サイグレアニマン

サイケ、プログレ、アニメ、漫画、映画などの覚書

好きなもの目録 その412 押井守の機動警察パトレイバー 劇場版

押井守監督の『機動警察パトレイバー THE MOVIE』『機動警察パトレイバー2 THE MOVIE
が好きなんで久しぶりに観返そうかな……。
その前に長い前フリで2008年11月末に
パトレイバー劇場版』について書いた記事を少し修正・加筆して載せるっす。
昔のことなんで自分で書いといて何言ってるのかわけわからんことがありますが……。


どーも、おでんボーイ&おでんガールの皆さん
(※憶えてないけどアニメ『イナズマイレブン』の第1期エンディングテーマのことらしいです)
押井守の『PATLABOR THE MOVIE』『PATLABOR 2 THE MOVIE』
について思い出を語ろうかなと。
えぇー……、押井守ぅ……。
押井守の映画って訳判らなくて退屈で眠くなるよう。
とみなさんお思いじゃぁございやせんか?
私もそうでした。
まだ青かった、青かったんだなぁ私は。

私の青春時代の1984年に三本の劇場用アニメが公開されたんす。
風の谷のナウシカ
超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか
うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー
この中で『うる星』だけ観に行かなかったんですよ。
漫画原作派の私は当然アニメの『うる星』はあまり評価せず。
周りの友人の評判が高いので、たまにテレビアニメを観る程度で。
当時、レンタルビデオの普及の真っ只中で、
アニメ視聴会というか
仲間内で映画やビデオのダビングをよくやっていたんす。
で、これスゲーからってんで私以外のみんなが興奮して観ていたのが
ビューティフル・ドリーマー』だったんです。
ビューティフル・ドリーマー』は仲間内やアニメ雑誌などでも高評価なんすが、
私にはチンプンカンプンでどこが面白いのかサッパリわからず
なぜ、このアニメが評価が高いのか理解できなかったっす。
でも、その時からみんなが押井守! 押井守スゲッ!
と騒ぐもんだから押井守の名前は覚えました。

「好きなもの目録 その400 庵野秀明ヱヴァンゲリヲン新劇場版シリーズ」
でも書いたんすが、
私は大学でオタク系(女子のいない現代視覚文化研究会みたいな感じ)のサークルに入ったんすが、
そのサークルの友人達にも押井守信者がいて(いや信者まではいってません)
その内の一人にセルビデオ
OVA機動警察パトレイバー (アーリーデイズ)』1話を観せてもらったんです。
その友人は発売を凄い楽しみにしていて、
監督が押井守
キャラクターデザインがゆうきまさみ高田明美
メカニックデザイン出渕裕っていう凄いアニメが始まる。
って感じで嬉々としてビデオ買ったんで
みんなで観ようということになったっす。
で、1話の「第2小隊出動せよ!」を観た私の感想は、
なんだこの安っぽいアニメは、
前半ロボット届くの待ってるだけやん……と、
ここで私の中の押井守の評価が下がり、
先輩から聞いた『天使のたまご』の評判でまたまた下がり、
私にとって押井守は一部の軍事マニアとかに人気あるだけの
どーでもいい監督って位置になりました。
とーぜん、仲間内で話題になった
機動警察パトレイバー THE MOVIE』なんて見向きもしなかったっす。

んで、大学卒業して田舎の中学の時の同級生数人と遊んだんすが、
その内の一人のアパートに行ったんですね。
で、やることないからPCエンジンやったりして。
そうこうすると家主の友人が俺の好きなアニメがあるから
みんなで観ようって言って出してきたのが
機動警察パトレイバー THE MOVIE』だったんですよ。
私は軽く驚いたんすよね、そいつはアニメ観るタイプじゃなかったし。
ここでも押井守人気あるのかぁ……って。
で、みんなで観始めたんですけど
OVAパトレイバー (アーリーデイズ)』の1話を観て面白くないと思っていた私は
観るのがいやでゴロっと横になって寝てしまったんですね。
(当時の私は漫画は大好きだけどアニメは宮崎駿しか認めてなかったので、
オレはそんなアニメになんて興味なんてないよっていう
カッコつけもあったと思う)
だからその時、映画観れる機会があったのに観なかったんすね。
また間違いを犯したんですね、人生において。
(まぁ、その時観ても面白さがわかったどうかは疑問ですが)

