数寄なモノ目次録

サイケ、プログレ、アニメ、漫画、映画などの覚書

好きなもの目録 その410 佐藤祐市と竹内結子のストロベリーナイト

最近の日本のドラマで面白くて嵌れる作品が無いんで、
私が日本のドラマを本格的に観るようになったのが
2010年前後くらいからだと思うけど、
その頃に評判が良くて観て面白かった作品
ストロベリーナイト
(『ストロベリーナイト・サーガ』じゃなくて、竹内結子・主演の方)
を観返したっす。


標題:佐藤祐市竹内結子ストロベリーナイト

分類:テレビ>ドラマ

■題名:ストロベリーナイト
ストロベリーナイト (※スペシャルドラマ)
シンメトリー
右では殴らない
過ぎた正義
感染遊戯
悪しき実
ソウルケイジ

演出:
佐藤 祐市 (※「ストロベリーナイト」「シンメトリー (「I」)」「右では殴らない (「II」「III」)」「感染遊戯 (「VI」)」「ソウルケイジ (「IX」「X」「XI」)」)
石川 淳一 (※「過ぎた正義 (「IV」「V」)」「悪しき実 (「VII」「VIII」)」)

原作:誉田 哲也

脚本:
龍居 由佳里 (※「ストロベリーナイト」「シンメトリー (「I」)」「ソウルケイジ (「IX」「X」「XI」)」)
黒岩 勉 (※「右では殴らない (「II」「III」)」)
旺季 志ずか (※「過ぎた正義 (「IV」「V」)」)
林 誠人 (※「感染遊戯 (「VI」)」「悪しき実 (「VII」「VIII」)」)

音楽:林 ゆうき

出演:
竹内 結子
西島 秀俊
宇梶 剛士
高嶋 政宏
小出 恵介 (※「ストロベリーナイト」以外)
丸山 隆平 (※「ストロベリーナイト」以外)
生瀬 勝久 (※「ストロベリーナイト」「II」「III」「VII」「VIII」「IX」「X」「XI」)
渡辺 いっけい (※「ストロベリーナイト」「I」「II」「III」「VII」「IX」「X」「XI」)
遠藤 憲一 (※「ストロベリーナイト」「I」「VII」「VIII」「IX」「X」「XI」)
武田 鉄矢 (※「ストロベリーナイト」「II」「III」「IV」「V」「X」「XI」)
津川 雅彦 (※「ストロベリーナイト」「II」「III」「VII」「VIII」「XI」)
田中 要次 (※「ストロベリーナイト」「I」「IX」)
中林 大樹 (※「I」「III」「VII」)
戸田 昌宏 (※「I」「II」「III」)
井上 康 (※「VII」「IX」「X」「XI」)
手塚 理美 (※「ストロベリーナイト」「I」「V」「IX」「X」「XI」)
大和田 獏 (※「I」「IX」「XI」)
岡本 あずさ (※「ストロベリーナイト」「I」「IV」「V」「IX」「X」「XI」)

(※下記「ストロベリーナイト」)
桐谷 健太 (※「I」の回想にも出演)
林 遣都
谷村 美月
マギー (※女性モデルじゃない男優の方)
山本 浩司
鈴木 浩介
佐藤 祐基

国仲 涼子 (※「I」の回想にも出演)

(※下記「シンメトリー」)
滝藤 賢一
藤本 泉

(※下記「右では殴らない」)
大政 絢
北見 敏之 (※「II」)
小木 茂光
本田 翼 (※「III」)

(※下記「過ぎた正義」)
杉本 哲太
石黒 英雄
皆川 玲奈

(※下記「感染遊戯」)
加藤 あい
佐々木 勝彦
矢柴 俊博

(※下記「悪しき実」)
木村 多江
松田 賢二
半海 一晃 (※「VIII」)

(※下記「ソウルケイジ」)
石黒 賢
濱田 岳
蓮佛 美沙子
池田 鉄洋
近江谷 太朗 (※「IX」「XI」)
野添 義弘
霧島 れいか (※「X」「XI」)

発表年:
2010年
2012年

製作国:日本

評価:B ★★★△ (※『ストロベリーナイト』映画を含むシリーズ全体)
B ★★★○ (※「ストロベリーナイト」)
C ★★◎ (※「シンメトリー」)
C ★★★ (※「右では殴らない」)
D ★☆ (※「過ぎた正義」)
C ★★△ (※「感染遊戯」)
C ★★○ (※「悪しき実」)
B ★★★△ (※「ソウルケイジ」)

■内容・雑記:
ネタバレだらけっす。

<登場人物>
姫川 玲子 (竹内 結子):警視庁捜査一課殺人犯捜査十係班主任。
真相に近づくと前髪をかきあげる癖がある。
「このヤマ絶対にとるわよ!」と鼓舞する。

菊田 和男 (西島 秀俊):
姫川班のエースで姫川の片腕。
同輩や後輩の胸や肩付近にパンチする。
パチンコで大当たりの時にかぎって呼び出される。

葉山 則之 (小出 恵介):
中学生の時、小学生の葉山の家庭教師をしていた女性が
目の前で通り魔に刺殺されるのを目撃したトラウマからナイフを見ると硬直する。
女は男に守られるものだと初めは姫川に反感を抱いていたが
その後は認める。

石倉 保 (宇梶 剛士):保留

湯田 康平 (丸山 隆平):保留

井岡 博満 (生瀬 勝久):
姫川班ではないが度々事件で一緒になる所轄の警察官。
劇場版『ストロベリーナイト』では、
レイコというお気に入りのキャバ嬢と沖縄に旅行したことがバレ移動になった。

今泉 春男 (髙嶋 政宏):
手の平を前に突き出し「おつかれ~」や「よろしく~」と言って去って行く。

日下 守 (遠藤 憲一):保留

勝俣 健作 (武田 鉄矢):通称ガンテツ。姫川の天敵。

橋爪 俊介 (渡辺 いっけい):保留

國奥 定之助 (津川 雅彦):保留

小峰 薫 (田中 要次):警視庁刑事部鑑識課主任。
姫川に遺体を見せる時「吐くなよ」と毎回言うのは、
初めて姫川に遺体を見せた時吐いたから……なのかは知らない。

大塚 真二 (桐谷 健太):
姫川班の生え抜きで姫川の一番弟子。好物は卵焼き?

北見 昇 (林 遣都):
東大卒のキャリア。学生時代ボート部?

 

ストロベリーナイト
2010年に放送された単発のスペシャルドラマ。
姫川玲子が國奥先生から
ネグレリアフォーレリの説明を受けていると事件で呼び出される。
内溜め近くでブルーシートに包まれた猟奇死体が見つかり、
内溜めにも死体が沈められている連続殺人事件だった。
被害者は「ストロベリーナイト」という殺人ショーの生贄だとわかり、
殺人現場と主催者を突き止めようと捜査する姫川班と
強引なやり方をする勝俣。
手柄を立てようと単独捜査をした大塚は殉職。
果たしてストロベリーナイトの主催者の驚愕の正体とは!
――まぁ、大塚と組んでいた北見なんすよねぇ。
DEATH NOTE』の夜神月みたいに
警察官になりながら殺人を手引きしてほくそ笑んでたっす。
井岡が玲子をストーカーしてたお陰で助かるし。
スペシャルドラマ「ストロベリーナイト」は普通の邦画並の出来で、
今では珍しくないんすが真犯人が警察内にいるっていう展開に驚いたかな。


「シンメトリー」
線路で列車に轢かれ綺麗に縦半分に裂かれた死体が見つかる。
被害者が起こした列車事故への復讐なのか?
なんか、駅員の徳山和孝(滝藤賢一)が執着していた
女子高生の小川実春(藤本泉)が列車事故で亡くなったんすが、
事故現場に真っ先に駆けつけた徳山が
無理に実春を引っ張り出したのが事故を大きくした要因みたいで、
そのため実春の体の片側半分が倒れてきた列車に潰されて、
それを見て偏執狂的に几帳面な徳山の性格がもっと歪んだみたいっす。
滝藤賢一はイっちゃってる人の演技が上手い。


「右では殴らない」
違法薬物による劇症肝炎で死亡する男性が相次ぐが
肝心の薬物が残されておらず出所がわからない。
勝俣は暴力団絡みだと睨み姫川に隠れ裏で動く。
被害者達が若者に人気のネットゲームで知り合った人物から
薬物を手に入れたことがわかり被害者達と接触していた
有名な医師の下坂勇一郎(北見敏之)を参考人として事情聴取するが……。
結局、下坂の女子高生の娘・美樹(大政絢)が
父親のカードのクローンカードを使っていて、
援交の客の医大生から貰った薬物を自分で使うのはキモイから
援交していた他の被害者達にあげたっていうオチ。
無反省の美樹に姫川がキレ壁を右手で殴り始末書が上手く書けない。
葉山に聞き込みをされる女子高生役で本田翼がちょっとだけ出てる。


「過ぎた正義」
凶悪犯罪なのに少年法により短期で出所し再犯しそうな男達が次々に死ぬ。
不審に思った姫川が調べると
元警察官の倉田修二(杉本哲太)が事故に見せかけ私的制裁をしているようだった。
倉田の息子・英樹(石黒英雄)は恋人の嶋田彩香(皆川玲奈)を殺し
少年刑務所に服役しているのだが、
出所後、倉田は自らの手で息子を制裁する決心が揺るがないように、
その前に殺人を犯して引き返せない状況に追い込んでいた。
井岡とか出てくれば場が明るくなってまだ観れるんすが、
佐藤祐市の演出じゃないし話も暗いしたいして面白くない。


「感染遊戯」
刺殺事件を捜査する姫川班に
葉山の警察学校同期・高野真弓(加藤あい)が所轄から合流する。
被害者の父・長塚利一(佐々木勝彦)は
厚生労働省の元役人で非加熱製剤の薬害に関わっていたが無罪となり
天下りしてる傲岸不遜な男。
死亡した薬害被害者の恋人・矢部眞人(矢柴俊博)が
ネットで長塚利一の個人情報を知り殺そうとするが
間違えて評判の良い息子を殺したっす。
葉山は中学生の時、
家庭教師の女性が目の前で通り魔に刺殺されるのを目撃したが
何も出来なかったことがトラウマになってるんすが、
その通り魔が実は
高校生の姫川を暴行した連続婦女暴行犯と同一だったという驚愕の伏線
……とかではありません。


「悪しき実」
匿名の女性の通報により
岸谷清次(松田賢二)という男性の首吊り死体が見つかるが
死体の右半分と左半分で死後硬直の解ける時間が違うことから
自殺か他殺か断定出来ない事案に姫川が興味を持つ。
その頃、暴力団の組長が射殺された事件があり
綿密に捜査する日下と暴力団の抗争を煽る勝俣。
岸谷は暴力団の殺し屋をしていたが嫌になり
愛人の春川美津代(木村多江)と逃亡生活をしていたが、
暴力団に見つかり美津代を人質にされ脅され殺し屋を引き受ける。
そんな生活に疲れ岸谷は自殺するんすが、
美津代が遺体に添い寝していたんで左半分だけ温かかったってオチ。
妊娠している美津代が産まれてくる子供に
父親が殺し屋だと知られるのを恐れ、
住居から自分が存在した証拠を消し、
残された銃を処分するため岸谷との思い出の伊豆の網代へ向かう。


