サイグレアニマン

サイケ、プログレ、アニメ、漫画、映画などの覚書

好きなもの目録 その380 南極物語 ANTARCTICA

ヴァンゲリスエヴァンゲロス・オディセアス・パパサナスィウ)
が5月17日にお亡くなりになったみたいです。
また一人、偉大なアーティストが逝去され残念です。
「好きなもの目録」で、
私がヴァンゲリスのアルバムで一番くらいに好きな『天国と地獄』や
「好きなもの目録 その666 666 アフロディーテズ・チャイルドの不思議な世界」
をやる予定だったので、それまで元気でいてほしかったです。
エスのキーボードがリック・ウェイクマンから
パトリック・モラーツに代わる前に、
エスヴァンゲリスが演ったデモテープとか残ってないのかな?
ヴァンゲリス逝去関連で、
クラウス・シュルツェも4月26日にお亡くなりになったのを今頃知る。
私の好きなサイケ、プログレ系のアーティストはもう高齢だから、
これからも悲報が続くのかな……。


2021年7月24日に書いた記事を下記に転載。

暑気払いに、蔵原惟繕監督の『南極物語』を観る。
南極に置き去りにされた犬達が(南極だけに)難局を乗り越え生き残る話。
ヴァンゲリスのサントラを夏になるとよく聴くんすが、
映画の方は30年以上前に観たか観ないか記憶に無いっす。


標題:蔵原惟繕ヴァンゲリス南極物語

分類:映画>邦画

■題名:南極物語

監督:蔵原 惟繕

音楽:
ヴァンゲリス
VANGELIS

出演:
高倉 健
渡瀬 恒彦
夏目 雅子
岡田 英次
神山 繁
山村 聡
佐藤 浩市
江藤 潤
野口 貴史
長谷川 初範
日下 武史
荻野目 慶子
岸田 森

ナレーション:小池 朝雄

発表年:1983年

製作国:日本

評価:B ★★★★~B ★★★☆くらい
(※犬好きなら評価:A だと思うけど、私はどちらかというと猫の方が好きなんで)

■雑記:
映画の内容は誰もが知ってるように、
新型コロナウイルスの脅威による人類滅亡の危機が迫る中、
宇宙よりも遠い場所にある南極は辛うじて影響が無かったのだが、
南極基地に物体Xが同化した一匹の犬が現われ
次々に隊員が襲われパニックに……うそ。
南極に置き去りにされた犬達が次に人間が来るまで生き残る話なんすが、
犬を人間に置き換えれば、火星に置き去りにされた宇宙飛行士の
『オデッセイ - リドリー・スコット』みたいに思えるかも。
日本に帰ってきたタロとジロは、パーティーで出た寿司を見て
南極のクラックで食べた魚を思い出すのであった……『キャスト・アウェイ』かよ。

映像と犬の頑張りは凄いけど、物語は普通かな。
食料(餌)の無い南極で鎖に繋がれた犬達の生態が詳しく描かれるんすが、
鎖から脱出した犬の順番とか、クラックで魚漁り、アザラシ狩り、
崖から落ちたり海に落ちたり、シャチに襲われたり、オーロラを見たり、
犬の死んでいく順番など詳しく観測してるんだったら助けろよスタッフ……
と思うけど創作なんだろうな。
私の思い込みで、南極に再度戻った潮田暁(高倉健)が
ヘリコプターから昭和基地を見下ろすと、
ヘリの音に気付いたタロとジロが走り寄ってくるってイメージだったんすが、
ヘリ上から一匹の犬の死体を発見するだけで、
昭和基地に降り立った後に、鎖に繋がれたまま死んだ犬の発見などをしていて、
少し時間が経ってからタロとジロが恐る恐る近づいて来たっす。
(人間不信になってなければいいけど……)

南極物語』は、フジテレビ(フジサンケイグループ)で大々的に宣伝されて
大ヒットして当時の邦画の歴代映画興行成績1位になったほど。
フジテレビの『オレたちひょうきん族』の「タケちゃんマン」や
テレビアニメ『さすがの猿飛』などでパロディにされタイアップしてんすが、
『熱帯夜』ってドラマでもラジオDJのおすぎとピーコが出てくる場面で、
ラジオブースの机の上に、ヴァンゲリスの『南極物語』のアルバムが置いてある。
輪るピングドラム』の登場人物の名前が
南極物語』の出演俳優からとってるみたいっす。

 