んでまた月日は流れ(『エヴァ』の影響などで)
私はアニメを観るようになったんです。
なんか面白いアニメないかなぁと探している時、
先輩達が『攻殻機動隊』のアニメの事
GHOST IN THE SHELL』について話題にしているのを思い出して
士郎正宗は好きだし、映像が凄いって事なんで
秋葉のリバティーで一万円近いDVDかったんですよ。
でかいLDサイズのボックスみたいなやつ。
で観てビックラこいたんすよ、当時日本の最先端のアニメ技術観て。
アニメでここまで出来るのかって
水溜りの所での光学迷彩の戦闘シーンとか
素子対戦車の場面とか。
あとストーリーもわかりやすくて
シロマサのわかり難い話をよくまとめてあって。
そうなると同じ様なアニメ観たくなるじゃないですか。
GHOST IN THE SHELL』の前の押井守監督作品で絵も良いってんで、
金貯めて次に
機動警察パトレイバー2 THE MOVIE』を買ったんす、
機動警察パトレイバー THE MOVIE』を買う(観る)前に。
(『機動警察パトレイバー THE MOVIE』に関して
当時の私は絵が気に入らなかったのかもしれません、今は違うけど)
そこでまた今まで観た事のないストーリーと絵に驚いたんですよ。
今では珍しくないかもしれないけど
アニメでPKOだテロだ、東京で擬似的に戦争を起こすとか、
そんなの観た事なかったんですよ私はっ!
(その時まだOVAパトレイバー (アーリーデイズ)』の5、6話とか観てないし)
最後の手を絡めるシーンとか凄い詩的で
大人のアニメ、いや映画って感じで。
後藤隊長の「戦争はとっくに始まっている。
だからっ遅過ぎたと言ってるんだっっ!」の叫びもカッコいい。

そんで『機動警察パトレイバー2 THE MOVIE』が面白くて
凄く気に入ったから『機動警察パトレイバー THE MOVIE』を
すぐ購入したかというとそうではなくて、
昔まめに家計簿っていうか、CD・DVDとかの購入記録を付けていて
買った日にちと店と値段を記録してたんすね、今のズボラな私とは大違い。
(※『機動警察パトレイバー THE MOVIE』を『1』、
機動警察パトレイバー2 THE MOVIE』を『2』と略す)
それを見ると『2』を買ってから九ヶ月後に『1』を買っているので、
よっぽで『1』に対しての印象が悪かったんだなぁ。
まぁ、一万近くてDVDが高かったってのもあるだろうけど。
(ちょっと記憶にないのであれなんすけど、
機動警察パトレイバー THE MOVIE』のDVDを持っている友人が何人もいたので、
その内の誰かの所で既に視聴していたのですぐ買う必要がなく、
お金に余裕ができるまで購入しなかったのかもしれません……記憶が定かでない)
そして、ついについにその存在を知ってから十年後に
機動警察パトレイバー THE MOVIE』のDVDを手に入れるところまできたのでした。
めでたし、めでたし……。おわり

まあ、それで漸くの事観れたわけですが
まぁ面白い、当然面白い、他人に言われなくとも面白い。
この面白さって、なんかマニアックな面白さなのかなぁ。
面白さがわからないっていう人がいるのもわかるんですよ。
この時点(2008年)から十年前の私がそうでした。
ビューティフルドリーマー』を観た頃の私なんか
もっと理解できなかっただろうなぁ……と。

私は漫画でも映画でもアニメでも小説でも
衒学的なのが結構好きなんですよ。
マニアックな話題が、
仲間内だけで通じるようなギャグや笑いが。
まぁ、このブログ自体がマイナーでマニアックなモノ中心に
扱っていますから、ブログ主の性格も解ろうというものですが。
で、パトレイバーの衒学的な処や、
当時としては、それまでのスーパーロボット物やガンダム系の物とは違う
一般社会に溶け込んだ、産業用工業用ロボットとしての
レイバーの位置づけなど興味深いし、
搭乗者、主人公達が公務員ってのも新しかったんです。