ソウルケイジ
切り離された左手首が見つかり残された大量の出血状況から
バラバラ殺人事件として捜査される。
左手の傷跡から被害者は高岡賢一(石黒賢)と判明し、
高岡工務店で働く高岡が息子同然に目をかける
大工の三島耕介(濱田岳)が捜査対象になるが
恋人の中川美智子(蓮佛美沙子)と一緒にいたアリバイがあった。
暴力団フロント企業に籍を置く
戸部真樹夫(池田鉄洋)っていう暴力団関係者が、
借金で首が回らない人間を工事現場で飛び降りさせ保険金を詐取する
保険金詐欺をしてるんすが、
耕介と美智子の二人の父親もそれにより死亡。
高岡賢一は実は内藤和敏という別人で、
交通事故による全身麻痺の息子の治療費を捻出するため
戸部の手を借り高岡賢一と入れ替わり偽装自殺していた。
戸部は美智子に借金はまだ残っていると肉体関係を強要する。
耕介は自分の父親が保険金詐欺で死んだことを知り、
同じ境遇の美智子と知り合い恋人同士になり戸部を排除する。
怒った戸部は高岡賢一に背乗りしている
内藤和敏のいる高岡工務店へ怒鳴り込む。
『転校生 -さよなら あなた-』の蓮佛美沙子が出てるんで、
高岡賢一こと内藤和敏と戸部真樹夫が入れ替わっているトリックはすぐわかるっす。うそ
いくら強い父性とはいえ、自分の手を電ノコで切り落とす根性は凄い。
最初に姫川がホームレスのブルーシートハウスに行った時、
まだ高岡賢一の顔を知らなかったのかもしれないけど、
もう少し詳しく聞き込みしてれば……。


ストロベリーナイト」「右では殴らない」「ソウルケイジ
が私は好きでお勧め。
井岡(生瀬勝久)が出てくるとストーリーのアクセントになって
殺伐とした殺人事件の中でなんか癒されるんで、
井岡が登場する回が好き。

ストロベリーナイト』シリーズを初めて観た頃って、
私はまだテレビドラマをそんなに観ていなかったし
有名な俳優(津川雅彦武田鉄矢高嶋政宏生瀬勝久杉本哲太加藤あい、など)
くらいしか知らなかったんすが、今観返すと、
手塚理美、大和田獏、北見敏之石黒賢、なども出てるし、
刑事ドラマなどで常連の遠藤憲一渡辺いっけい田中要次が出てるし、
犯人役や脇役で当時私がよく知らなくて今は有名な俳優
宇梶剛士国仲涼子桐谷健太林遣都小出恵介
山本浩司鈴木浩介滝藤賢一大政絢矢柴俊博木村多江
濱田岳蓮佛美沙子池田鉄洋、など)
が大勢出ていて今からすると豪華で驚く。
なによりアカデミー賞作品に主演した西島秀俊が重要な役で出てるし。

 

分類:映画>邦画

■題名:ストロベリーナイト
インビジブルレイン

監督:佐藤 祐市

原作:誉田 哲也

脚本:
龍居 由佳里
林 誠人

音楽:林 ゆうき

出演:
竹内 結子
西島 秀俊
小出 恵介
宇梶 剛士
丸山 隆平
生瀬 勝久
高嶋 政宏
渡辺 いっけい
遠藤 憲一
武田 鉄矢
津川 雅彦
田中 要次
中林 大樹
半海 一晃
井上 康
今井 雅之
柴 俊夫
田中 哲司
三浦 友和
手塚 理美 (※音声のみ)
岡本 あずさ (※回想)
大沢 たかお
金子 ノブアキ
伊吹 吾郎
花王 おさむ
金子 賢
鶴見 辰吾
石橋 蓮司
染谷 将太
飯田 基祐
横山 美雪
岡本 玲

発表年:2013年

製作国:日本

評価:C ★★☆

■内容・雑記:
暴力団・龍崎組の関係者が連続して殺され
捜査一課と組対四課が合同で捜査に当たることになる。
最初に殺害された小林充(金子ノブアキ)を殺したのは
柳井健斗(染谷将太)だというタレコミ電話を受けた姫川だったが、
上層部からの圧力で柳井健斗を捜査出来ないことに疑問を感じ独自に行動する。
柳井健斗の父(飯田基祐)は警察の誤認逮捕で自殺しており、
その事件を闇に葬ろうと警察上層部はしていた。
姫川が柳井の居所を捜していると、同じく柳井を捜す
偽名を使い不動産屋だという龍崎組の牧田勲(大沢たかお)と知り合う。

牧田は柳井から有益な情報を買っていて、
柳井の姉(横山美雪)を殺した真犯人の小林に復讐しようとするが
自分の手で殺すことが出来ず、代わりに牧田が小林を殺す。
牧田を崇拝する川上義則(金子賢)が勝手に小林の死体に細工をし、
牧田に敵対する龍崎組関係者を殺し、
自殺に見せかけて殺した柳井を犯人に仕立てようとする。

菊田の目の前で玲子が牧田に寝取られるんすが、
西島秀俊は『ドライブ・マイ・カー』でも妻を寝取られてる。
最後、玲子を刺そうとした川上から守るため
牧田が刺され倒れて玲子が助けを呼ぶ場面は
大沢たかおが出演した『世界の中心で、愛をさけぶ』のオマージュ。うそ

映画なんで映像は(ドラマ版に比べて)綺麗だし、
ドラマ版のオールキャストが登場するだけで嬉しいんだけど、
ドラマ版で菊田に感情移入とかしてる人にとっては、
突然出てきたヤクザ(牧田)に玲子が寝取られる展開で、
玲子は別に男性恐怖症とか性嫌悪症じゃないんかいっていう
残念なような安心したような気持ちになる。
最後は姫川班も解散しちゃうし、
雨天ばかりでやっと晴れてもなんかすっきりしない。

好きなもの目録 その10 山岸凉子の汐の声

私が一番好きな漫画は『マカロニほうれん荘』なんですが、
一番好きな漫画家は山岸凉子なんです。
アラベスク 第1部 + 第2部』
『メタモルフォシス伝』
『妖精王』
日出処の天子
などの長・中編の漫画や、
「学園のムフフフ」
「クリスマス」
シェリンクス・パーン」
などの心温まる短編、どの作品も大好きなんですが、
今回は精神異常や霊視などの精神的に恐怖を感じる短編漫画を目録に。
(長編の『アラベスク』や『日出処の天子』について書きたいんですが、
読み返すのに時間がかかるので当分先です)


標題:山岸凉子の恐怖漫画

分類:漫画>少女漫画>ホラー

■題名:
ハーピー
天人唐草
スピンクス
夜叉御前
汐の声

作者:山岸 凉子

発表年:1978年~1982年

製作国:日本

評価:S ★未確定

■内容・雑記:

ハーピー
学業不振によるノイローゼか、恋愛感情の裏返しなのか、
美人で成績優秀、そのうえグラマーで走るのも速い編入生の女子に
異常に執着する男子学生の話。
男子学生の視点で話(ストーリー)が進むので、
謎の女子学生は、本当にハーピー(女面鳥獣)ではないのか?
と思わせる構成が上手い。
ストーカーの話ともいえる。
同じ系統の女性視点からのストーカーの話で、
「バンシー 泣き女」がある。


「天人唐草」
厳しい父親の家庭に育った女性が、
抑圧され、自分から行動出来ない受身な性格になり、
それが正しいと考えていた。
しかし、父親が亡くなり、暴行を受けたことで、
それまでの価値観が破壊され
「ぎえーーーっ」に……。
1979年の作品だと思うけど、
小学館から出版されたハードカバーの『狐女・天人唐草』では、
「天人唐草」の最後のページに
1976年12月と印刷されている。誤植か?


「スピンクス」
母親の呪縛から心を閉じた少年が、
青年医師との接触により自我を取り戻す。
今の少女漫画の状況とか、まったく知らないんですが、
1979年当時の少女漫画雑誌『花とゆめ』に、
この作品が載ったというのが驚異的!
精神世界描写などSF的、前衛的でもある。
「天人唐草」で精神崩壊して、
「スピンクス」の病院に入るまでの話ともいえるのが「メデュウサ」。
間違って、中田雅喜の「ヒポンクス」を先に読まないように……それは私です。


「夜叉御前」
山深い一軒家に越してきた一家。
しかし、その家には鬼が棲みついていた……。
主人公視点(一人称)で物語が進み、
鬼や、おおいかぶさる黒い物は
心霊現象や幻覚だと思わせて実は……
という山岸凉子お得意の話。
家族構成が少しサザエさん一家に似ている。
主人公は母親をママと呼び継母を臭わせるし、
弟と妹がいて、赤ちゃん(女児だけど、タラちゃんの置き換え)を産むところが。
しかし……、この話(絵も)は怖い。


汐の声
『たたり - ロバート・ワイズ』とかに着想を得たと思われる幽霊屋敷の話に、
子供の頃人気があったが成長して落ち目の人間(子役など)の悲劇が絡んで凄く怖い。
母娘の霊が出るというある館。
心霊番組で泊り込み取材することになった
番組(テレビと雑誌)スタッフと出演者達がそこで見たものは!
私が、今まで読んだ全ての漫画の中で一番怖いと、
背筋が凍る恐怖を感じたのが、この漫画。
絵が残酷とか、気味が悪いとかの怖さではなく、
精神的にどんどん追い詰められていく怖さ、
自分だけしか霊を感じず、周りが話しを信じてくれない孤独感(疎外感)。
安達祐実芦田愛菜とかの子役を想像して読むのも良し。
同じ系統の心霊現象の話で、
「千引きの石」「わたしの人形は良い人形」などがある。


「負の暗示」
八つ墓村』や『丑三つの村』で有名な津山事件を題材にした漫画で、
山岸凉子全作品の中でも私が好きな作品の上位にくるんですが、
1991年発表なので除外しました。
同じ系統の実録物の話で、
「悪夢」「グリーン・フーズ」などがある。


自分が死んだことに気づかず霊になり彷徨う話。
(もしくは夢の中を彷徨う話)
「グール」「ストロベリー・ナイト・ナイト」
「ある夜に」「化野の…」「黄泉比良坂」「天鳥船」
「時じくの香の木の実」「雨女」「夜の馬」などがある。

トラブルメーカー(サイコパス)に家庭や生活を壊される話。
「黒のヘレネー」「狐女」「蛭子」
「蛇比礼」「星の素白き花束の…」などがある。
「蛭子」は、ねっとりした気持ち悪さを感じる作品で、
私は好きなんですが、
短編集に収録されているのをあまりみかけない。

あと、怖い話(シリアス)系は、
親兄弟(姉妹)の愛憎もの、不倫もの、神隠し(誘拐)もの、
などなどのバリエーションに、人間の業の深さを描いた作品。

簡略化(手抜き)された絵の作者(山岸凉子)が登場し、
(本人や知人、読者からの)体験談を物語る作品
「ゆうれい談」「夜の虹」「ゆうれいタクシー」「蓮の糸」
「タイムスリップ」「押し入れ」などがある。

気になるもの目録 黒沢清の勝手にしやがれ!!シリーズ

2014年の終わりから2015年の初めくらいに書いた記事を修正して再録。

1990年代後半、『CURE』とか話題になって、
海外(の映画関係者や映画ファンの間)では、
今クロサワといえば、アキラではなくキヨシだ!
それくらい海外での知名度がある。
――みたいなテレビ番組(コーナー)をやっていて、
黒沢清青山真治が、いかに海外で評価されているか。
みたいなのを観て、私は素直に、そんなに凄い監督が日本(邦画)にいるんだぁ。
と思っていたっす。
今でも、日本の文化やスポーツなどに関する海外の反応なんかの記事を読んで、
海外で認められている=凄い!
ってなってしまうのが日本人(私)かな。

それで黒沢清って名前を憶えて、
いつだったか2000年前後に、テレビで深夜に黒沢清特集があって、
『CURE』『ニンゲン合格』と『勝手にしやがれ!! 成金計画』を観たっす。
『カリスマ』も、その頃観たか少し経ってテレビで放送したのを観たっす。
『CURE』が噂に違わず傑作で、『ニンゲン合格』も面白く、
シリーズ最高作品らしい『勝手にしやがれ!! 成金計画』も、
ドタバタ(スラップスティック)で面白かった記憶があるっす。
それから、黒沢清監督作品をテレビなどで25作品以上観てますが、
私的には、『CURE』を超える(または並ぶ)作品は無かったなぁ。と
『CURE』『蛇の道』『ニンゲン合格』『降霊』などが、
私の好きな黒沢清監督作品かな。
同じクロサワだからといって、正直、黒沢清
黒澤明を超えるとか並ぶのは不可能だと思う。


