火野正平さんがお亡くなりになったんですが、
私が火野正平さんを初めて認識したのは『新・必殺仕置人』だったかな。
『55歳からのハローライフ』の最終回「空飛ぶ夢をもう一度」で
ホームレスの火野正平が、最後に母親に会いに行くんだけど、
タクシーや高速バスを使わずに、自転車で母親の住居まで行って、
その場で手紙を読めばいいのに……って、『にっぽん縦断 こころ旅』かよ。うそ
三池崇史監督作品は数が多く、
当たり外れが大きいけど、なんか変で良いです。
1990年代後半くらいに、真夜中のテレビ東京で
『DEAD OR ALIVE 犯罪者』
を初めて観たとき、
最後のシーンで声出して笑ったなぁ。
映画を観てあんなに笑ったの久しぶりというくらいの衝撃(笑撃)を受けました。
三池崇史監督作品で、
『DEAD OR ALIVE 犯罪者』と同じくらいに好きなのが、
不条理ホラーの『極道恐怖大劇場 牛頭』なんで目録に。
標題:三池崇史大劇場 牛頭
分類:映画 (ビデオ)>邦画>ホラー?
■題名:
極道恐怖大劇場 牛頭
GOZU
監督:
三池 崇史
TAKASHI MIIKE
脚本:佐藤 佐吉
音楽:遠藤 浩二
出演:
曽根 悠多
哀川 翔
吉野 きみ佳
火野 正平
冨田 恵子
曽根 晴美
川地 民夫
木村 進
間 寛平
加藤 雅也
小沢 仁志
遠藤 憲一
小沢 和義
山口 祥行
長門 裕之
石橋 蓮司
丹波 哲郎
発表年:2003年
製作国:日本
評価:A ★未確定
■内容:
作品のコンセプトが、
もしデヴィッド・リンチがVシネマの極道物を撮ったら。
――らしいんですが、
リンチでも、こーはならんだろーっていう
馬鹿馬鹿しさ。(褒め言葉)
あと、名古屋の怖さ……。
<あらすじ>
テレビから流れてくる毒電波により、
ヤクザ犬による字廻組組長(石橋蓮司)襲撃を察知した若頭の尾崎(哀川翔)は、
殺られる前に殺れ! と、
一見なんの害もない可愛いチワワに変装したヤクザ犬を惨殺し、
オヤジ(組長)の命を守る。
しかし、その的確な対応、切れすぎる頭、行動力に、
組長は自分の地位を尾崎に奪われるのではと不安になり、
尾崎の弟分の南(曽根悠多)に、名古屋にあるヤクザ処分場に騙して連れて行けと
非情な命令を下す。
命の恩人のアニキ(尾崎)を取るか、オヤジ(組長)の命令に従うかで悩む南。
尾崎と南の二人が名古屋に向かう途中、ヤクザカーの襲撃を受けなんとか撃退するが、
アニキは非業の死を遂げる。
組長に連絡をとろうとするが、名古屋は日本ではないので携帯が圏外で通じない。
電話をかけるため、しかたなく立ち寄った喫茶店は異世界だった。
黒い透けブラをつけた小太りのマスター。
コーヒーには茶碗蒸しがセットで付く。
昨日と今日の寒暖の差を、リピート再生のように何度も何度も
ピンク電話で熱弁する男。
そして、「あんた、名古屋の人間じゃないね」と
薩摩藩に潜入した、幕府の密偵のように疑われる。
よそ者に対する敵意と拒絶……名古屋怖い。
南は、コーヒーと茶碗蒸しの食い合わせにアタリ、喫茶店のトイレに駆け込む。
トイレから出てくるとアニキの死体が忽然と消えていた。
必死にアニキを探す南だったが、
名古屋人の、他から来た人間に対する態度は冷淡なものだった。
周りはみんな敵、そんな四面楚歌の中、救いの手が現れた。
地元のヤクザ・能勢(火野正平)が手助けしてくれることに。
顔半分が白い以外は、とっても頼りになる能勢は、
さっそく地元で一番の旅館を手配。
お客様へのサービスを一番に考える姉弟が経営している家庭的な民宿。
(『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』の蛭子さんでも大満足する民宿の内装と食事)
名物は、搾りたての牛乳。
能勢の活躍により、アニキが同じ民宿に泊まっていたことを突き止めるが、
それ以上の足取りは不明。
困り果てた南のため、親切な姉弟は交霊術を行う。
その甲斐もあってか、その夜、霊夢(南の夢)に牛頭が現れ、
ヤクザ処分場で待つ。との啓示がっ!
だが向かった処分場では、すでにアニキは処分された後だった……。
(※上記のあらすじは、ほとんど嘘なんで信じないでね)
死と再生、復活がテーマの崇高な映画……かな?
■雑記:
脇を固めるキャラクターが強力過ぎて、
主人公の南(曽根悠多)の印象が薄いんですよ。
ヤクザ犬やヤクザカーに乗ってるおばちゃんより薄いんじゃ。
カンペを丸読みのアメリカ人の酒屋の奥さんより存在感がないかな。
まぁ、そんな南も、アニキが惚れ惚れする一物の持ち主。
ジバンシィの穴あきパンティを南にあげたり、
アニキ(哀川翔)が変身を遂げるのも、
アニキの弟分・南に対する兄弟愛なのか?
赤飯は、女になるって意味なのか?
ロケーションは名古屋といっても、ほとんど喫茶店と民宿が舞台。
しかし、その喫茶店と民宿に登場する人物が典型的な名古屋人。うそ
間寛平と木村進の金と銀コンビの喫茶店の客をみると、
嫌な土地に来てしまった感が半端ない。
民宿の姉弟も、一見、姉の方がまともそうだが実は……。
この映画観た後は、牛乳が飲めなくなります。
ヤクザ処分場で、ヤクザが処分されると刺青した皮だけが残り、
クリーニング店の背広みたいに吊ってあるのが面白かったなぁ。
『ブラック・ジャック』の「イレズミの男」みたいで。
虎は死んで皮を残し、人は死んで名を残すといいますが、
ヤクザは死んで刺青残す。
最後の方の、組長役の石橋蓮司の演技が最高なんですよ。顔芸が!
オタマに、HARDとかSOFTって違いがあるんだなぁ。
エンディングテーマの「牛頭のうた」がシャンソン風で最高っす!
■題名:
ビジターQ
VISITOR Q
監督:
三池 崇史
TAKASHI MIIKE
脚本:江良 至
音楽:遠藤 浩二
出演:
遠藤 憲一
内田 春菊
渡辺 一志
中原 翔子
不二子
発表年:2001年
製作国:日本
評価:B ★未確定
■感想:
エログロ・スカトロ映画。
冷え切った家庭を突然訪れた謎の男により
家族関係が完全に破壊される。
しかし、破壊からの再生により、
新たな本当の家族関係が誕生する感動作。うそ
悪趣味な映画なんで観ない方がいいっす。
役者(エンケンさん)って大変だなぁ。
『極道恐怖大劇場 牛頭』と同じく、牛乳が飲めなくなります。