機動警察パトレイバー THE MOVIE』は、
1988年の段階でコンピューターウィルスをギミックに使い、
既にこの世に存在しないと思われる犯人を追い
新しい東京と古い東京の間を
白昼夢のように彷徨う松井刑事達――。
一般的にはというか、私的にはPCはハードも大事だけど
ソフトはもっと大事だと気付かせてくれたアニメです。
最も好きなシーンは
ウィルスの発動のキーを捜している遊馬とシゲさんが
発動原因が共鳴だと気付くんですが
大規模な被害を起こすには台風でも来なきゃ
ってんで安心して新聞を読むシゲさんが
突然驚いてテレビを点けるところです。

劇場版『1』『2』以外の『パトレイバー』は
押井監督が演出した初期OVA(アーリーデイズ)の6話までがお勧めです。
っていってもTV版もろくに観てないからなんともいえないですけど。
5、6話が『2』のもとネタというか雛形になっています。
OVA(アーリーデイズ)の1話も観なおすと面白かったです、
ロボットアニメなのに
ただレイバーが到着するのを待つだけってのが
逆に面白く感じる様になってしまって……。
人の価値観って簡単に変わるんすねぇ。
でよくある事ですが、押井監督の『パトレイバー』が面白いのが理解できると、
あ~ら不思議、『ビューティフルドリーマー』も観返したらスンゴク面白い
ってのが解って押井守監督の評価が上がりました。

とまぁ、こんな感じですが
押井守監督の作品は中毒性があります。
何度も観たくなるんすよねぇ……。
普通、他のアニメは一度観たら内容を忘れた位に
もう一度観てみようかなと思うんですけど、
押井アニメは全部のシーン、全台詞を暗記したとしても
ちょっと暇なら観てみたくなるんですよね。不思議と

ちなみに私は押井監督の実写作品は観た事ありません。
(※今は『紅い眼鏡』『東京無国籍少女』など観てます)
なんか興味湧かないんですよねぇ。
面白いのかもしれないけど
アニメで表現するから良さが出るんであって
実写だとどうなんでしょう……。
大友克洋監督とか庵野秀明監督もそうなんですが
実写とアニメの演出の才能って別だと思うんすけど、
両方面白い作品作る人見た事ないっす。
ティム・バートンくらいかなぁ)
(※今は庵野秀明監督の実写作品も好きです)

天使のたまご』や『イノセンス』は映像美を楽しめればいいんじゃないかと。
その裏にある哲学的な事や暗示なんて気にしない気にしない。
押井作品であと必見なのは『御先祖様万々歳!』。
これは演劇的な演出がとても実験的で面白いです。
特に一話の最後、主人公の母親が家から出て行くシーンは驚きます。
アニメでこんな演出ってあるんだっ……って。
『御先祖様』の演劇的演出は『少女革命ウテナ』の幾原邦彦監督にも影響を与えたらしいです。
んなとこです。
犬好きの石尾さん
(※憶えてないけど何かの作品の押井守をパロディにしたキャラかな?)

誰も読んでないと思うけど、上記が昔に書いた記事っす。


標題:押井守機動警察パトレイバー 劇場版

分類:アニメ>映画

■題名:
機動警察パトレイバー THE MOVIE
機動警察パトレイバー2 THE MOVIE

監督:押井 守

脚本:伊藤 和典

キャラクターデザイン:高田 明美

メカニックデザイン:出渕 裕

演出:
澤井 幸次 (※『機動警察パトレイバー THE MOVIE』)
西久保 瑞穂 (※『機動警察パトレイバー2 THE MOVIE』)

作画監督:黄瀬 和哉

音楽:川井 憲次

声優:
大林 隆介
榊原 良子
古川 登志夫
冨永 みーな
池水 通洋
二又 一成
郷里 大輔
井上 瑤 (※『機動警察パトレイバー THE MOVIE』)
阪 脩
千葉 繁
辻村 真人 (※『機動警察パトレイバー THE MOVIE』)
西村 知道
小島 敏彦
立木 文彦
小川 真司 (※『機動警察パトレイバー THE MOVIE』)
辻谷 耕史 (※『機動警察パトレイバー THE MOVIE』)
子安 武人 (※『機動警察パトレイバー THE MOVIE』)
林原 めぐみ (※『機動警察パトレイバー THE MOVIE』)
仲木 隆司 (※『機動警察パトレイバー2 THE MOVIE』)
安達 忍 (※『機動警察パトレイバー2 THE MOVIE』)
大森 章督 (※『機動警察パトレイバー2 THE MOVIE』)
竹中 直人 (※『機動警察パトレイバー2 THE MOVIE』)
根津 甚八 (※『機動警察パトレイバー2 THE MOVIE』)
他 (※サウンドリニューアル版など略)