標題:黒沢清勝手にしやがれ!!シリーズ

分類:オリジナルビデオ>ドラマ

■題名:勝手にしやがれ!!
強奪計画
脱出計画
黄金計画
逆転計画
成金計画
英雄計画

監督:黒沢 清

音楽:
TORSTEN RASCH
トルステン・ラッシュ

出演:
哀川 翔
前田 耕陽
大杉 漣
洞口 依子
諏訪 太朗

発表年:1995年~1996年

製作国:日本

評価:保留

■内容・雑記:

勝手にしやがれ!! 強奪計画』
藤田雄次(哀川翔)と吉行耕作(前田耕陽)の二人は、
便利屋みたいな犯罪(非合法)すれすれの仕事でその日暮らし。
借金の取立ての仕事で、
ヤクザにショバ荒らしと因縁をつけられボコられる雄次。
血だらけで倒れていた雄次を介抱してくれた保母さん(七瀬なつみ)に一目惚れ。
酒、煙草、エロ本を処分して生まれ変わろうと決心した雄次のもとに、
キャバクラのホステスと結婚するからと、耕作が女を連れてきた。
なんと!そのキャバ嬢は雄次が惚れた保母さんだった……。
清純そうな保母さんが、夜は……
ってのじゃなく、病気の父親の手術費用を稼ぐためだった。
雄次と耕作の二人は、保母さんのために大金を稼ごうと、
羽田由美子(洞口依子)と先生(大杉漣)からヤバイ仕事を請け負う。
そこに、保母さんの父親の元担当医(菅田俊)が絡みハチャメチャな展開に――。
出鱈目なコメディーっぽい作品なんで、真面目な突っ込みはアレなんですが……。
物語の前半では、清純で真面目な保母さんが、
後半では、競馬のノミ行為でヤクザに借金して、
クスリの運び屋を任されれば、途中でブツを横取りするしで、
キャラクター設定が破綻している。
ブツ(クスリ)を奪い返そうとするヤクザ役が國村隼で、
カマンベールチーズを茫然と見つめたり、
放り投げられたブツをキャッチミスするなど、
強面なのに愛嬌がある。
最後は、貧乏神の元医者の消息不明だった叔父さんが金持ちで、
そのおかげで保母さんと父親と元医者がアメリカに渡り大団円という、
もの凄いご都合主義。


勝手にしやがれ!! 脱出計画』
ヤクザの組長の娘アスカと付き合っている男の調査をした雄次と耕作の二人。
娘が熱を上げている男・木村を連れてくれば報酬は200万だと組長が言う。
実働しない由美子と先生のピンハネに嫌気がさしていた雄次は依頼を断る。
テレビでオーストラリアは、物価が日本の5分の1だと知った耕作は、
大金を手に入れて、
二人でオーストラリアに行こうと雄次を誘うが乗り気でない様子。
そんな折、ヤクザに追われた木村を偶然助けてしまう雄次。
どん詰まりの日本での生活を捨てて、
オーストラリアに脱出だっ!と木村をヤクザに売り渡す。
金が手に入ったが重い腰を上げない雄次に耕作はイライラ。
数日後、雄次と耕作の部屋に木村が逃げ帰っていた。
「叔父さんがオーストラリアで牧場を経営している」
との木村の言葉に、三人でオーストラリアに逃亡しようという話に……。
しかし木村は恋人の陽子と一緒じゃないと嫌だという――。
出鱈目なコメディーっぽい作品なんで、ストーリーの辻褄合わせを
どーこーうるさく言うつもりはないんですが……。
木村が好きな陽子は、実はアスカの妹で、
陽子は雄次のことが好きになってオーストラリアにも一緒に行くという。
そこにアスカも合流して、みんなでオーストラリアに行くことに。
しかし組(ヤクザ)の追ってが迫り、
雄次達を逃がそうとした芹沢(アスカを庇護するヤクザ)が撃ち殺される!
果たして雄次と耕作の運命は……。
(なんか二人はヤクザにボコられただけで、
木村とアスカと陽子の三人はオーストラリアで幸せに暮らしている)

『強奪計画』と『脱出計画』とも、コメディーっぽいノリなのに、
終盤でヤクザが銃を撃って、突然シリアスっぽくなるんだけど、
最後はまたコメディーに戻り、関係者から手紙やハガキで近況報告があり、
雄次と耕作の二人はいつも通りで、
世は全てこともなしって感じで終わってる。
そんなにアメリカやオーストラリアに脱出したいのか。
金持ちの叔父さんがいて、なんとかなるオチ。
ダンボール箱(空箱)とゴミ袋が必ず出てくる。
女優の顔がみんな微妙。(当時の化粧やヘアメイクなどのせい?)
ケイエスエス(製作会社)は、いつの間に消えたのか?

藤田雄次役の哀川翔は、(他の映画やドラマでも)演技が上手いとかは
私は思わないんですが、キャラが立っている(存在感がある)んで良い。
古い邦画を観ていて、こんな昔から哀川翔が出ているのか……
と思うと池部良だったり、
早朝のラジオから哀川翔の声が聴こえてくるな……
と思うと生島ヒロシだったりしますが。
雄さんの相棒の吉行耕作役の前田耕陽は、
あまり存在感が無いというかキャラが立っていないかな。

『強奪計画』と『脱出計画』を観た感じだと、
ストーリーは、よくある(かどうかは知らないけど)オリジナルビデオだな。と
しかし、映像(ロケーションや画面の構図や奥行き、動き回る人物など)
が凄く凝っていて映画になっている。
さすが黒沢清(と助監督をやっている青山真治)って感じで観て損はないかな。


勝手にしやがれ!! 黄金計画』
『強奪計画』と『脱出計画』の牛乳を飲んでいる雄次(哀川翔)のもとへ、
自転車で耕作(前田耕陽)がやって来るオープニングから、
ビールを飲んで、焼き魚でご飯を食べている雄次のもとへ、
自転車で耕作がやって来るオープニングに変わっている。
あと二人の住処が、木造の二階部屋だったのが、
元託児所だったらしい建物の一階に変わっている。
老人(天本英世)の残した五千万のありかをめぐって、
老人の(銀行強盗)仲間二人と悪徳警官、
老人の孫娘(藤谷美紀)、雄次と耕作の二人組が、
宝の地図を奪い合うドタバタ劇。
見所は、他人の物を勝手に売っぱらう藤谷美紀に、
店の金と物を全て持ち逃げされ、放心状態から
「ないないポンポコリンの何にもない――」
初音ミクさながらに、ネギを持って歌い踊る大杉漣(先生)。
『強奪計画』ではアメリカ、
『脱出計画』ではオーストラリアへの移住を夢見ている二人なんですが、
今回はジャマイカ……。
なんかワンパターンというか、脚本がいい加減というか、
『強奪計画』と『脱出計画』より面白さがダウンしている。


勝手にしやがれ!! 逆転計画』
まったくついてない雄次は、取り立ての仕事に失敗して借金をこさえる。
麻雀や競馬など賭け事で一発逆転を狙うが、大負けですっからかん。
その一方、耕作はつきまくり!
麻雀で大勝ち、福引を引けばハワイ旅行が大当たり!
(人生ゲームでも絶好調!)
雄次は、惚れたタバコ屋の娘(仁藤優子)に、
福引で当てた最新式のウォークマンをプレゼントして仲良くなる。
娘は英会話に興味があり、夢は海外留学。
その娘のため、雄次はハワイ旅行をプレゼントしようと奔走するが無駄に終わり
意気消沈していると、偶然ヤクザの行き倒れに出会う。
ヤクザの持っていたスーツケースの中身を見ると大金が……。
これで人生逆転だ。とネコババするが――以下略。
ストーリー(脚本)が、行き当たりばったりで滅茶苦茶。
『強奪計画』(シリーズ通して)なんかでも、
キャラクター設定が破綻していたんですが、
『逆転計画』も、金に困った雄次が先生の店の売上を盗んだり、
真面目そうなタバコ屋の娘が、大金を目の前にしたとたん競馬に注ぎ込んだり、
金を奪われ取引先から命を狙われるヤクザが、
なぜかネコババした雄次に甘かったり――と適当。
今回、二人が移住を夢見るのはハワイ(とアラスカ)。
雄次がテレビでJリーグを観ていると、
浦和レッズの福田がPKを蹴る瞬間にテレビが壊れるんですが、
きっとアメリの仕業だな。
タバコ屋の娘の父親役で、河原崎建三が出てる。
前作までは、Vシネマっぽく、
ちょっとHな(女の子の裸の)場面が突然意味も無く出てきたんですが、
今作は無かった。
『強奪計画』と『脱出計画』のヒロインが二人とも微妙(な顔)だったんですが、
『黄金計画』と『逆転計画』の藤谷美紀仁藤優子は可愛い。

『強奪計画』のブツ(クスリ)を渡す船員と、
『脱出計画』の密航を手伝う漁船の船長と、
『黄金計画』の強盗仲間二人組の片方と、
『逆転計画』の雄次と耕作らと麻雀を打っている人物、
などシリーズ全作に諏訪太朗が出演してる。


勝手にしやがれ!! 成金計画』
細かい内容とかをすっかり忘れていたんですが、
十年以上前に一回観たことがある。
Wink鈴木早智子が出ていて、自動車でゴミ袋に突っ込む。
首輪をしたチンピラが出てくる。
夕暮れの湖畔でビーチバレーをする。
――などが観た憶えがあったっす。
勝手にしやがれ!!』シリーズ最高作と言われるだけあって、
シリーズの中では一番面白いかも?
『強奪計画』と『脱出計画』も良いんですが、
ヒロイン役の女優的に、鈴木早智子が一番華があるかな。
鈴木早智子自身は感情の起伏に乏しく華がないかな)
ストーリーは前作までと同じような、
ヘロイン(大金)を巡ってヤクザとの追いかけっこ。
前作までは、何百万とか何千万とかのお金の奪い合いだったんですが、
シリーズ終盤ということで、
今回は大盤振る舞いの八億円(相当のヘロイン)を巡ってのドタバタ劇。
まぁ、脚本や設定が出鱈目なんで
東京湾に投げ入れた紙袋が、海水の逆流で本栖湖に流れ着く。
――くらい出鱈目)
見所は、麻薬バイヤーのオッサンと、
湖畔でビーチバレーをする場面の夕暮れの美しさ、とかかな。
毎回、雄次(哀川翔)と耕作(前田耕陽)の二人は、
大金を手に入れたら外国に行きたがるんですが、
今回は沖縄とバリ島。

『強奪計画』と『脱出計画』、『黄金計画』と『逆転計画』、『成金計画』と『英雄計画』と、
二作品まとめて撮っているみたいなんで、
オープニングが二作品毎に違うんですが、
『成金計画』と『英雄計画』は、
家の前でリクライニングチェアに寝ている雄次のもとに、
自転車で耕作がやって来るんですが、
自転車の直角の曲がり方(止まり方)や、
『成金計画』ではクラッカー、
『英雄計画』では水鉄砲で雄次を起こそうとする。
――などマイナーチェンジがある。


勝手にしやがれ!! 英雄計画』
今までのシリーズ作品と違い、
街からヤクザやホームレスを追放して
理想的な社会を創ろうとする青柳(寺島進)と対決する雄次と耕作。
――って話で、ディストピア作品や英雄の帰還を描いた作品っぽい。
シリーズ最後なんで、
群衆ってほどじゃないけどモブシーン(デモ)などで人がたくさん登場するし、
相米慎二ばりの長回しがある。
――など力が入っている。
しかし……、全然面白くない。
シュールでアヴァンギャルドな感じを狙ったのかな?
生真面目な青柳が、
ヤクザ(に憧れる畳屋)を追い出すために、
自分自身の足を銃で撃つ自作自演事件を起こすんですが、
極左や極右、宗教系の人達って、自分達の思想信条のために、
目的を達成するためなら自作自演もかまわない。
――ってのが怖いんですよね。
毎回、雄次(哀川翔)と耕作(前田耕陽)の二人は、
外国に行きたがるんですが、今回は新潟とロシア。

