数寄なモノ目次録

サイケ、プログレ、アニメ、漫画、映画などの覚書

好きなもの目録 その345 石井克人の鮫肌男と桃尻女

私は1990年代にはあまり映画を観ていなかったし、
まして邦画(アニメじゃない実写)なんて
ほとんど観ていなかったっす。
でも、北野武監督作品だけはテレビ放送などで観ていて
その男、凶暴につき』から『キッズ・リターン』までは
ビートたけし名義の『みんな~やってるか!』を除く)
どれも面白く、邦画をろくに観ていないのに、
今の日本の映画って、映画業界以外の他ジャンルで活躍している
北野武が一番評価が高いくらいなんで、他はたいした作品ないんだろうなぁ。
と勝手に思い込んでたっす。
あまり映画を観ないといっても、私のまわりの映画好きな先輩なんかから、
あの映画は面白い、この作品は凄い! などと話を聞いたり、
テレビで話題の映画紹介みたいな番組は観ていて
興味を引いた映画はチェックしてました。
んで、1990年代後半くらいには黒沢清三池崇史の名前は知っていて、
テレビ情報誌や先輩から深夜テレビで映画放送するのを知り、
黒沢清特集『CURE』『ニンゲン合格』『勝手にしやがれ!! 成金計画』を観たり、
三池崇史の『DEAD OR ALIVE 犯罪者』を観て最後に大笑いし、
今の邦画にも面白いモノがあるんだなと認識したっす。
んで、2000年前後に『鮫肌男と桃尻女』が面白いって話題になっていて、
テレビ放送されたのを観たのかよく憶えてないけど、
石井克人監督の『鮫肌男と桃尻女』を観て感動したんすよ……
邦画もやれば出来るみたいな。
私が邦画を観始めるきっかけが、
キッズ・リターン - 北野 武』
Shall we ダンス? - 周防 正行』
『CURE - 黒沢 清』
DEAD OR ALIVE 犯罪者 - 三池 崇史』
そして『鮫肌男と桃尻女 - 石井 克人』あたりで思い入れがあるので目録に。


標題:石井克人鮫肌男と桃尻女とキャプテンバナナ

分類:映画>邦画>ピカレスク

■題名:鮫肌男と桃尻女

監督・脚本:石井 克人

原作:望月 峯太郎

出演:
浅野 忠信
小日向 しえ
岸部 一徳
鶴見 辰吾
高杉 亘
田中 要次
津田 寛治
森下 能幸
堀部 圭亮
関根 大学
清川 均
山田 新五郎
山野 久治
真行寺 君枝
寺島 進
島田 洋八
我修院 達也
安部 聡子

発表年:1999年

製作国:日本

評価:A ★★★★☆

■内容・雑記:
ヤクザの鮫肌黒男(浅野忠信)は、組の金一億を持ち逃げする。
鮫肌を追う一癖も二癖もある組のヤクザ達との追走劇に、
偏執狂的なホテルの支配人の叔父・ソネザキ道夫(島田洋八)から逃れるため
ホテルを脱出した桃尻トシコ(小日向しえ)が偶然鮫肌と一緒になり逃避行。
トシコを連れ戻すため、ソネザキは山田(我修院達也)に仕事を依頼する。
ホーロー看板集めが趣味でカツラのナイフ使い・田抜(岸部一徳)や、
犬並みの嗅覚のフクダミツル(鶴見辰吾)や、
鮫肌の兄貴分・沢田(寺島進)などのヤクザ連中に、
そして不気味な殺し屋・山田にも追われる鮫肌と桃尻の二人は、
鮫肌の知己の逃がし屋・塩田(山野久治)を訪ねるがトシコの分の逃走資金が足りず、
鮫肌が金を用意するため外出したすきにトシコが沢田に攫われる。
トシコを奪い返すためヤクザが根拠地にするソネザキのホテルに
鮫肌は一人向かうのであった……。

鮫肌男と桃尻女』は、それまでの日本のヤクザ映画と違い、
まさにポップでスタイリッシュだったんすよ!
岸部一徳の田抜や鶴見辰吾のミツルのヤクザが個性的なんすが、
それよりなんといっても我修院達也の山田が凄い!
凄腕の殺し屋なんですが存在そのものがコメディ。
その奇妙な動きと喋りそして歌の上手さ
好き嫌いの激しさなど最高のキャラクター。
小日向しえの桃尻トシコは、メガネを外しイメチェンして派手になるのより
地味なメガネっ娘の方が良い。

 

■題名:スマグラー おまえの未来を運べ

監督・脚本:石井 克人

原作:真鍋 昌平

出演:
妻夫木 聡
永瀬 正敏
我修院 達也
松雪 泰子
安藤 政信
テイ 龍進
阿部 力
小日向 文世
髙嶋 政宏
清川 均
島田 洋八
満島 ひかり
大杉 漣
松田 翔太
山本 竜二
津田 寛治
寺島 進
森下 能幸
前野 朋哉