発表年:
1989年
1993年

製作国:日本

評価:S ★★★★★☆

■雑記:

機動警察パトレイバー THE MOVIE
画期的なレイバー用OS(HOS)を開発したプログラマー帆場暎一
東京湾に浮かぶ通称「方舟(レイバー用海上プラットホーム)」
から飛び降り自殺する。
HOSが導入されてからレイバーの謎の暴走が増えていた。
HOSにはコンピュータウイルスが仕掛けられており、
風により発生する低周波音の共鳴でレイバーが暴走することを突き止めた
後藤隊長大林隆介)や篠原遊馬(古川登志夫)達第2小隊は、
台風の接近により方舟が共鳴し湾岸一帯が壊滅するのを防ぐため
独自に行動を起こすのであった。

1988年のアニメ映画(劇場版)には、
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』『となりのトトロ火垂るの墓)』『AKIRA』、
1989年は、
機動警察パトレイバー THE MOVIE』『魔女の宅急便』などが公開されたんすが、
当時の私は漫画至上主義で映像作品は洋画が最高だと思っていて、
宮崎駿監督作品以外のアニメにはあまり興味が無かったので、
となりのトトロ』『魔女の宅急便』しか映画館に観に行かなかったんすが、
私はオタク系のサークルに入っていて先輩や後輩や友人達は
AKIRA』や『機動警察パトレイバー THE MOVIE』を映画館に観に行って、
となりのトトロ』『魔女の宅急便』の宮崎駿監督作品より
話題にして盛り上がっていました。
当時のオタクの間では宮崎駿はもちろん人気はありましたが古臭いというか、
新しく進んでいると思える富野由悠季大友克洋押井守などの作品の方が
マニアやオタクに人気だったんすよ。
私の周り(友人や知人)にはアニメ好きが多かったので、
逆襲のシャア』はレンタルビデオを借りてきた友人のとこで観たり、
AKIRA』はLDソフトを買った先輩のとこで観たりしてんすが、
前フリで書いたように『機動警察パトレイバー THE MOVIE』は、
公開されてから私が観るまで十年くらい経ってるかな。
初期OVA(アーリーデイズ)と比べて映画なんで作画が良いし、
ストーリー展開も上手いし、その先見性
(今では当たり前になったテクノロジーや都市開発など)に驚くしで、
なんでもっと早く観なかったんだと後悔してるんすが、
1989年当時に私がもし観ても面白さが理解出来たか疑問だけど……。

庵野秀明監督を宮崎駿監督の弟子や後継者みたいにいう人もいるけど、
庵野監督の演出や世界観や物語なんかは押井監督の影響の方が強いと思う。
帆場がウイルスを仕掛けて結果を見ず自殺するのも、
シン・ゴジラ』で牧教授が何かを東京湾に放流して行方不明になるのに通じるし。

フォワードとバックアップは一心同体!少女隊」うそ


機動警察パトレイバー2 THE MOVIE
横浜ベイブリッジがミサイルにより爆破され首都圏が内戦状態になる。
PKO部隊で派遣された東南アジアから失意の帰国をした
柘植行人(根津甚八)が企てたテロを阻止しようと
陸幕調査部別室の荒川茂樹(竹中直人)と名乗る男が
後藤隊長南雲しのぶ榊原良子)に接触する。

二・二六事件とかミグ25事件とか
PKOなど当時の自衛隊の置かれた状況なんかを元ネタにしてるのかな。
柘植のいる埋立地に突入するため旧第2小隊メンバーが集結するのが
2月26日頃だし。
雪の中、首都の道路を戦車が通るのとか
226 - 五社 英雄』をちょっと連想。
毒ガスとか戦闘ヘリとかオウム真理教事件を予見しているようにも思えるし。
オウム真理教の上層部とかアニメ好きみたいなんで、
案外このアニメに触発されたのかも? 知らんけど。
アニメ映画などで本職の声優を使わず
芸能人などを使うことに否定的な意見が多いと思うんですが、
竹中直人根津甚八は嵌っているかな。