勝手にしやがれ!!』シリーズ全作品にいえるんだけど、
日活アクション映画や
具流八郎(鈴木清順大和屋竺木村威夫田中陽造曽根中生など)
なんかを手本にしているのかもしれないけど、
脚本が酷いというか行き当たりばったりで、
黒沢清監督の作風なのか、肝心なところが説明不足で作品に深みが無い。
Vシネマ(オリジナルビデオ)作品だから、ストーリーなんかどーでもよく、
映像で遊ぶ(一般映画を撮る時のための練習)感じ。

シリーズ全作の音楽担当の
トルステン・ラッシュって人の音楽が、
シンセサイザーゲーム音楽って感じで安っぽい。


ある日(ある日)森のなか(森のなか)
クマさんに(クマさんに)出会った(出会った)
花咲く森のなか(花咲く森のなか)
クマさんの(クマさんの)その手に(その手に)
きれいな(きれいな)リボンが(リボンが)
ヒラヒラヒラヒラと~(ヒラヒラヒラヒラと~)
リボンを(リボンを)落とした(落とした)
お嬢さん(お嬢さん)よろこんで(よろこんで)
二人はなかよし(二人はなかよし)

好きなもの目録 その363 黒沢清の降霊

私は十代の頃まではホラー映画が好きだったんすが、
二十歳以降くらいから、自分から積極的にはホラー映画を観なくなったかな。
何故ならホラー映画は恐いから……。
観ると影響されて、夜中にトイレに行き辛くなるし、一人でいると不安になるし、
普段何も考えずに生活しているのが、ちょっとした物音や暗がりに敏感になるし、
ホラー映画を観た後の何日かは寝ると悪夢見ることが多いような気がするし。
なんすが、歳取って感受性が衰えたせいか、
この頃は昔に比べてホラー映画を観てもそんなに恐くなくなったっす。
昼間(太陽が出ている内)に観れば全然大丈夫っす。

去年、「好きなもの目録」で中田秀夫監督の『リング』を取り上げようと思って
関連する作品をけっこう観たんすが、
メモとか取らなくて時間が経ったら内容がうろ覚えになったんで止めたんすが、
『リング』関連のホラー映画を観てた流れで、
まだ観たことがなかった2000年前後の
邦画のホラー映画やサスペンス映画を何本か観たっす。
落合正幸監督の『催眠』『感染』、鶴田法男監督の『予言』、
及川中監督の『富江』、飯田譲治監督の『アナザヘヴン』、
長崎俊一監督の『死国』、原田眞人監督の『狗神』、下山天監督の『弟切草』、
金子修介監督の『クロスファイア』などなんすが、
どれも、まぁまぁ面白かったんすが、
その中で特に、恐くて面白かったのが
黒沢清監督の『降霊』だったので目録に。

前にも書いたんすが、
私が邦画を観始めるきっかけの作品の何本かの内の一本が
黒沢清監督の『CURE』だったんすよ。
今までで黒沢清監督の映画やオリジナルビデオやドラマを25作品以上観たんすが、
黒沢清監督の作品って何か不穏な雰囲気が漂う感じで良いんすが、
物語の最初の方は丁寧に世界観を作っているのに、
最後の方はぞんざいでよくわからない終わりっていうか、
最近は最初から最後まで
詳しく説明しないと内容が理解出来ないって人が多いみたいっすが、
黒沢清監督の作品は説明不足だったり場面が飛んだりでわかり辛いこともあり、
雰囲気だけで、よく考えると物語がそれほど面白くない……と感じ、
他の監督の邦画もけっこう観たこともあり、
黒沢清監督は私の好みとは違うことがわかり、今はそれほど興味が無いです。


標題:幽霊に会いたいですか? 黒沢清の降霊

分類:テレビ / 映画>ドラマ / 邦画>ホラー

■題名:降霊 (降霊 ウシロヲミルナ / 降霊 KOUREI)

監督・脚本:黒沢 清

脚本:大石 哲也

音楽:ゲイリー 芦屋

出演:
役所 広司
風吹 ジュン
草彅 剛
岸部 一徳
きたろう
大杉 漣
哀川 翔
石田 ひかり
井上 肇
清水 大敬
戸田 昌宏

発表年:1999年(2001年)

製作国:日本

評価:B ★★★◎以上

■内容・雑記:
真面目な音響技師の佐藤克彦(役所広司)と
専業主婦の純子(風吹ジュン)の仲の良い夫婦。
純子は外に出ようとファミレスで働き始めるが、
霊能力があるため意識せず霊が見えてしまい仕事を辞めてしまう。
克彦は素材の自然音を録音するため樹海に出かける。
そこで偶然、誘拐犯から逃げ出した少女が
克彦のトランクの中に隠れてしまう。
それに気付かず鍵を閉め家に帰りそのままにしていた。
心霊現象に興味がある知り合いの大学生・早坂(草彅剛)に
少女の霊視を頼まれた純子だが気が進まない。
純子がふと家に持ち帰った少女のハンカチに触れると、
行方不明の少女が近くにいることを感じ驚く。
誘拐犯は逃走中の事故で意識不明で、
佐藤夫婦が少女をどうやって発見したか上手く説明出来ない状況。
(自分達が犯人の協力者だと疑われる)
夫婦は警察や病院に連絡をせず、少女の発見を利用し
純子が霊能力者として成功することを画策するが……。

マーク・マクシェーンの『雨の午後の降霊術』が原作みたいっす。
テレビドラマで後で映画公開もされたみたいっすが、
黒沢清監督のドラマだからか出演者が豪華かな。
佐藤夫婦は、いいことがあるのを信じて代わり映えのしない生活を送っているんすが、
純子はファミレスじゃなくミスタードーナツで働けばいいことがあったかも。うそ
克彦も純子に感化されたのか、自身が関係しているからか、
自然と少女の幽霊が見えるようになるし、物理的攻撃で撃退しようとするし。
克彦が自分のドッペルゲンガーを燃やす面白い場面があるんすが、
役所広司は『ドッペルゲンガー』にも出演してるなぁ。
15年以上前に観て内容をまったく憶えていないけど、
途中まではサスペンスでけっこう面白いのに、
監督が厭きたのか途中からコメディっぽくなって残念な作品だった印象しかない。

『降霊』は、とにかく幽霊の見え方がリアルというか秀逸!
1990年代の後半くらいに映画好きの先輩から黒沢清を進められたんすが、
その先輩が確か
『映画はおそろしい ホラー映画ベスト・オブ・ベスト DVD-BOX』を買って、
『生血を吸う女 - ジョルジョ・フェローニ』
『回転 - ジャック・クレイトン
『白い肌に狂う鞭 - マリオ・バーヴァ』
の3作品を観せてくれたんすよ。もうまったく内容を憶えてないけど。
黒沢清監督は『回転』に影響を受けたみたいなんすが、
『降霊』は『回転』みたいな幽霊の見え方かな。

んで、『降霊』と同じ頃の幽霊が登場する
黒沢清監督の『回路』を15年以上ぶりに観返してみたんすが、
昔観た時は、幽霊がゆっくり近づいてくる場面とか恐かった印象なんすが、
全然面白くない……。


分類:映画>邦画>ホラー

■題名:回路

監督・脚本:黒沢 清

音楽:羽毛田 丈史

出演:
加藤 晴彦
小雪
武田 真治
麻生 久美子
有坂 来瞳
松尾 政寿
役所 広司
風吹 ジュン
哀川 翔
菅田 俊
水橋 研二
塩野谷 正幸
長谷川 憲司

発表年:2000年

製作国:日本

評価:C ★★○

■雑記:
なんか霊界は幽霊で溢れていて、
あの世とこの世を繋ぐ回路が開かれて幽霊がこっちにどんどんやってくる話みたい。
どんどん人々が消えていくんすが、電気とかのインフラは幽霊が補っているみたい。うそ

女の人が飛び降りる場面とか、
影のような幽霊とか開かずの間とか面白いところもあるんすが、
何か大変なことが起こっている雰囲気だけって感じ。
ネットの先で繋がっている相手が人間かどうか確かめようがないし、
AIが当たり前の世の中なんで、幽霊と繋がってもおかしくないかも……。

暗闇や影や鏡やテレビやパソコンや携帯などから幽霊が現れるのかな?
それとも、人間自身の幻覚や幻聴、脳の勘違いや病気なのか……。知らん

『DOOR III』の製作後、黒沢清小中千昭で企画した脚本・設定が
『回路』や『serial experiments lain
に反映しているとかいないとか……どっちやねん。

 

■題名:DOOR III

監督:黒沢 清

脚本:小中 千昭

音楽:
TORSTEN RASCH
トルステン・ラッシュ

出演:
田中 美奈子
中沢 昭泰
天宮 良
真弓 倫子
前沢 保美
諏訪 太朗
長谷川 初範
大杉 漣

発表年:1996年

製作国:日本

評価:C ★★☆くらい

■内容・雑記:
佐々木京(田中美奈子 ※京=みやこ)は若くて美人の保険外交員で、
同業他社のライバル・井岡礼子(真弓倫子)など
他の女性外交員が契約を取るため枕営業も辞さない中、
京は女の武器を使わず男性を魅了し契約を取っていた。
特別営業主任を目指す京だったがスランプ気味で契約が目標に達せず困っていたが、
別れた元不倫相手の近江克彦(天宮良)に新規の会社を教えてもらい営業に出向く。
そこで「サイテックシステム」の若くして部長の藤原美鶴(中沢昭泰)と
京は出会い不思議な魅力に惹かれる。
京は藤原と出会ってから不気味な女性の影に悩まされ、
藤原の病弱だという妻を疑い調べると、
藤原の妻や両親は既に亡くなり多額の保険金がおりていることが判明。
京は旧知の保険調査員・阿部雅夫(諏訪太朗)に相談するが、
藤原の家を訪ねた阿部は心神喪失状態になり車に飛び込み死ぬ。
生前の阿部が寄生虫を研究する吉川忠明(長谷川初範)と接触していたことを知り、
京は吉川を訪ね珍しい寄生虫の話を聞き、
藤原が女を虜にするフェロモンを発する寄生虫の宿主で、
繁殖するため同じ寄生虫の女性の宿主を探していることを知る。

ネタバレなんすが、
藤原のフェロモンが京にだけ効き目が弱いんすが、
元々なのか京もフェロモンを出す寄生虫の宿主だったってオチ。
だから枕営業をしなくても男性から契約を取れたみたい。

高橋伴明監督の『DOOR』『DOOR II』シリーズ第三弾みたいですが
象徴的な扉が出てくる以外は関係ないみたいです。
諸星大二郎の「不安の立像」みたいな怪しく佇む人影や、
ぼんやりとした影みたいな幽霊?やゾンビ?の様な女性がゆっくり近づいて来たり、
大林宣彦の『ハウス』の江馬涼子(鰐淵晴子)に吹く妖艶な微風とは真逆の不穏な微風、
半透明なカーテンに透ける影、歩き回って椅子に座る、
など黒沢清演出の特徴がこの頃にもう観れる。

好きなもの目録 その409 高岡早紀のバタアシ金魚

私は飲むヨーグルトがけっこう好きなんですが、
この頃は「ヤスダ ドリンクヨーグルト」をよく飲んでいて、
久しぶりに「十勝のむヨーグルト レモン」を飲んだら
水を飲むようにゴクゴク飲めてヨーグルトの味もあまり感じない……。
ヤスダヨーグルト」に慣れた弊害かな、
ヤスダヨーグルト」がもう少し安ければいいのに……ヤスダだけに。
気のせいか「ヤスダ ドリンクヨーグルト」を飲むと快便なんすよ。

望月峯太郎の『バタアシ金魚』は、
『週刊ヤングマガジン』の連載当時に部分的に読んでるんすが、
絵柄(画風)が私の好みじゃなかったので興味無かったんすが、
漫画好きの間では当時けっこう人気がありました。
私は望月峯太郎(望月ミネタロウ)作品をまともに読んだのは
座敷女』『鮫肌男と桃尻女』『ドラゴンヘッド』くらい。

その『バタアシ金魚』の映画は青春映画の名作。
デビュー間もない筒井道隆、東幹久、浅野忠信が出演している。
まぁ……、私の目当ては高岡早紀ですが、なにか?


