数寄なモノ目次録

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好きなもの目録 その393 市川雷蔵の第三の影武者

前にブログを更新しようとしたら書き込めなくて、
仕方がないのでほっといたら、
いつの間にかまた書き込めるようになってたんで更新。

某国の総書記が人前に現われた最新の映像とかが流されると、
耳の形が違う、激ヤセしてる、部下に頭を下げて挨拶してる、
云々から、影武者じゃないかって言われたり、
陰謀論なんかで、大統領や有名人がレプティリアンやクローンやロボットに
入れ替わっているとか言われるじゃないっすか。
まぁ、普通の人には確かめようがないんで藪の中っすが、
もし影武者がいるとして、どのようにして影武者になったのか?
また、その行く末は? ――ってのが描かれている面白い映画があるっす。
それが南条範夫原作の
井上梅次監督で市川雷蔵主演の『第三の影武者』!

南条範夫原作の映画は
『からみ合い - 小林 正樹』
『武士道残酷物語 - 今井 正』
『悪の階段 - 鈴木 英夫』
など、
人間のエゴや醜い部分が露になった救いようのない終わりを迎える残酷な話なんすが面白いです。
漫画では『シグルイ - 山口 貴由』の原作で知られているかな。


標題:井上梅次市川雷蔵の第三の影武者

分類:映画>邦画>時代劇

■題名:第三の影武者

監督:井上 梅次

原作:南条 範夫

脚本:星川 清司

撮影:本多 省三

音楽:鏑木 創

出演:
市川 雷蔵
万里 昌代
金子 信雄
石黒 達也
角 梨枝子
尾上 栄五郎
小林 勝彦
浜田 雄史
伊達 三郎
浅野 進治郎
島田 竜三
荒木 忍
天知 茂
高千穂 ひづる

発表年:1963年

製作国:日本

評価:B ★未確定

■内容・雑記:
農民同然の郷士の次男・二宮杏之助(市川雷蔵)は
武士になって出世することを夢見ていた。
三谷城城主・池本安高(市川雷蔵の二役)
に仕える篠村左兵太(金子信雄)によって
杏之助は武士として召抱えられたが……。

『黒蜥蜴 (1962年版)』みたいに、
緑川夫人の黒蜥蜴が狙う岩瀬早苗の替え玉として桜山葉子を用意したように、
杏之助は池本安高にソックリなんで影武者にするため召抱えたんすが、
桃太郎侍 - 三隅 研次』みたいな生き別れの双子とかじゃないっす。
んで、杏之助の他にも影武者が既にいて、
影の一番が桑野源太(小林勝彦)で戦場専門、
影の二番が石原庄作(浜田雄史)で城内専門で元猿楽師、
そして城主と瓜二つの二宮杏之助が影の三番。
影武者のことを知っているのは城主の安高以外は、
杏之助を見出した篠村左兵太、家老の樫尾久左衛門(石黒達也)、
浦路(角梨枝子)の三人だけの極秘事項。
(あと医者の道阿弥(尾上栄五郎)も知ってると思うけど)
影武者達は安高の癖を真似て、負傷した脚のため軽く引き摺る歩き方もマスター。
杏之助はテストとして殿の寵愛が醒めた妾の小萩(万里昌代)と寝所を共にする。
殿が厭きて通わなくなったんで、ブスかなって思ったらけっこう美人。
杏之助は女性経験が無いみたいなんで小萩にメロメロ。
んで、杏之助が完全に影武者になりきった頃、
合戦で安高が左目を負傷するんすよ。
影武者としては似せるために左目を潰さなきゃいけなくなり、
影の二番の石原は臆病なんで逃げ出すんすが篠村に捕まり
残りの影二人への見せしめに殺される。
そんな窮地の中、池本安高と同盟を結んでいた広瀬宗城(島田竜三)が裏切り三谷城を襲う。
瀕死の安高を連れ逃げる杏之助だったが、
負傷した安高の腕を切ったことから、このまま自分が影武者でいたら
自分も腕を切るはめになる……ってことで安高を見捨て殺す。
篠村と合流した杏之助は安高に成り済まし
許婚の照姫(高千穂ひづる)がいる桜洞城に向かい
三木自綱(荒木忍)と甥の三木定光(天知茂)の力を借り三谷城の奪還を狙うが……。

三谷城を奪還する混乱の中で、杏之助を影武者に育て上げた篠村を亡き者にし、
愛する小萩以外に秘密を知る者がいなくなって
飛騨一の美女・照姫との婚礼も済み寝所に入って万々歳かと思ったら、
江戸川乱歩の美女シリーズ』の明智小五郎が登場して驚愕の展開に……。うそ

仕事(夢)と女(愛)のどちらか一つを選ばなきゃいけない映画なんすが、
『黒の試走車』みたいに女を選べば良かったんすが、
仕事を選んだおかげでバッドエンドっす。

影武者の映画っていうと、
黒澤明の『影武者』が有名っすが、
『第三の影武者』は映像美では負けてますが、ストーリーは勝ってるかな。
私が初めてくらいに影武者を題材にした作品に触れたのが
手塚治虫の「最上殿始末」だったんで、
杏之助の化けた安高に三木定光が謀殺されて、
その怨みから照姫が杏之助に梅毒をうつして鼻がもげる最後かと思ったっす。うそ


関係ないっすが、当時(1960年代)、
『第三の……』ってタイトルが流行ったのか知らないけど、
『第三の忍者 - 河野 寿一』っていう東映の忍者映画があるんすが、
何か似ていてごっちゃになるっす。
『第三の影武者』ほどではないけど、
『第三の忍者』もまぁまぁ面白いかな。
武田信玄月形龍之介)が配下の忍者の頭領・知道軒を使って、
織田信長平幹二朗)の寝首を掻こうとするんすが、
伊賀を抜けた吐根里見浩太朗)と
伊賀から信長に雇われている喜平次(佐藤慶)の忍者二人が
知道軒をどちらが先に討つか競争になり、
そこに、知道軒に恨みがあり仲間に入れてくれと
第三の忍者・四貫目(南原宏治)が加わるって話。
知道軒は正体不明で、
伊賀の上忍・祝部源太夫山形勲)の弟の三左衛門だとか、
甲斐の乱波の頭領・富田郷左衛門(安部徹)だとか、
誰なのかわからないんすが、
タイトルがネタバレっていうか、第三の忍者の四貫目が知道軒っす。
信長に近づくために仲間に入ったっす。
忍者のアクションやギミックがちょっと凝っていて、
知道軒は信玄の厠の下にいるんすが、
巨大な水洗トイレみたいになってるっす。
上忍の下忍に対する扱いが酷いんすが、
それで源太夫は森の与平に復讐されるっす。

『第三の忍者』の音楽は『第三の影武者』と同じ鏑木創なんすが、
鏑木創は『第三の悪名 - 田中 徳三』もやってる。