜けした流れ者、佐々木忠行は藍工場の人足になるんすが、
松山征四郎は新米なんで、長年に阿波で間諜をしている作爺(三島雅夫)が
子供がいないから養子を取って結婚させるっていう設定で
征四郎を呼び寄せお千代(野川由美子)と夫婦にさせるっす。
征四郎は童貞だし役目で結婚したんでお千代に手を出さないんすが、
寝床でのお千代の後姿のうなじがエロいっす。
捕らえられた佐々木を助けるため阿波踊りの騒乱を利用して
堀(川?)の中に征四郎が入り遠景で阿波踊りの民衆っていう場面とか
凄い構図で感心する。
武器弾薬の秘密工作場が切り立った山の中にあるんすが、
滑り落ちるように崖を下っていく速さとか、
荷馬車に引き摺られる松方弘樹とか怪我しないのか心配になる。
先に間諜として入り込んでいた吉岡が怪しんでいた松葉杖の謎の男とか
伏線が色々ありそうでストーリーはそんな大したことないかな。

沢島忠は、ひばり(美空ひばり)映画などで知られているんすが、
デビュー作『忍術御前試合』は、まだ『大忍術映画ワタリ』系の
子供騙しの荒唐無稽な忍術描写なんすが、
それに比べると『間諜』はリアル寄り。
私は、野川由美子を『必殺仕置人』で初めて認知したんすが、
はっきりとした顔立ちで勝気でおきゃんな性格っぽくて気になり、
その後、鈴木清順作品を視聴して好きになったんすが、
日活三人娘(吉永小百合松原智恵子和泉雅子
と並ぶかそれ以上の魅力があると思うんすが、
日活所属じゃなく清純系じゃないんで
東映東宝大映と当時の色んな映画会社に出演してるのかな。


■題名:十七人の忍者 大血戦

監督:鳥居 元宏

音楽:津島 利章

出演:
松方 弘樹
小川 知子
三島 ゆり子
南原 宏治
大友 柳太朗
嵐 寛寿郎
遠藤 辰雄 (遠藤 太津朗)
丹羽 又三郎
大木 実
近衛 十四郎
香川 良介

発表年:1966年

製作国:日本

評価:C ★★☆

■内容・雑記:
『十七人の忍者』は、二、三年くらい前に観たんで内容を殆ど忘れてるっす。
東映集団抗争時代劇」のはしりと評されてるらしいんすが、
忍者の行動がやたら現実的だった印象っす。
タイトルだけはその続編だけど内容は関係ないのが
『十七人の忍者 大血戦』
「たった一秒間!一人の人間が十人、二十人にふえる!」
(そんな描写は無いっす、JAROに相談されちゃうっす)

慶安四(1651)年、由比正雪が企てし謀反の陰謀が発覚、
その背後に紀州大納言頼宣(近衛十四郎)があり、
さらに甲賀組が加担せしことが伊賀組によって全て明らかにされ、
甲賀組の頭・甚左衛門(南原宏治)は、
松平伊豆守信綱(大木実)に呼び出され詰問される。
甚左衛門は甲賀七人衆の滝小六が無断で加担したことにして首を差し出す。
そして甲賀組は伊賀組に見張られる中、隙を見て紀州に脱出する。
伊賀組の頭・服部半蔵(大友柳太朗)は伊豆守の命により、
紀州に潜入し鉄砲・火薬の隠し場所を探り出そうとする。
味方の犠牲により田辺城の墨館にあることを突き止め奇襲するが
甲賀組の罠に嵌り窮地に陥る。
服部半蔵は仲間を助けるため、新三郎(松方弘樹)に後を任せ
自ら囮になって甲賀組に捕まる。
伊賀組の新三郎は、甲賀の大原三右衛門(嵐寛寿郎)と伊賀の女との間の子で、
両親は掟により処分され服部半蔵が育ての親。
そんな伊賀の新三郎も掟を破り甲賀甚左衛門の娘・結香(小川知子
と契りを交わしている『ロミオとジュリエット』『バジリスク甲賀忍法帖~』状態。
そこに新三郎に片思いしているせいで何かと強く当たる
伊賀組の小猿(三島ゆり子)が絡む。
んで、鉄砲・火薬の隠し場所を再度探るため、
新三郎は小猿にくノ一なんで女として田辺城に潜入し、
留守居役の青木左衛門?(遠藤辰雄)を誑かすように言うんすが、
小猿は新三郎と二人きりになると「好きな男の手で女にしてほしい」
とか心の内を打ち明けるんすが、
新三郎は「小猿のことは好きだけど、男と女の好きではない。妹のように思ってる」
みたいなこと言って抱きしめるだけなんすが、
それで決心がついた小猿は、死んだ城兵の囲い者のふりをして留守居役に近づくっす。
小猿「ご無体な
留守居役「よいではないか」
小猿「お待ちくださいっ」
留守居役「生娘でもあるまいに」
って感じに小猿は留守居役に犯されるんすが、
色里出身っていう設定だったのに処女だったんで正体がバレるっす。
伊賀では『鬼輪番』の性的な忍の術みたいなのは習得しないみたいで、
新三郎が小猿を抱かなかったことが裏目に出て小猿は切られるんすが、
死ぬ前に囚われている服部半蔵に隠し場所を伝える。
服部半蔵は紙に小便であぶり出しの図面を作り守り袋に入れ、
半蔵から新三郎の居場所を教えてもらおうと
大原三右衛門の手引きでやって来た結香に守り袋を渡す。
んで、まぁ色々あって、
服部半蔵甲賀甚左衛門が一騎打ちしてなんとか勝ち、
鉄砲・火薬の隠し場所の墨館を爆破!
新三郎と結香は結ばれ二人は去り、
半蔵は一人、松平伊豆守を出迎えて終わり。
安定した時代になったんで、伊賀と甲賀の両方とも滅んでいく……。

新三郎と結香の逢引の場面や、新三郎と小猿が抱き合う場面や、
小猿が留守居役に手籠めにされる場面とかの男女の絡みがある場面は、
なんかATGや官能映画みたい。
他の作品でもたまに見かけたと思うんすが、
伊賀組の中に丹波哲郎を若くしたような役者がいるんすが誰か不明。


■題名:忍びの衆

監督:森 一生

撮影:森田 富士郎

音楽:鏑木 創

出演:
松方 弘樹
峰岸 隆之介 (峰岸 徹)
本郷 功次郎
安田 道代 (大楠 道代)
南美川 洋子
藤村 志保
内田 朝雄
伊達 三郎 (伊達 岳志)

発表年:1970年

製作国:日本

評価:保留

■雑記:
二年くらい前に観たんすが内容を全然憶えてないっす。
松方弘樹東映から大映へレンタル移籍して
早世した市川雷蔵の後釜で『眠狂四郎』シリーズや、
『忍びの者』シリーズに出演してた頃の作品。
市川雷蔵松方弘樹では弥生系と縄文系、
しょうゆ顔とソース顔くらいの違いがあるんで無理があるかな。