標題:松岡錠司バタアシ金魚

分類:映画>邦画>青春映画

■題名:バタアシ金魚

監督・脚本:松岡 錠司

原作:望月 峯太郎

出演:
筒井 道隆
高岡 早紀
東 幹久
土屋 久美子
大寶 智子
浅野 忠信
佐藤 オリエ
白川 和子
桜 金造
山村 美智
伊武 雅刀
いしかわ じゅん

発表年:1990年

製作国:日本

評価:C ★★★以上

■内容・雑記:
高校生の花井カオル(筒井道隆)は帰宅部で何もやることがない。
ある日、バイクに水をかけられ怒るカオルだったが、
水をかけた水泳部の塚原ソノコ(高岡早紀)に一目惚れし
愛に目覚めたカオルはカナヅチなのに水泳部に入る。
ソノコに猛アタックするカオルだったがまったく相手にされない。
カオルはソノコにアピールするためオリンピックに出ると大言壮語するが、
同じ水泳部の永井(東幹久)の実力を目の当たりにし、
カオルは水泳を上達するため
金メダルを首に掛けたババア(白川和子)に弟子入りし猛特訓する。
ソノコが親友のリリコ(大寶智子)と歩いていると、
そこに偶然カオルが現われ、三人は牛川工業高校の水泳部の連中と遭遇する。
牛高水泳部主将ウシワカマル(浅野忠信)がソノコにときめきカオルと揉める。
嫌がるソノコに馴れ馴れしく付き纏うカオルと別れるため、
ソノコは永井とステディな関係を装いカオルをふるが、なぜか過食症になり太る。
自分のせいでソノコがデブになったと考えたカオルは
「俺はねぇ、ソノコ君のことなんてどーでもいいんだ。
自分のことだけ考えて生きてる。どーでもいいんだよ、君のことなんか」
と心にもないことをいいソノコから離れる。
カオルの女友達のプー(土屋久美子)に、
ソノコがデブになったのはカオルのことが好きになったからじゃないか。
と言われ、カオルのことを好きだと自覚したソノコはもとの体型に戻る。
ソノコ「イカれてる」
カオル「愛してるぜ」

平成の初めの邦画で昭和を引き摺っているんで、
高校生の飲酒、喫煙、ノーヘル、ラブホに出入り、など
コンプライアンス的に問題な場面がけっこうある。
筒井道隆の顔つきや表情や台詞回しが
望月峯太郎の漫画のキャラにけっこう合っているかな。
カオルの唯我独尊ぶりというか
他人のことをまったく気にしない根拠のない自信に呆れる。
原作は知らないけど、カオルの家族は登場しない。
カオルとソノコがプールで再会して喧嘩になるんすが、
筒井道隆が手加減無しに高岡早紀を何回も水に沈めるんで
逆になんか笑ってしまう。
カオルがソノコへの手紙を渡し自分の気持ちを伝えて二人は抱き合うんすが、
DV男性が暴力を振るった後に女性に優しくする感じに見える。うそ
高岡早紀といえば、
忠臣蔵外伝 四谷怪談 - 深作 欣二』の討ち入りで大活躍する
幽霊のお岩さんが有名なのか知らないけど、
バタアシ金魚』では、
鉄甲機ミカヅキ』の火野アカネ(奈良沙緒理)みたいな
デニムのショートパンツ姿が見れる。
ソノコがデブになるんすが、
特殊メイクなのか本当に太ったのか高岡早紀がデブになるっす……
うそっす、太ったソノコ役が二人いるみたいっす。
ソノコの母親まさえ役が佐藤オリエなんすが、
人間の約束 - 吉田 喜重』を観ていたんで、
ソノコが呆けて暴れまくるホラー展開になることはなかったので一安心。

好きなもの目録 その408 鈴木則文のトラック野郎

私の子供の頃の微かな記憶に『トラック野郎』をテレビで観て
(内容や場面などを)まったく憶えていないのに印象に残っているんですよ。
大人になって観ると、こんなに馬鹿馬鹿しいのに、
恋愛あり人情あり男の勝負あり――のなんでもある凄い映画だったんだと感心します。

ゴジラ』『(勝新太郎の)座頭市』『男はつらいよ
仁義なき戦い深作欣二の実録映画)』『トラック野郎』
などのシリーズは邦画の至宝!


標題:鈴木則文菅原文太のトラック野郎

分類:映画>邦画>コメディ

■題名:トラック野郎
御意見無用
爆走一番星
望郷一番星
天下御免
度胸一番星
男一匹桃次郎
突撃一番星
一番星北へ帰る
熱風5000キロ
故郷特急便

監督:鈴木 則文

音楽:
木下 忠司 (※『トラック野郎 望郷一番星』『トラック野郎 男一匹桃次郎』以外)
菊池 俊輔 (※『トラック野郎 望郷一番星』)
津島 利章 (※『トラック野郎 男一匹桃次郎』)

出演:
菅原 文太
愛川 欽也
春川 ますみ (※『トラック野郎 度胸一番星』『トラック野郎 突撃一番星』以外』)
由利 徹 (※『トラック野郎 男一匹桃次郎』『トラック野郎 一番星北へ帰る』以外)
南 利明 (※『トラック野郎 爆走一番星』『トラック野郎 一番星北へ帰る』以外)
せんだ みつお (※『トラック野郎 突撃一番星』『トラック野郎 一番星北へ帰る』『トラック野郎 熱風5000キロ』)
湯原 昌幸 (※『トラック野郎 御意見無用』『トラック野郎 男一匹桃次郎』)
田中 邦衛 (※『トラック野郎 爆走一番星 (※ライバル)』『トラック野郎 一番星北へ帰る』)
川谷 拓三 (※『トラック野郎 望郷一番星』『トラック野郎 突撃一番星 (※ライバル)』)
山城 新伍 (※『トラック野郎 爆走一番星』『トラック野郎 故郷特急便』)
金子 信雄 (※『トラック野郎 天下御免』『トラック野郎 突撃一番星』)
小松 方正 (※『トラック野郎 御意見無用』『トラック野郎 突撃一番星』)
小林 稔侍 (※『トラック野郎 爆走一番星』『トラック野郎 望郷一番星』)
佐藤 京一 (※『トラック野郎 爆走一番星』『トラック野郎 男一匹桃次郎』)
誠 直也 (※『トラック野郎 御意見無用』『トラック野郎 天下御免』『トラック野郎 男一匹桃次郎』)
大泉 滉 (※『トラック野郎 爆走一番星』『トラック野郎 度胸一番星』)
笑福亭 鶴光 (※『トラック野郎 爆走一番星』『トラック野郎 望郷一番星』『トラック野郎 天下御免』『トラック野郎 男一匹桃次郎』『トラック野郎 熱風5000キロ』)
沢 竜二 (※『トラック野郎 天下御免』『トラック野郎 一番星北へ帰る』)
城 恵美 (※『トラック野郎 御意見無用』『トラック野郎 爆走一番星』『トラック野郎 望郷一番星』『トラック野郎 男一匹桃次郎』『トラック野郎 熱風5000キロ』)
相川 圭子 (※『トラック野郎 御意見無用』『トラック野郎 望郷一番星』『トラック野郎 度胸一番星』『トラック野郎 男一匹桃次郎』)
亜湖 (※『トラック野郎 突撃一番星』『トラック野郎 一番星北へ帰る』『トラック野郎 熱風5000キロ』)
※トラック運転手仲間の出演者を調べるのが面倒臭いので保留。

(※下記『トラック野郎 御意見無用』)
中島 ゆたか (※マドンナ)
夏 純子
佐藤 允 (※ライバル)
井上 昭文
鈴木 ヒロミツ
安岡 力也
ダウン・タウン・ブギウギ・バンド (宇崎 竜童、和田 静男、新井 武士、相原 誠)

(※下記『トラック野郎 爆走一番星』)
あべ 静江 (※マドンナ)
夏八木 勲
加茂 さくら
なべ おさみ
ラビット 関根 (関根 勤)
園 佳也子
三原 葉子
研 ナオコ

(※下記『トラック野郎 望郷一番星』)
島田 陽子 (※マドンナ)
土田 早苗
小倉 一郎
梅宮 辰夫 (※ライバル)
吉川 団十郎
室田 日出男
高品 格
松鶴家 千とせ
海原 千里 (上沼 恵美子)
海原 万里
コロムビア・トップ
都 はるみ

(※下記『トラック野郎 天下御免』)
由美 かおる (※マドンナ)
杉浦 直樹 (※ライバル)
マッハ 文朱
松原 智恵子
殿山 泰司
浦辺 粂子
汐路 章
笑福亭 鶴瓶
鳳 啓助
京 唄子

(※下記『トラック野郎 度胸一番星』)
片平 なぎさ (※マドンナ)
夏樹 陽子
千葉 真一 (※ライバル)
宮口 精二
菅井 きん
八代 亜紀
あき 竹城
玉川 良一
藤原 釜足

(※下記『トラック野郎 男一匹桃次郎』)
夏目 雅子 (※マドンナ)
清水 健太郎
加藤 嘉
若山 富三郎 (※ライバル)
浜 木綿子
野村 昭子
左 とん平
長門
堺 正章
歌丸
三遊亭 小圓遊 (四代目)
ばってん 荒川

(※下記『トラック野郎 突撃一番星』)
原田 美枝子 (※マドンナ)
樹木 希林
樹 れい子
中村 玉緒
辰巳 柳太郎
浜村 純

(※下記『トラック野郎 一番星北へ帰る』)
大谷 直子 (※マドンナ)
黒沢 年男 (※ライバル)
嵐 寛壽郎
成田 三樹夫
新沼 謙治

(※下記『トラック野郎 熱風5000キロ』)
小野 みゆき (※マドンナ)
金田 龍之介
地井 武男 (※ライバル)
工藤 堅太郎
二宮 さよ子
山田 吾一
松本 ちえこ
志賀 勝
前川 清
たこ 八郎

(※下記『トラック野郎 故郷特急便』)
石川 さゆり (※マドンナ)
森下 愛子 (※マドンナ)
原田 大二郎 (※ライバル)
大坂 志郎
小畠 絹子
安部 徹
藤巻 潤
名和 宏

発表年:1975年~1979年

製作国:日本

評価:A ★★★★◎ (※『トラック野郎』シリーズ全体)
B ★★★◎
B ★★★☆
B ★★★◎
B ★★★△
A ★★★★△
B ★★★△
B ★★★○
B ★★★○
C ★★☆
C ★★☆

■内容・雑記:

『トラック野郎 御意見無用』
一番星・星桃次郎(菅原文太)は長距離トラックの運転手で、
同業の元警官で子沢山なやもめのジョナサン・松下金造(愛川欽也)とつるんでいる。
盛岡のドライブインくるまやの便所に駆け込んだ桃さんは、
そこで出会ったウェイトレスの倉加野洋子(中島ゆたか)に一目惚れ。
青森のストリップ小屋を揉めて叩き出された万田千吉(湯原昌幸)を
桃さんが仲間に入れたことでジョナサンと仲違いする。
千吉は桃さんの言いつけを間違え、花束を洋子にでわなく
モナリザお京(夏純子)に渡してしまい、お京は勘違いから桃さんに好意を抱く。
そんなお京の兄・関門のドラゴン(佐藤允)が
九州からやってきて桃さんとワッパ勝負!