発表年:2011年

製作国:日本

評価:B ★★★△

■内容・雑記:
砧涼介(妻夫木聡)は、役者を目指していたが挫折し
やることもなくその日暮らしのフリーター。
パチスロの裏ロムで稼ぐ打ち子で下手を打ち借金を背負うことになり、
その支払いのため危険な裏社会の運び屋(スマグラー)を手伝うはめになる。
チャイナ・マフィアと暴力団の田沼組が揉め、
組長の田沼春治(島田洋八)と組員数名が
凄腕の殺し屋・背骨(安藤政信)と内蔵(テイ龍進)に殺される。
背骨達により田沼の首はクール便で田沼組に送られ、
死体の運搬を運び屋のジョー(永瀬正敏)と
イカ好きのジジイ(我修院達也)と新米の砧がすることになり、
途中、警官(松田翔太大杉漣)に怪しまれるが砧の機転で無事乗り切る。
田沼組の河島精二(髙嶋政宏)と西尾健治(小日向文世)と
恋人がブスな高橋義春(清川均)の依頼(脅迫)により、
金貸しの山岡有紀(松雪泰子)が、
チャイナ・マフィアの張福儀(阿部力)を裏切らせて
背骨と内蔵が仲間割れになり殺し合いになる。
捕らえた背骨と死んだ内臓を砧達が田沼組に届けることになるが
目付け役に田沼組長の未亡人・ちはる(満島ひかり)が同乗する。
砧は荷台で背骨を見張ることになるが
同情から油断してしまい背骨を逃がしてしまう。
このままだと田沼組に全員殺されてしまうので、
とりあえず砧を背骨の身代わりにして田沼組に渡し時間を稼ぎ、
その間にジョー達は背骨を捕まえることにするが……。

スマグラー おまえの未来を運べ』を十年くらい前に初めて観た時は
鮫肌男と桃尻女』みたいなのを期待していたのでがっかりしたかな。
満島ひかり松雪泰子(の台詞回しなど)が役に合ってない気がして、
髙嶋政宏によるノリノリの拷問場面がやたら長く感じたんすが、
観直したら、(当然だけど今より)若い満島ひかり松雪泰子も悪くないなぁ。と思い、
安藤政信永瀬正敏もカッコイイし、前に観た時より面白く感じました。
髙嶋政宏がSMに目覚めたのが『スマグラー』だと思うんだけど、
河島が砧を拷問する場面が異様で、
上半身は兵隊で下半身はオムツって姿で
「サル、ゴリラ、チンパンジー……」じゃなくて『戦場にかける橋』なんかで有名な
「ボギー大佐 (クワイ河マーチ)」を口ずさみながら拷問するっす……。
実生活ではキング・クリムゾンの「スターレス」を歌いながら苛められる
マゾの方だと思う。うそ
凄腕の殺し屋とか死体の処理や現場の清掃などが
殺し屋1 - 三池 崇史』を少し連想。

 

分類:映画>邦画>サスペンス / コメディ

■題名:PARTY7

監督・脚本:石井 克人

音楽:ジェイムス 下地

出演:
永瀬 正敏
小林 明美 (AKEMI)
岡田 義徳
堀部 圭亮
我修院 達也
浅野 忠信
原田 芳雄
岡本 信人
田中 要次
大杉 漣
森下 能幸
津田 寛治
島田 洋八
加瀬 亮
松金 よね子
田中 星児

アニメ:
小池 健
川尻 善昭
ピーター・チョン

発表年:2000年

製作国:日本

評価:B ★★★○

■内容・雑記:
チンピラの三木(永瀬正敏)は、組の金二億を持ち逃げする。
隠れ場所のホテルに元カノのカナ(AKEMI)が貸した金を返せと訪ねてくる。
カナを追って自称金持ち(元カメラ店店員で元逃がし屋の無職)の婚約者
トドヒラ(岡田義徳)も押し掛けて来る。
三角関係で揉めているところに、三木の兄貴分でカナの元彼
ソノダ(堀部圭亮)が三木に引導を渡しにやって来る。
三木達がいるホテルの部屋は、実は隣がのぞき部屋になっていて、
のぞき常習犯のオキタ(浅野忠信)が父の遺言により
丁度潜入したところだった。
そののぞき部屋で待ち受けていたキャプテンバナナ(原田芳雄)は、
オキタに亡き父の遺志を継ぎキャプテン・ザ・イエローになるよう強いるのであった。
最後にソノダを疑い尾けていたイソムラ(我修院達也)が乱入し
部屋の鏡が割れ隣ののぞき部屋からキャプテンバナナと
キャプテン・ザ・イエローと白クマくんが登場し大混乱。
その衝撃により、有料テレビの詰まっていた100円が投入されスイッチが入り、
三木とカナとソノダが子供の頃に入園していた児童養護施設
匿名で二億が寄付されたニュースが映る。
三木にホテルを紹介した坂上のオバちゃん(松金よね子)の仕業だった。

PARTY7』は『鮫肌男と桃尻女』と設定が似てるというか、
我修院達也のイソムラとか山田っぽいキャラだしカツラネタ出てくるし
鮫肌男と桃尻女』を密室劇・会話劇にした感じかな。
面白いんだけど、誇張しすぎたキャラやネタがなんかスベってるかも……。

キャプテンバナナがオキタに言う台詞
「君はひょっとして、この部屋に来るために生まれてきたんじゃないのかな」は、
渚カヲル碇シンジに言う台詞
「僕は君に会うために生まれてきたのかもしれない」のオマージュ。うそ

オープニングアニメがカッコイイんすが、
アニメーションディレクター・キャラクターデザインを
小池健が手掛けていて、名前を憶えてその後を注目したなぁ。

PARTY7』をリメイクしたのが
クエンティン・タランティーノの『ヘイトフル・エイト』。うそ