分類:音楽>サントラ>映画

■題名:
南極物語
ANTARCTICA

名前:
ヴァンゲリス
VANGELIS

出身:ギリシャ

発表年:1983年

製作国:日本

評価:A ★★★★☆

■曲目:
01. 「南極物語」メイン・テーマ
___THEME FROM ANTARCTICA
02. 極地のこだま
___ANTARCTICA ECHOES
03. 生きるための戦い
___KINEMATIC
04. 白夜の歌
___SONG OF WHITE
05. 生命の神秘
___LIFE OF ANTARCTICA
06. 南極の想い出
___MEMORY OF ANTARCTICA
07. 未知とロマンの南極
___OTHER SIDE OF ANTARCTICA
08. 奇跡の生存
___DELIVERANCE

■雑記:
前に「好きなもの目録 その248 ヴァンゲリスブレードランナー」で、
サントラもキャッチーな『炎のランナー』や『南極物語』が好きで、
それらのアルバムに比べると
ブレードランナー』のサントラは評価が下なんすが――
とか書いたんすが、なんか評価が違ってる……。
私の評価は適当なんで気にしないでください。

南極物語』の映画を観てからサントラを聴くと、
曲に合わせて南極での犬達の映像が浮かぶようになるっす。

私がヴァンゲリスを知ったのは
炎のランナー』『南極物語』『ブレードランナー
と立て続けに凄いサントラを発表していた1980年代だったんで、
プログレ畑の人だとは最初知らなかったっす。

夏は他に『エスキモー - ザ・レジデンツ
アイスランド - リシャール・ピナス』なんかを聴いて涼んでます。


東京2020オリンピック頃に書いた記事なんでおまけ。

■題名:
CHARIOTS OF FIRE
炎のランナー
20世紀フォックス映画 オリジナル・サウンドトラック「チャリオッツ・オブ・ファイアー」)

名前:
VANGELIS
ヴァンゲリス

出身:ギリシャ

発表年:1981年

製作国:イギリス

評価:A ★★★★★

■曲目:
01. TITLES
___タイトルズ
02. FIVE CIRCLES
___五輪
03. ABRAHAM'S THEME
___アブラハムのテーマ
04. ERIC'S THEME
___エリックのテーマ
05. 100 METRES
___100メートル
06. JERUSALEM
___エルサレム
07. CHARIOTS OF FIRE
___炎のランナー (チャリオッツ・オブ・ファイアー)

■メモ:
82年度アカデミー賞4部門受賞(オリジナル作曲賞、最優秀作品賞他)
パリ・オリンピックの100メートル競走で火花を散らす2人の若者の
苦悩と喜びを描いた映画「炎のランナー」のオリジナル・サウンドトラック。

アルバムの解説から――
映画「CHARIOTS OF FIRE」について
オリンピック史上において現代は危機の時代といえる。
大企業や政府の官僚達は、
ついにクーベルタン男爵が唱えた最初のオリンピックの理想以外のものまでを、
大会に求めるようになってしまったのだ。
その結果オリンピックは崩壊の危機に瀕している。
だが昔はこうではなかった。
モスクワ、モントリオール大会、ひいてはブランデージ会長、
ヒットラーの登場以前、若者達は自分自身の意思のみで五輪の下に集まった。
彼らは自らの目的、夢によって闘志を燃やし、最も足の速い者、最も強い者、
最も崇高なものに対して、自分自身の為に戦いを挑んだのである。
そうした若者の中に Eric Liddell (エリック・リデル)と
Harold Abrahams (ハロルド・アブラハムズ)がいた。
エリックはスコットランド人宣教師の息子で父の跡を継いだが、
第2次世界大戦で戦死。
ハロルドはリトアニアユダヤ人。
彼は英国正教会の偏見と権力に対して戦い、
オリンピックでは100M競技で優勝できた最後のイギリス人、
且つ唯一のユダヤ人となった。
リデルとアブラハムズは、1924年世界で最も速いランナーとなった。
しかも彼らはあくまでも自らの意思のみによってそうなったのである。
彼らは、彼らの内なる意思によって走った。
リデルは神への信仰にも似た気持ちで走る事にかけ、
アブラハムズは彼の人生に常につきまとって離れなかった
屈辱と偏見を乗り越える為に走り続けた。
そして二人共金メダルを手にした。
“Chariots of Fire (火の馬車)”に乗って彼らは戦い、
ついには時の専制君主国粋主義を排除してしまったのだ。
だが今日、こうしたモンスターは輝かしいオリンピックの理想を破壊しつつある。
この危機を前にしてリデルとアブラハムズの物語が再び語られるべきなのである。
これから聖火をともすであろう若者達の心に、
あの輝かしい原初のオリンピック精神を蘇らせる為に……。
(※日本語だとアブラハムズはエイブラハムスとも表記)