桃さんとジョナサンが海水浴で仲直りしてトラックに戻ると、
運転席に幼女の由美が置き去りにされていてジョナサンが養女にするんすが、
由美の父親は花巻の鬼台貫(代官)時代のジョナサンによる取締りで免停になりトラックを手放し、
ねぶた祭りの三日前にトンネル工事の発破に巻きこまれ死亡したことを知った
ジョナサンは負い目から重量オーバーの取り締まりに突っ込み入院。
養女の由美は『トラック野郎』シリーズの後半には登場しないみたいなんで
松下家の闇を感じる……。
渋民公園にある石川啄木
「やはらかに柳あをめる 北上の 岸辺目に見ゆ 泣けとごとくに」
と刻まれた石碑の前で、
結婚の約束をした恋人と別れた洋子が桃さんに抱いてと言うが桃さんは手を出さず、
遠洋漁船で日本を離れようとしている恋人の元へ送り届けるのであった。

乱闘場面などで画面が斜めになったり動き回って観辛い。
トラック一番星号の運転席に仏壇やテレビが備え付けてある。
トルコ風呂への土産(荷抜き)は西瓜。
交通事故の賠償で金に困っている洋子と関門のドラゴンが
モーテル桃園に行くのを目撃した桃さんが誤解して、
桃さんとドラゴンが乱闘する場面で、
ジュークボックスから「心のこり - 細川たかし」が流れる。
マドンナの洋子やモナリザお京より、
くるまやのウェイトレスの高木トモ子(小坂知子:仁和令子)の方が可愛い。
桃さんとジョナサンが青森ねぶた祭り、仙台七夕まつりに行く。
一作目なんでシリーズのお約束がまだ固まっていない。
鈴木則文監督の前作『少林寺拳法』繋がりなのか、
中島ゆたか佐藤允小松方正、安岡力也、などが被ってる。

『トラック野郎』シリーズで鈴木則文監督は、
マドンナの女優(歌手は除く)に胸などのボディラインがよくわかる服を着せたり、
服が水や汗に濡れ体にピッタリ付くような感じにしている。


『トラック野郎 爆走一番星』
姫路で桃さんとジョナサンは、
桃さんを目の敵にする警官の赤塚周平(なべおさみ)を撒くため
ラリーX』の煙幕(排ガス)みたいに赤塚のバイクの走行を邪魔したが、
それに巻き込まれたバキュームカー雲竜丸の
杉本千秋(加茂さくら)と助手の堀釜太郎(ラビット関根)が怒って桃さんと揉める。
姫路のドライブインおふくろの便所に駆け込んだ桃さんとジョナサンだが、
便所の落とし紙が切れていて桃さんが店内に貰いに行き、
そこでティッシュをくれた女子大生ウェイトレスの高見沢瑛子(あべ静江)に一目惚れ。
桃さんがドライブインで出来なかった野糞をしていると紙が無く困るが、
ジョナサンが通りがかったバキュームカーの千秋から紙を貰う。
紙をくれた女性と結婚したいという桃さんの頼みに
ジョナサンは早とちりして千秋に桃さんの見合い写真を渡すのであった……。
そんな中、ジョナサンはボルサリーノ2(田中邦衛)に仇と付け狙われる。

桃さんが見合い写真を撮り結婚をしようとするんすが決まった相手はいなくて、
結婚してもいいというトルコ嬢に対して
「結婚というのは、もっと神聖なもんなんだよ。
トルコの女は千人以上やってるけどよ、正直言って処女はやったことねんだよ。
それが俺の夢なんだよ。早く、星がチカチカってしねーかなー」
とか呆れた事言ってる。
桃さんはトルコ嬢のテル美と結婚するのがお似合いのよーな気がするけど……
洗濯してくれるし風俗代も浮くし。
トルコ風呂への土産(荷抜き)は鯛(刺身)。
桃さんが好きなのは瑛子で千秋じゃないとわかり、
母ちゃん(春川ますみ)が千秋に断るため
桃さんの代わりに薦めるのがトルコの帝王(山城新伍)。
加茂さくらは少し鈴木瑞穂に似ている。
文学関係では、瑛子が好きだというので桃さんが太宰治の『人間失格』に嵌る。
桃さんと松下(ジョナサン)一家が長崎おくんち祭りに行く。
桃さんが母ちゃんとキスの練習をする(母ちゃんは満更でもない)。
ボルサリーノ2
「この日本に市民なんているか! 金持ちと貧乏人の二通りじゃねーか!」
とか言うんすが、
ボルサリーノ3(佐藤京一)とボルサリーノ4(小林稔侍)がいるんすが、
ボルサリーノ1がいない……ひょっとしてジャン=ポール・ベルモンド
振られた桃さんが瑛子を、クレパスに落ちて大怪我をした
富士山の観測技師の義兄・片岡光二(夏八木勲)の元へ送り届けるのかと思ったら、
出稼ぎしている小野松吉(織本順吉)を子供達の元へ送り届けて終わる。


『トラック野郎 望郷一番星』
桃さんは北海道へ向かうフェリーで、
船上から身投げしようとしている亀子(島崎奈々)に金を与え助ける。
亀子と待ち合わせをするがいくら経っても現われない。
加山(笑福亭鶴光)と亀子が仕組んだ詐欺だったのだが、
そんなことも知らず席を強引にキープしていると、
そこに三上亜希子(島田陽子)が現われ桃さんはいつもどおり一目惚れ。
漁港ではまなすお涼(土田早苗)と揉めた桃さんが港食堂はきだめの鶴にいると、
そこにお涼は自分の女だと言うカムチャッカ(梅宮辰夫)が殴りこみに来る。
カムチャッカとの勝負に負けた桃さんは北海道を去ろうとするが便意が襲う!
牧場で野糞をしようとする運輸省関係の桃さんと
農林省関係の牧場主・亜希子は再会し、桃さんは北海道を出て行くのを止める。
その頃ジョナサンは、念願のマイホームを手に入れるため、
鮫田(草薙幸二郎)の誘いに乗り、お涼の弟(小倉一郎)と共に
利用運送業(水屋)にトラック仲間を斡旋することに手を出すが……。

ジョナサンの松下家の子供達のお土産が
『御意見無用』では『ラ・セーヌの星』のTシャツだったんすが、
『望郷一番星』ではミッ○ーマ○スのTシャツ。
松下家の子供達がトルコへ行くんすが、
今ならコンプライアンス的に完全にアウトだな……
○ッキー○ウスとトルコが登場する作品は他に無いと思う。
トルコ風呂への土産(荷抜き)は松下家の子供……じゃなくて熊本メロン。

桃さんはガキの頃に、馬にケツを咬まれ馬が苦手なんすが、
亜希子に気に入られようと『馬術入門』を読んでトップ騎手を目指す。
生まれた子馬(名前はファーストスター)の看病をした桃さんは、
それで馬嫌いが治ったのか『一番星北へ帰る』では普通に接してる。
まぁ、結局桃さんは当て馬で亜希子は獣医の小宮(永谷吉見)と婚約するけど。
桃さんの故郷はダムの底なんで、故郷はトラック。
トルコの描写、亀子のスケスケのシースルー衣装、
大熊田太郎次郎左衛門(カムチャッカ)が、
桃さんとお涼が出来てるとエロい妄想して逆上するなど、
『望郷一番星』は『トラック野郎』シリーズで一番下品でエロいかも?
んで、怒ったカムチャッカが飲酒運転したり、
桃さんと乱闘して冷凍庫に入り凍りつく。

荷物を時間までに届けるためトラックが吊橋を渡るんすが、
『恐怖の報酬 - ウィリアム・フリードキン』みたい。
今に、リーアム・ニーソンの『アイス・ロード』みたいに、
凍結した湖をトラックで突っ切るようになると思う。うそ
最後は『御意見無用』とは逆に、ジョナサン号が一番星号を牽引して走る。


『トラック野郎 天下御免
四国で桃さんは
須田雅美(マッハ文朱)の乗るコンクリートミキサー車・姫だるまと揉め、
強引に雅美にキスをしてメロメロにさせる。
その後、ヒッチハイクの女子大生二人をトラックに乗せるが、
女子大生の一人・大塚いく子(鶴間エリ)がトイレを我慢できず
お寺の便所に桃さんと一緒に駆け込む。
排泄が済んだら交接をしようと壁越しにいく子を口説いた桃さんがトイレの個室を出ると、
そこに四国八十八ヶ所を巡るお遍路姿の我妻和歌子(由美かおる)がいて一目惚れ。
倉敷のドライブインかざぐるまで、
桃さんはコリーダこと須田勘太(杉浦直樹)と
行灯を賭けワッパ勝負をすることになるが、
途中、坂口千津(松原智恵子)がトラックの前に飛び出してきたのを助け、
妊婦の千津は一番星号で女の赤ちゃんを出産する。
和歌子や千津もかざぐるまでウェイトレスをすることになり、
かざぐるまを経営する夫婦(鳳啓助京唄子)の養女になった
ジョナサンの娘サヤ子に桃さんは和歌子への手紙を託すのだったが
手違いから千津への手紙と勘違いされるいつものパターン。
コリーダが妹の雅美を連れてやって来て、
和歌子を巡り桃さんと再勝負することになるが
乱闘の末、二人ともみかんの箱詰めになったり、
生コンクリートをかぶり痛み分け。
和歌子の母の300万円の借金をなんとかしようと
桃さんが闘牛でコリーダの牛に賭けて儲けて
「生涯、牛肉は喰わねーぜ」とか言う。
和歌子と伊沢正和(誠直也)が結ばれたのを見てお金を渡さず、
(他人の女になったから……じゃなく、金より愛が大事だからかな)
重傷のボロ松(沢竜二)と千津のためにお金を置いて黙って立ち去る桃さん。
追いかける千津だったが、後には雪道に残るトラックの轍の跡だけだった。

トルコ風呂への土産(荷抜き)は伊予みかんの予定だったが行かない。
東映劇場版『木枯し紋次郎』からか桃さんが楊枝を咥えてる。
桃さんが石川啄木の『一握の砂』からパクって和歌を詠む。
「東海の興居島の磯の白砂に われ泣きぬれて 君とたはむる 桃次郎」
クレジットタイトルには宮内洋って表記されてんすが、
アカレンジャー誠直也)は出てるけど、
アオレンジャー宮内洋)は出ていない。


『トラック野郎 度胸一番星』
小雨の降る夜、
幽霊が出るという新潟の曽地峠で桃さんが野ションをしていると、
それを見詰める美女(片平なぎさ)に出会い一目惚れする。
桃さんは美女に抱きつくが「佐渡で待っています」
の言葉を残し水子地蔵に変わる。
それは幽霊だというジョナサンも
トラックに戻り運転席を見てビックリ! 美女がいるのだ。
幽霊かと驚いたその美女・江波マヤ(夏樹陽子)を
ジャリパン(路上売春婦)と勘違いしたジョナサンは、
ドライブイン越後獅子まで送り、2階のバーで働く彼女に熱を上げる。
原発建設のため故郷を失ったジョーズ新村譲治(千葉真一)や、
同じような開発のため、筑豊、沖縄、四国、
岩手(『獣人雪男』『大怪獣バラン』の日本のチベット
の故郷を失ったジョーズ軍団がドライブインに乗り込んできて
無線の4チャンネル占拠を宣言してトラック野郎達と一悶着。
マヤが譲治の女だと知り失恋するジョナサン。
桃さんとジョナサンは佐渡に渡り、
運輸省関係の桃さんは分教場にエレクトーンを運び、
水子地蔵の傍で曽地峠の美女と生き写しの乙羽水名子と出会い運命を感じる。
佐渡に嫌々付いてきたジョナサンは
乙羽作右ヱ門(宮口精二)に砂金が採れると教わり夢中になり
トラックの運転手に見切りをつけ佐渡に骨を埋める覚悟をする。

ジョナサンがマヤをものにしようとして
「俺は生まれてから母ちゃんしか知らねえんだ。
カボチャばっかり食べてみろ、たまにはメロンやイチゴも食べたいじゃねえか。略
一回くらいメロン食わせろ!」
って市場で叫んでいる場面で、カボチャとイチゴとメロンを運ぶ人が通るんすが、
ジョナサンは桃さんにトルコを奢ってもらってるはずでは?
松下家の母ちゃんや子供達は写真と回想のみに登場。
ジョナサンは金が採れず自暴自棄になるんすが、
桃さんに母ちゃんと10人の子供が金だと諭される。
水名子に「好きです、私をお嫁さんにして貰えますか」
と告白された桃さんが呆然として海の上を歩くんすが、
水名子は鉄砲水に流され桃さんと結ばれない。

