サイグレアニマン

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好きなもの目録 その442 小澤征爾のメシアンのトゥーランガリラ交響曲

指揮者の小澤征爾さんが2月6日にお亡くなりになり、
その追悼で放送された
『クラシックの迷宮』「指揮者・小澤征爾をしのんで」を聴いたメモ。


――なんすが、その前に関係ない雑談。
2月18日の夜、寝る前にちょっとだけ
ラジオ深夜便』の「ないとガイド 本の国から」を聴き流していたら、
JR阿佐ケ谷駅前にある「書楽」が
2024年1月31日を持って閉店になったけど、
2月10日から八重洲ブックセンター阿佐ヶ谷店となり開店して
阿佐ヶ谷に最後に残る新刊書店が存続された。
みたいな話題があったんすが、
私は、学生時代に阿佐ケ谷駅荻窪駅の中間くらいの
JR中央線沿いの場所に一年くらい住んでいたことがあるんすが、
その時、ちょっとだけ書楽でバイトしたことがあるんすよ。
本が好きだったので本屋でのバイトをしてみたかったこともあるんすが、
CDやラジオを聴くためのミニコンポが欲しくて金を貯める目的もあったっす。
バイトに受かる前くらいまで、
書楽(ショガク)をショラクだと思っていたくらい何も知らなかったっす。
時代はバブルの真っ只中だったんすが、
他の業種のバイトに比べて、まだ書店のバイトの時給が低かったせいか、
7時間近く立ちっぱなしで休む暇無く忙しかったせいか、
などで人手不足なのか即採用になりました。
バイト仲間も良い人ばかりで仕事はしやすかったかな。
印象に残っているのは、
JR阿佐ヶ谷駅周辺が冠水した直後くらいにバイトを始めたのか忘れたけど、
書楽の地下が倉庫になっていて、そこで冠水で濡れた大量の本を返品するのを手伝ったな。とか
オウム真理教が選挙に出るってんで活動が活発な頃のちょっと後で、
やたら仏教系やムー系のスピリチュアルな本を大量にお取り寄せ注文する男性がいたんすが、
本が入荷したって連絡しても全然取りにこないんで、
その人のせいで、お取り寄せ注文が前金制になったっす。
(その後、前金制がどーなったかは知らない)
後で考えるとその男性は教団関係者だったのかな? と思ったっす。
あと、月に発売する漫画雑誌全部を取り置きするお客さんがいた。とかかな。
もううろ覚えだけど、週3か4バイトに入って、
夕方5時(4時だったかも)から深夜12時までのシフトで、
レジ打ちや本にカバー付けたり袋に入れたり、在庫の補充をしてたっす。
前のレジと後ろのレジの二つレジがあったんすが、
前のレジは夕方6時くらいから夜10時半くらいまで
人が途切れずくるんで大変だったっす。
立ちっぱなしでけっこう大変で時給も安いんで、バイトの学生の入れ替わりが激しかったかな。
私はバイトを休まないし日曜日も入っていたので、
他のバイトが突然休んだり辞めたりして人手不足で忙しい時なんかに、
焼き鳥屋もやっていたらしい当時の書楽の社長さんから、
「今度、飯奢るよ」みたいなことを何度も言われたんすが、
一度も奢って貰うことも無く……ミニコンポを買う資金が貯まったんでバイトを辞めたっす。
んで買ったのが、SONY の Pixy MHC-P99X っす。
大変だったけど、バイトでも書籍が一割引で買えたんで、
司馬遼太郎の文庫とかけっこう買っていたかな。

俳優の佐藤二朗さんが強迫性障害を公表。ってのを見て、
上記のJR中央線沿いに住んでいた時のことを連想したんで、
2010年11月に書いた駄文を下記に再録。

昔、私が初めて東京で住んだアパートの話。
線路脇の風呂付とは名ばかりの酷い物件だったんですが。
ワンルームというより、広い玄関に粗末な流し台を置いたような
狭くて(収納スペースも無い)
天井の低い西日がキツイ……よく人間が住めるなってな物件。
引越しのとき、引越し業者のおじさんが部屋見て呆れるほど。
世間知らずの学生だったんで、
賃貸情報誌に載っている新宿の不動産屋で決めたんですが、
実際部屋を見に行っている間に、人気物件は即決まっちゃうとか
焦らせて、不動産屋間でたらい回しされている不人気物件を
上手いこと言って契約させるんすよ。
東京近郊に住もうとする人は、最初にココに住みたいって場所を決めて、
その地元の不動産屋で物件を選んだ方が良いっすよ。
新宿とかの不動産屋って、自分とこで扱っている物件じゃなくて、
他であぶれた物件を手数料取って紹介しているだけ。
(当時『正直不動産』があればよかったのに……)
んで、そこのアパートの私の部屋の隣の隣が、
OLさんなのか水商売系の女の人なのか、
姿を見たことないんでわからないんですが、
ハイヒールで歩く音が高らかと、私の部屋の前を通り過ぎて行くんで
女の人(若そう)なんだと推測するんですが。
その女の人、出かけるとき鍵をかけるんですが(当たり前)
鍵がかかっているかどーか、ドアノブを回して確かめるっすよね。
普通、2、3回ドアノブ回してドアを開けようとして、
鍵がかかってるから開かない――よし、大丈夫。
ってなるじゃないっすか、普通の人なら。
でも、その女の人、ガチャガチャと鍵がかかっているか確かめるのを
永遠30分近くやっているんですよ……。
ガチャガチャ、ゴンゴン……って音がずぅーっと聞こえてくるんですよ、怖っ
――で、やっと鍵が本当にかかっていて大丈夫だと安心するのか
ドアの前を離れて、私の部屋の前を通って出かけるハイヒールの足音が
……しかぁ~し、ほんの五分くらいでその女の人、
また自分の部屋のドアに鍵がかかっているか確かめに帰ってきて
ガチャガチャゴンゴンやるんですよ。
それが毎日、その女の人が外に出かけるたびに。
いったいその女の人になにがあったのか?
空き巣に入られたことがあったとか? なのか
鍵をかけるのを忘れて、大事なモノを盗まれた過去がトラウマに? なのか
心ってちょっとしたことで壊れちゃうっす。
今思うと、その女の人は強迫性障害だったのかな。