「戦争だって? そんなものはとっくに始まってるさ」
「戦線から遠退くと楽観主義が現実に取って代る。
そして最高意志決定の段階では、現実なるものはしばしば存在しない。
戦争に負けている時は特にそうだ」
「だから、遅過ぎたと言ってるんだ!」
――とか名言が多いんすが、
一発のミサイルがそれまでの世の中の状況を一変させるのが、
日本が二発の自作銃の発砲で状況が一変したり、
ロシアの上層部の状況だったり、現在の世界情勢にリンクしてるみたいで。


機動警察パトレイバー THE MOVIE』はエンターテインメント色が強く、
機動警察パトレイバー2 THE MOVIE』は押井守色が強い。
(※以下『1』『2』と略)
『1』が動なら『2』は静、『1』が夏なら『2』は冬、
などの違いはあるんすが『1』『2』共、甲乙付け難く同じくらい面白い。
元の音声に慣れているせいで
サウンドリニューアル版はイマイチ(違和感を覚える)かな。
WXIII 機動警察パトレイバー』は映画を観に行ったんすが、
監督が押井守じゃないし、馴染みの旧第2小隊のメンバーがあまり登場しないし、
悪くはないけど普通だったかな……。
20年くらい前に観ただけなんで
(ソフトを買った友人や後輩のとこでまた観たかもしれないけど憶えていない)
また観直してみたら面白いかもしれないけど。

 

分類:アニメ>OVA

■題名:機動警察パトレイバー 初期OVA(アーリーデイズ)
第5話 + 第6話 二課の一番長い日 (前編 + 後編)

監督:押井 守

脚本:伊藤 和典

キャラクターデザイン:高田 明美

メカニックデザイン:出渕 裕

演出:
澤井 幸次 (※「前編」)
板野 一郎 (※「後編」)

作画監督
黄瀬 和哉 (※「前編」)
和田 卓也 (※「後編」)

音楽:川井 憲次

声優:
大林 隆介
榊原 良子
冨永 みーな
古川 登志夫
池水 通洋
二又 一成
郷里 大輔
井上 瑤
阪 脩
千葉 繁
辻村 真人
立木 文彦 (※「前編」)
西村 知道 (※「後編」)
TARAKO (※「前編」)
子安 武人
増岡 弘 (※「後編」)
小島 敏彦 (※「後編」)
林原 めぐみ (※「後編」)
筈見 純

発表年:1988年~1989年

製作国:日本

評価:B ★★★☆くらい

■雑記:
冬二月、
特車二課第二小隊休暇中のその時を狙い澄ましたかのように、
事件は幕を開けた。
決起した自衛隊行動部隊が瞬く間に東京の中枢を制圧してしまったのである。
首謀者の名は甲斐冽輝。
後手に回った後藤は即座に行動を開始。
故郷に帰っていた隊員達も急遽東京を目指す。が……
夜半に降った雪が東京を白く染めた朝のことである。

機動警察パトレイバー2 THE MOVIE』の雛形みたいな話。
廉価版OVAだったので制作費も安かったみたいなんで、
今観る(今のアニメの基準からする)と作画があまり良くないんすが、
ストーリーが面白いんで見入っちゃう。
二・二六事件とか三島(三島由紀夫)事件とか日本航空ハイジャック事件とか
当時の自衛隊の置かれた状況なんかを元ネタにしてるのかな。
邦画だと『皇帝のいない八月 - 山本 薩夫』とかあるんすが、
現代の日本で自衛隊のクーデターがあったら……
っていうアニメは珍しいというか、私は押井守作品で初めて観たので
けっこう凄いと思いました。

近現代や近未来を舞台にしたリアル寄りのロボットアニメって、
ガサラキ - 高橋 良輔』とか
押井守が原作・脚本の『人狼 JIN-ROH』くらいしか思いつかないんすが、
もう売れないから制作されることは無いんだろうなぁ。
甲斐がシージャックしたフェリーに
『トラック野郎』の星桃次郎や
『フィッシュストーリー』の正義の味方が乗船していたら、
パトレイバーで野明達が乗船する前に事件解決してただろうなぁ。うそ