文学関係では、佐渡とサドを間違えた桃さんが三島由紀夫の『サド侯爵夫人』を読む。
「ふるさとは遠きにありて思ふもの――」室生犀星都はるみだと思っている桃さん。
桃さんの故郷トルコ風呂での場面で水名子から手紙が届き
「桃次郎さん、今何所で何をしていらっしゃいますでしょうか?」
テル美「トルコでアレしてます……」
トルコ風呂への土産(荷抜き)は特選米越光。
一番星号の運転席に「教育者としての心得」が貼ってあり、
一、トルコには行かぬこと
一、みだりに放屁立小便をしないこと
一、水名子先生には絶対服従
一、桃次郎は二宮金次郎をめざすこと
一、父兄からの贈り物はことわること
○注 女生徒を特別ヒイキにしないこと
とか書いてあったり、自動販売機があり
ガム、ハンバーガー、コーヒー、ラーメン、イチゴ、サイダー、ジュース、
のボタンがある。
桃さんが金沢白根大凧祭り、新潟祭りに行き、
白根大凧祭りでは桃さんとジョナサンが大凧に乗る。


トラック野郎 男一匹桃次郎
桃さんとジョナサンが熊本に行き、ざぼんを積み込んでいる所に
ヤクザに追われた花電車(左とん平)が逃げ込んでくる。
花電車は匿ってくれたお礼にドライブイン唐津乙女で二人にフグ料理をご馳走するが、
桃さんがフグの毒で痺れ治すため土に埋められる。
そこに女子大生の小早川雅子(夏目雅子)が現われ、
例によって一目惚れした桃さんは、
自分は地質学の研究をしていて、土の中から出てくる泡の熱を測ってる。
とバレバレの嘘をつくのであった。
雅子が剣道をしていることを知り、
桃さんは雅子と付き合うため剣道の勝負を挑むがあえなく惨敗。
円月殺法が通じなかった桃さんは山篭りの修行をすることになり、
滝行中に落ちてきたざぼんに当たり意識を失ったところを
子連れ狼の袴田太一(若山富三郎)に助けられる。
子連れ狼の息子・隼人は、母・由紀(浜木綿子)が家を出て行った寂しさから
子連れ狼のトレーラーを飾ろうと一番星号の飾りを盗んでいた。
なんとか『葉隠』の極意を会得した桃さんは雅子と再戦し
その気迫で戦わずして勝つ。
トラックに女を乗せない主義を、ずぅーっと守ってきた(うそ)桃さんは、
雅子を剣道大会が行われる鹿児島まで送ろうとして
子連れ狼の袴田が雅子の義兄だと知る。
その頃ジョナサンは小料理寄生木の女将・和代に熱を上げ、
「妻は実家に帰りました。性格の不一致というんですかね。
子宝に恵まれなかったのが、その悲劇の始まり」
「カボチャばっかり毎日食ってみろ、胸がもたれるぞ!」
とか浮気心になっているのが母ちゃんにバレ離婚寸前に。
桃さんと和代がキスをすることでなんとか誤魔化し、
ジョナサンと母ちゃんは仲直りし
桃さんとジョナサン一家は九州観光で唐津くんちなどを巡る。
その後、桃さんは餅すすり大会で優勝し賞金五十万円を手にするが、
花電車に賞金を持ち逃げされ追いかけるがスピード違反で免停30日になってしまう。
和代が袴田の妻・由紀だとわかるが子連れ狼は意地を張り妻を許さなかったが、
息子を庇い事故に遭った妻と和解する。
桃さんが雅子にプロポーズしようとするが、
雅子はブラジルに行ってしまう愛する先輩・村瀬薫(清水健太郎)との別れを悲しんでいた。
桃さんは雅子を村瀬のもとに送り届けるため
免停中にも関わらず鹿児島までトラックをぶっ飛ばす!

「わが胸の燃ゆる思いにくらぶれば煙はうすし桜島山」平野国臣が引用されている。
ライバル役が若山富三郎なんで『子連れ狼』の設定で、
酒をやめサクマドロップスを舐める。ドロップアウトした男だから。
由紀(和代)の行方を捜すからか、
ピンク・レディーの「ウォンテッド(指名手配)」がよく流れる。
子連れ狼の息子・隼人は、母役が浜木綿子なんで成長して香川照之なると思う。うそ
トルコ風呂への土産(荷抜き)はざぼん。

警察関係役で、桂歌丸三遊亭小円遊(四代目)、堺正章長門勇
清水健太郎加藤嘉など主要キャスト以外も豪華なんすが、
若山富三郎菅原文太が遠慮している感じがして、
ストーリーも今までの焼き直しのワンパターンなんで
シリーズ他作品に比べるとそれほど面白くないかな。
私は夏目雅子好きなんですが、今作の夏目雅子はそれほど美人に映ってないかな。


トラック野郎 突撃一番星
桃さんが『未知との遭遇』や
スター・ウォーズ』というより『宇宙からのメッセージ』? に影響され、
深夜ラジオのエロい女性パーソナリティの電波を受信したことから、
好みの地球人の女性との出会いがないんで
UFOと交信して宇宙人の女性と出会おうとする。
フェリーでの移動中、桃さんとジョナサンは
小百合(樹れい子)というセクシーな女性に誘惑され、
その兄だという桶川玉三郎せんだみつお)から高額な純白の上下スーツを購入し、
小百合との待ち合わせ場所に行くが二人とも騙されていて
スーツも安物で水に濡れ縮んでしまう。
桃さんが夜道をトラックで走りながらエロいラジオを聴いていると、
目の前にUFOから降りてきた宇宙人の様な月田えり子(原田美枝子)が現われ
いつものように一目惚れする桃さんだったが
ジョナサンと揉めている間にえり子は忽然と消えてしまう。
桃さんとジョナサンはドライブイン海女の郷で玉三郎を捕まえ、
懲らしめられ改心した玉三郎はジョナサンの助手になる。
玉三郎がえり子と幼馴染なのを知った桃さんは、
大飯食らいで役立たずの玉三郎の面倒を見る代わりに、
イルカ島海洋遊園地でイルカの調教師をしているえり子を紹介してもらう。
そこで桃さんは調教師の主任の石部スミ(樹木希林)に気に入られる。
玉三郎に父・半兵衛(辰巳柳太郎)から手紙が届き、
上京するので玉三郎のもとを訪ねるという……。
運送会社の社長になったと嘘をついていた玉三郎のため、
桃さんやジョナサン達トラック運転手仲間が玉三郎の部下のふりをするのだが、
調子に乗った玉三郎の傍若無人な振る舞いに桃さんは我慢の限界。
スミのボートでえり子を真珠研究所に送った後、
桃さんは真珠の養殖をしている矢野駿介(川谷拓三)と喧嘩になり海に落ちる。
溺れた桃さんはスミに助けられるが、
朦朧とした桃さんはえり子と勘違いしてキスをしてしまう。
気が付くとえり子が目の前にいて、自分を助けキスをしたのはえり子だと
『人魚姫』みたいな勘違いをする。
不況から積荷が減り仕事が無くなったジョナサンはダンピングをして
トラック仲間から村八分になり、
偶然知り合ったストリッパーのジプシー・マリー(亜湖)のマネージャーになる。
えり子が結婚するため故郷の下呂に帰ったことを知った桃さんは追いかけるが、
結婚はえり子の母・絹枝(中村玉緒)のことで一安心。
桃さんは下呂玉三郎の父に歓待され、ジョナサンと再会する。
んで、海に逃げ出したイルカを連れ戻そうと桃さんが奮闘したり、
えり子と駿介が愛し合っているため、いつも通り振られる桃さん。
台風の最中、筏の様子を見に行った駿介が遭難し大怪我を負い、
桃さんがトラックで搬送するも(救急車の)たらい回しに遭う。

看板だけでトルコの場面は無いけど、
ストリッパーが出てくるんで女性の裸の場面は多いかな、
それより、原田美枝子の水着の場面とかの方が私は……。
ライバルがトラック運転手とかじゃないんでワッパ勝負が無い。
松下家の母ちゃんや子供達は登場しない。(写真のみ)
最後にトラックで時間までに何処其処に届けるっていう
いつものパターンを少し変えている。
救急車のたらい回しって昔からあるんだなぁ。

「松下運送社歌」
明るい マツシタ
明るい マツシタ
魚 野菜
なんでも マツシタ


『トラック野郎 一番星北へ帰る』
常磐ハワイアンセンターでお見合いをすることになった桃さんは、
松下家の子供達がオシッコをしたいと言うので、
ヤシの木にさせようとして北見静代(大谷直子)に注意される。
見合い相手が静代だと勘違いした桃さんは、
相手の父親(嵐寛寿郎)を怒らせ破談。
青森のリンゴ農園で静代と再会した桃さんは
静代に会いたくて足繁く通うようになるが、
未亡人の静代の一人息子・誠は桃さんに懐かず
影の車』みたいに敵意を剥き出しにする。
その頃ジョナサンは、ドライブインみちのくで
石川孫六(谷村昌彦)のサラ金の保証人になり、
その後、逃げた孫六の肩代わりで
サラ金の伊賀山社長(成田三樹夫)や鳴戸(土方弘)に追い込まれ
借金の返済に四苦八苦していた……。

アメリカ帰りの九十九譲次(黒沢年男)の連れている犬が、
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の
クリフ・ブース(ブラッド・ピット)の飼っているピットブルのブランディみたいな小犬の攻撃力。
九十九と静代が絡んでいるのを誤解した桃さんが
「強姦じゃなかったんですか? 和姦だったんですか! やり直してください」
と血迷って言う。
桃さんが子連れの未亡人・静代に惚れるんすが、
処女厨だからか(うそ)いつもの星キラキラの演出が無い。
母子と桃さんの触れ合いがいつもに増して人情的。
桃さんに妹(詳細不明)がいて故郷はダム(湖)の底。

文学関係では、石川啄木の詩「飛行機」、
「見よ、今日も、かの蒼空に
飛行機の高く飛べるを。
――」が紙に書かれて貼ってある。
借金返済のため孫六の娘・鮎子(舟倉たまき:舟倉由佑子)が、
サラ金会社常務・鳴戸
「金が無くてもね、親から貰った金を稼げる穴持ってるじゃないか。
思い切って使ってみたらどうだね」
と言われ、風俗で働こうとするが桃さんが頬を打って止める。
桃さんはトルコを常用してるのに……職業に貴賎なしじゃないのか?
まぁ、東北北海道輓馬競技大会で馬場作太郎(新沼謙治)の馬が勝って
ソープに沈まずにすむんすがね。
ボルサリーノ2(田中邦衛)が赤沢重吉警部の鬼台貫で出てる。


『トラック野郎 熱風5000キロ』
結婚の心配をする田舎の父を安心させるため
トルコ嬢のテル美(亜湖)に頼まれ
新郎のふりをして結婚写真を撮る桃さん。
(体の相性も良いんだから、そのまま結婚すればいいのに……。
でも桃さんは処女厨というか素人女しか結婚相手としてみてないけど)
トルコで嬢達と結婚写真を見ていると、そこにジョナサンが訪ねてきて
玉三郎がトラック運転手を辞め実業家になるという手紙を持ってくる。
桃さんが長野県内をトラックで走っていると、
当て逃げ容疑で警察に捕まってしまう。
当て逃げした憶えのない桃さんは、
警官の蟹沢(志賀勝)と滑川(前川清)に容疑を認めるように責められ、
そこに被害者だという山猫お夏こと西沢夏(小野みゆき)が現われる。
当て逃げは代行の仕業とわかり無事釈放される桃さん。
桃さんとジョナサンが信濃路のドライブイン藤村食堂に行くと、
そこの婿養子になろうと玉三郎が入り込んでいた。
運転手仲間の安曇野(工藤堅太郎)に誘われ
ジョナサンは木曽で木材輸送をすることにしたが事故り怪我を負う。
一番星号が破損して修理に一ヶ月かかる桃さんは
ジョナサンの見舞いに木曽に行き代わりに働くことにするが、
木材輸送の会社の社長・日疋重蔵(金田龍之介)の娘が山猫お夏だった。

