サイグレアニマン

サイケ、プログレ、アニメ、漫画、映画などの覚書

好きなもの目録 その172 伊藤俊也の白蛇抄

『白蛇抄』は私が十代の頃の映画で、
世間では当時、小柳ルミ子のヌードが話題になっていたと思うけど、
おばさんが脱いでもなぁ……と、(若かった)私はまったく興味がなかったっす。
監督が『女囚さそり』シリーズ『犬神の悪霊』の伊藤俊也なんで観てみたんですが、
観て良かったっす、小柳ルミ子の妖艶なヌードが見れて……うそっす。
本当は、小柳ルミ子より仙道敦子のレオタード姿の方が私にはビンビンきました。
当時の私はアイドルとか(芸能界)に興味がなかったので、
仙道敦子のことをまったく知らなかったんですが、
1990年代前半頃まで女優として活躍していたみたいっす。

『白蛇抄 - 伊藤 俊也』のストーリーは、
ちょっと『雁の寺 - 川島 雄三』っぽいかな。
和尚さんが愛人を囲って、横恋慕した小僧が和尚を殺すみたいなの。


標題:(保留)

分類:映画>邦画

■題名:白蛇抄

監督:伊藤 俊也

撮影:森田 富士郎

音楽:菊池 俊輔

出演:
小柳 ルミ子
若山 富三郎
夏木 勲 (夏八木 勲)
杉本 哲太
仙道 敦子
岡田 奈々
北林 谷栄
鈴木 光枝
宮口 精二

発表年:1983年

製作国:日本

評価:B ★未確定

■内容・雑記:
滝の近くにある華蔵寺に、
母を亡くし身寄りのない鵜藤まつの(仙道敦子)が、
母と姉妹同然に育った石立うた(小柳ルミ子)を頼ってやって来る。
寺の住職(若山富三郎)は寝たきりで、うたはその世話をしている。
滝に身投げしたうたを救った住職に恩義を感じ、
うたは住職の求めるままに身体を許し、寺に居ついて内縁の妻に納まっていた。
うたには寺(滝)から離れられない秘密があったのだ……。
住職の息子・加波島昌夫(杉本哲太)は、
自分と母に冷たかった父(住職)に反抗心を抱いていた。
毎夜聴こえるうたの嬌声に悶々とする昌夫は、うたを付回し下着を漁る。
うたに執着する村井警部補(夏八木勲)は、
うたの過去を調べ弱みを握ると、自分との結婚を迫り襲い掛かるが、
すんでのところで昌夫に邪魔され、その勢いのままうたと昌夫は結ばれる。
うたが寺に帰ると、住職が倒れていた。
見境のない住職がまつのを襲い、抵抗された弾みでどこかを打ったのだ。
口もきけなくなった住職の目を盗み逢瀬を重ねるうたと昌夫の二人が、
物音に気づき戸を開けると、そこには這ってきた住職の姿が……。
二人は驚き、昌夫はおもわず父を蹴飛ばし殺してしまう。
住職は病死ということになり、昌夫は僧侶になるため京都に行き、
うたは暫くしたら寺を出るつもりでいたが、
ひっきりなしに昌夫からの電話が鳴り響く……。


昌夫がオートバイでまつのの出迎えに来て、
タンデムで寺まで送るんすが、
まつのが「お兄ちゃん」と言って
後ろから昌夫を目隠ししてバイク事故を起こす衝撃の始まりなんすが……うそっす。
それは『湯殿山麓呪い村』で淡路能理子役の仙道敦子だろがっ!

坊主頭で無口だったのもあるんですが、
途中まで昌夫役が杉本哲太だとは気づきませんでした。
物音がして戸を開けると住職がいる場面がビックリする。

昌夫が住職を殺したことに気づいた村井警部補が、
うたを誘い出すんですが、
「どっか遠い所へ連れてって、帰れんような遠い所……」
と言ううたを連れて行ったのが近場の
HOTEL パリジェンヌっていうラブホテル。

京都で修行中の昌夫が辛抱たまらん(障子に男根を突き立てる)ようになって、
僧侶姿のままオートバイに乗って、うたのもとに駆けつけるんですが、
『温泉スッポン芸者 - 鈴木 則文』で、
芸者がオートバイに乗って爆走するのをちょっと思い出す。

「和尚さんが、和尚さんが……」
みたいな台詞をうた(小柳ルミ子)や、まつの(仙道敦子)が言うんですが、
伊集院光がラジオなんかで熟女や少女が襲われる妄想を話す時、
よく「和尚さんが、和尚さんが……」とか、
「村長さんが、村長さんが……」みたいなことを話しているイメージなんですが、
和尚さんの方は『白蛇抄』からきているのかな?
(村長さんの方は『ひらく夢などあるじゃなし 三上寛怨歌集』だと思うけど)