――以上、学生の頃の思い出終わり。


15年以上前に、NHKのBS2で偶然、
準・メルクル指揮の『トゥーランガリラ交響曲』の演奏を観て、
それまでメシアンって現代音楽で面白みがない音楽だと思っていたんすけど
これがとても良くて感動したんすよ。
それから好きなんすよねメシアンの『トゥーランガリラ交響曲』。
この曲で珍しい電子音楽楽器オンド・マルトノってのが使われていて
カナダのプログレバンド ET CETERA とか、
パルムの樹 - なかむら たかし』なんかで使われていると思いますが。
これがテルミンなんかとはまた違って奇妙な音を出すんですよ。
関係ないけど昔のメモを見たら、
NHK-FMの『現代の音楽』で
「2台のオンド・マルトノのためのマッハ2.5 - トリスタン・ミュライユ」
ってのを聴いて、
ホラー映画のサントラか、ジャーマン・プログレかってな感じで良いなぁ。
ウィキペディアみたら、トリスタン・ミュライユは
「ピエール・シェッフェールよりも
ピンク・フロイドからアイデアを得ることが多かった」
とか書かれているんすが、たしかにフロイドっぽいというか、
これプログレじゃないのかって曲。
(私は、なんでもプログレに聴こえるプログレ脳なんで
ゆるしてちょ)とか書いてる……。
ってなわけで、『トゥーランガリラ交響曲』が好きなんで目録に。


標題:小澤征爾指揮のトゥーランガリラ交響曲

分類:音楽>クラシック / 現代音楽>管弦楽

■題名:トゥランガリ交響曲

作曲:オリヴィエ・メシアン

音楽:NHK交響楽団

ピアノ:イヴォンヌ・ロリオ

オンド・マルトノ:本荘 玲子

指揮:小澤 征爾

録音年:1962年

製作国:日本

評価:S ★未確定

■雑記:
1962年7月4日、東京文化会館で行われた
メシアンの『トゥランガリ交響曲』の日本初演ライブ。
小澤征爾は26歳で、
NHKが一ヶ月間メシアンを招聘して作曲家立ち会いのもとに演奏。
小澤征爾NHK交響楽団の短い蜜月時代の頂点。

 

■題名:
TURANGALILA SYMPHONY (LA TURANGALILA-SYMPHONIE)
トゥーランガリラ交響曲

作曲:
OLIVIER MESSIAEN
オリヴィエ・メシアン

作曲年:1946年~1948年

出身:フランス

指揮:
SEIJI OZAWA
小澤 征爾

出身:日本

演奏:
TORONTO SYMPHONY
トロント交響楽団

ピアノ:
YVONNE LORIOD
イヴォンヌ・ロリオ

オンド・マルトノ
JENNE LORIOD
ジャンヌ・ロリオ

録音年:1967年

製作国:アメリ

評価:S ★未確定

■曲目:
01. I. INTRODUCTION (MODERE, UN PEU VIF)
___第1楽章 導入部
02. II. CHANT D'AMOUR I (MODERE, LOURD)
___第2楽章 愛の歌 1
03. III. TURANGALILA I (PRESQUE LENT, REVEUR)
___第3楽章 トゥーランガリラ 1
04. IV. CHANT D'AMOUR II (BIEN MODERE)
___第4楽章 愛の歌 2
05. V. JOIE DU SANG DES ETOILES (VIF, PASSIONNE, AVEC JOIE)
___第5楽章 星の血の歓喜
06. VI. JARDIN DU SOMMEIL D'AMOUR (TRES MODERE, TRES TENDRE)
___第6楽章 愛の眠りの園
07. VII. TURANGALILA II (UN PEU VIF - BIEN MODERE)
___第7楽章 トゥーランガリラ 2
08. VIII. DEVELOPPEMENT DE L'AMOUR (BIEN MODERE)
___第8楽章 愛の展開
09. IX. TURANGALILA III (BIEN MODERE)
___第9楽章 トゥーランガリラ 3
10. X. FINAL (MODERE, PRESQUE VIF, AVEC UNE GRANDE JOIE)
___第10楽章 終曲

■雑記:
難しい曲だと思うけど、けっこうテンポが速い。

ピアノのイヴォンヌ・ロリオメシアンの後妻で、
オンド・マルトノのジャンヌ・ロリオはその妹。