木材輸送している上松陸送に
ノサップこと黒田勝也(地井武男)がトラック運転手でいるんすが、
小さい頃の山猫お夏と北海道胆振勇払開拓村で一緒だった
黒部勝次が正体を隠して裏切り者の重蔵に復讐するために潜り込んでいて、
橋を爆破して木材輸送を邪魔し重蔵に大損害を与えるっす。
(『ジャコ萬と鉄』を少し連想)
子供のお夏が牛に襲われたのを子供のノサップが助け、
その時牛の角に刺された傷跡が残っている。
台風が来て木材の値段が上がると喜ぶ重蔵が
「雨よ降れ、もっと降れ! 風よもっと激しく吹け!」
「吹けよ風、呼べよ嵐 - ピンク・フロイド」みたいなこと言ってるんすが、
『みゆき - あだち 充』で、
幼少の頃、若松真人が妹のみゆきをライオンから守り傷跡があるのや、
村木好夫が「ふけよ風!よべよ嵐!!」とか言ってる場面があるんで、
ひょっとしてあだち充は『熱風5000キロ』から着想を得たのかも。うそ
まぁ兎に角、公共施設の橋を爆破し、
何台ものトラックと積荷の木材を駄目にしたのに、
何のお咎めもなく去って行くノサップとそれに付いて行くお夏
っていう、なんか納得のいかない展開なんすが、
ノサップは殺し屋だったみたいで
黄金の犬 - 山根 成之』で桃さんと再度ワッパ勝負してます。うそ

いつもの桃さんはマドンナと出会うと一目惚れするのに、
山猫お夏には一目惚れしないで、
飲み比べ勝負で酔って朦朧として惚れる珍しいパターン。
飲み比べの時の数え歌は、
一つ 日雇い その日が頼り
二つ 船方 大漁が頼り
三つ 味噌豆 麹が頼り
四つ 夜這いは 暗闇頼り
五つ お医者は 薬が頼り
六つ 娘は 針箱頼り
七つ 菜切り包丁 まな板頼り
八つ 山伏 法螺貝頼り
九つ 恋しい 彼女の便り
――みたいっす。

安曇野が事故で死に、その娘を桃さんが
石垣島に帰ろうとしている母親の立城はる恵(二宮さよ子)のもとに届ける。
安曇野が事故で死んだのを「酋長の娘」で盛大に供養するのが
『望郷一番星』で宮城が事故死したのを
都はるみが歌う盆踊り大会で盛大に供養するのに似てる。
父親と子供がいて、別れた母親が水商売をしているってのが、
『男一匹桃次郎』に似ているけど、
父親は死に母親は売春をしていたっていう重い設定で、
ノサップの復讐劇もあるんで話的に暗いかな。
『熱風5000キロ』は、一番星号が最初と最後に出てくるだけで、
シリーズの中ではそんなに面白くないと思うんだけど、
配給収入が良かったみたいなんすが、
同時上映の『ドランクモンキー 酔拳』のお陰だったりして。

お夏が海辺で「流浪の旅」を歌う。
玉三郎インベーダーゲームの的にされる。
当時『スペースインベーダー』が大ブームだった。
長野が舞台なんで名所や昔の長野駅が観れる。
木曽から魚津まで、当時の長野県を縦断するのは大変だったと思う。
「酋長の娘」は、
『モダン道中 その恋待ったなし - 野村 芳太郎』
『日本暗殺秘録 - 中島 貞夫』
『新・男はつらいよ - 小林 俊一』
男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け - 山田 洋次』
なんかの宴会の場面でよく出てくる。


『トラック野郎 故郷特急便』
桃さんとジョナサンは、垣内竜次(原田大二郎)の乗るトラック龍馬號と揉めた後、
高知へ行くことになり、フェリーさんふらわあの船上で、
桃さんは売れない歌手の小野川結花(石川さゆり)と出会い惚れる。
高知でジョナサンは目の不調により仕事が出来なくなり絶望し、
足摺岬から投身自殺しようとするも西尾風美子(森下愛子)に救われ、
桃さんは風美子に一目惚れ。
風美子は病気の母(小畠絹子)を抱え、
まだ見ぬ隣のおじさん(大坂志郎)の息子・竜次の帰りを待っていた。
一方、結花はキャバレーのドサ回りで地元の有力者(安部徹)の嫌がらせを受け
歌手に見切りをつけ結婚しようかと考えるが、
四国八十八箇所巡りで知り合った外国人のプロデューサーにより
大阪の梅田コマ劇場のステージに立つ機会を得ることになるが……。

ジョナサンが脳痙攣になり療養中のため、
代わりに母ちゃんがトラックに乗りジョナサンの出番が少ない。
トルコ風呂の描写が無い。(下ネタが少ない)
桃さんが高知よさこい祭りに行く。(祭りはライブラリー映像らしい)
結花は桃さんと結婚する気になるが桃さんが断る。
大阪の梅田コマ劇場で結花が
「今日、私の新しい門出に、どうしても歌わせていただきたい歌がございます。
私に本当の歌の心を教えてくれた人のために……」
って「南国土佐を後にして」を歌うんすが、
「私に本当の歌の心を教えてくれた歌、
「結花に笹げるバーラド」作詞・作局・変局 星桃次郎
を歌わせていただけないでしょうか?」
と歌いだしステージが大失敗して歌手人生が終わるのかと思ったっす。うそ

 

『堕靡泥の星 美少女狩り』
堕靡泥の星桃次郎 美少女狩りって感じに桃さんがゲスト出演して、
トラックに神納達也の本当の父親・蛭川源平を乗せる。


■その他:
私が綺麗・可愛いと思うマドンナ
『トラック野郎 故郷特急便』の西尾風美子 (森下愛子)。
トラック野郎 突撃一番星』の月田えり子 (原田美枝子)。
『トラック野郎 御意見無用』の倉加野洋子 (中島ゆたか)。
『トラック野郎 望郷一番星』の三上亜希子 (島田陽子)。
私は夏目雅子が好きなんですが、
トラック野郎 男一匹桃次郎』の小早川雅子 (夏目雅子)はあまり美人に映ってない。
マドンナじゃないけど、
『トラック野郎 天下御免』の坂口千津 (松原智恵子)。
『トラック野郎 度胸一番星』の江波マヤ (夏樹陽子)。
の方が登場作品のマドンナより美人に思える。

私が面白いと思うライバル
『トラック野郎 度胸一番星』の新村譲治 (千葉真一ジョーズ)。
『トラック野郎 爆走一番星』のボルサリーノ2 (田中邦衛:ボルサリーノ2)。
『トラック野郎 望郷一番星』の大熊田太郎次郎左衛門 (梅宮辰夫:カムチャッカ)。

好きなもの目録 その407 鈴木清順の悲愁物語

安倍元首相銃撃事件に衝撃を受けて
ブログの更新を中断してたわけではなく、
折角、はてなブログに移行しようと三ヶ月くらいやったのに
書き込めなくなってやる気を無くしたのもあるんすが、
前から気になっていたケン・ラッセルの『肉体の悪魔』を観たら、
私の好みのツボ(霊感商法的な壺ではない)にピッタリ嵌る凄い映画で、
それからケン・ラッセルの作品を続けてずぅーっと観てたっす。
ケン・ラッセルの作品を、私は観たことあるかもしれないんすが記憶に無く、
ザ・フーの『トミー』を映像化した作品や、
アルタード・ステーツ/未知への挑戦』とか前から観ようと思ってたし、
リック・ウェイクマンサウンドトラックをやっていたりするんで
前からケン・ラッセルの映画には興味があったんすが後回しにしてたっす……。
んで、『ボーイフレンド』『肉体の悪魔』『トミー』『リストマニア
などが特に気に入ったっす。

昔から薄々気付いていたことなんすが、
日本の政治がカルト宗教に毒されていたのが明るみに出たのと関係ないけど、
この頃カルト映画ばかり観てるっす。
ひなぎく - ヴェラ・ヒティロヴァ』
『殺しを呼ぶ卵 - ジュリオ・クエスティ』
『ライフ・オブ・ブライアン - テリー・ジョーンズ
など色々観たんすが、印象に残ったのは『ホドロフスキーのDUNE』かな。
監督がアレハンドロ・ホドロフスキーで、
絵コンテ・キャラクターデザインがジャン・ジロー (メビウス)、
デザインをH・R・ギーガー、特殊効果をダン・オバノン
出演予定がサルバドール・ダリオーソン・ウェルズミック・ジャガー
そして音楽はピンク・フロイドとマグマ……!
という私が好きなものが集結してるんすが、
やはりというか凄すぎて映画化は頓挫……。
メビウスの絵コンテが完成されているんで映画の全容を想像させる。
改めてメビウスが日本の漫画家やアニメーターなどに影響を与えたのがわかる。

前置きが終わって本題っす。
鈴木清順監督の映画を30作品以上観てるんすが、
1980年代以降の作品より、
悪太郎』くらいから『殺しの烙印』までの1960年代中頃の作品が好きなんで、
監督が干されてから十年ぶりの復帰作『悲愁物語』にあまり興味が持てず、
前に鈴木清順作品を色々観ていた時に
悲愁物語』は女子プロゴルファーの話で復帰作として微妙……
みたいな評判を目にしたり、
録画してあると何時でも観れる安心感から後回しにしてたんすが、
最近では『悲愁物語』はカルト映画ってことになってるみたいなんで、
やっとこさ重い腰を上げて観たんすが……、
もっと早く観ればよかった……といつものパターン。
まさか女子プロゴルファーの成功と挫折の物語かと思ったら、
サイコホラーだったとは……。
流石、鈴木清順大和屋竺はぶっ飛んでる。


標題:鈴木清順悲愁物語

分類:映画>邦画>サスペンス

■題名:悲愁物語

監督:鈴木 清順

原案:梶原 一騎

脚本:大和屋 竺

音楽:
三保 敬太郎
とみた いちろう (MoJo

出演:
白木 葉子
原田 芳雄
岡田 眞澄
和田 浩治
仲谷 昇
玉川 伊佐男
佐野 周二
江波 杏子
小池 朝雄
左 時枝
宍戸 錠
野呂 圭介

発表年:1977年

製作国:日本

評価:B ★未確定

■内容・雑記:
ナディア・コマネチをモデルにしていると思われる女子体操選手の
東欧の花イレーナ・チブルスキーが、
引退後は極東レーヨンの専属モデルになることを知った
ライバル会社の日栄レーヨンの社長・井上(仲谷昇)は
企画室長の森(玉川伊佐男)に対抗するよう命じ、
森は国際行動研究所所長でファッション・コーディネーターの
田所圭介(岡田眞澄)と広告代理店の古沢(和田浩治
に話題になるモデルを探すように依頼する。
田所は女子プロゴルフの新人王を獲った桜庭れい子(白木葉子)に目を付け、
彼女の恋人で『週間ゴルフダイジェスト』編集長・三宅精一原田芳雄)に接触し、
桜庭れい子を日栄レーヨンの専属モデルとして売り出すのに
知名度を上げるため日本選手権で優勝するように依頼する。
高木のおやっさん佐野周二)にスパルタで鍛えられたれい子は
見事に日本選手権で優勝し人気者になり
テレビ番組でコーナーを担当するまでになるが……。

物語の始めの三分の一は女子プロゴルフで成功する桜庭れい子の話なんすが、
人気者になったれい子が弟と郊外の高級住宅に引越してからが思わぬ展開で、
近所の主婦・仙波加世(江波杏子)に付き纏われ、
もともと依存体質だったれい子が加世のマインドコントロールにより壊れていく
サイコスリラーやサイコホラーみたいになるっす。
サインを貰って握手しただけの加世のことを憶えていないのに怒り、
れい子のサイン色紙を包丁で切る場面が見所。
加世はれい子と親密になるためれい子の車に当たり屋するし、
夫(小池朝雄)に適当にあしらわれ、
近所の主婦達には変わり者扱いされているんで、
れい子を精神的に支配して、主婦連中の中心になり、
れい子に自分の夫との肉体関係を強要して虚栄心や支配欲を満たす。
れい子と弟の関係も変で、
弟と会話する近所の少女も本当に存在するのか疑問。

才能のある真面目な人間が、
自分勝手な恋人や芸能界や広告業界に使い潰され
ストーカーやカルトに狙われ破滅する悲劇。
燃え盛るテレビが爆発して終わるのもメディア批判なのかも。