私が好きなイギリスのサイケデリック・ロック(1960年代頃)の中で、
ピンク・フロイドの『夜明けの口笛吹き』の次くらいに大好きなのが、
ソフト・マシーンの『アート・ロックの彗星』なので目録に。
ソフト・マシーンは、
もちろんプログレッシブ・ロックでカンタベリー・ミュージックで、
代表アルバムは、『3 (3RD)』か『6 (6TH)』だと思うし、
フュージョンやアラン・ホールズワースが好きな人は、
『バンドルズ』を推すでしょうが。
でも、私がソフト・マシーンを本格的に聴いたのが、
『VOLUMES ONE & TWO』っていう 2in1CD だったので、
『3』でゴリゴリのジャズ・ロックをやる前の、
まだサイケデリック・ロックやアート・ロックの香りが漂うソフト・マシーンに、
特に『アート・ロックの彗星』に嵌ったっす!
ロバート・ワイアットの唯一無二の静謐なボーカルとドタバタしたドラムや、
マイク・ラトリッジの歪んだファズ・オルガン弾き捲り。
そして、ケヴィン・エアーズのなんか変なベースの音が好きで好きで。
プログレ系のバンドやアーティストは、
初めの頃はサイケやアート・ロックだったのがプログレに変わっていく(進化?)
ってのがけっこうあるっす。
サイケとプログレ両方で凄い傑作を出しているのは、
ピンク・フロイドとソフト・マシーンくらいかな?
ジミ・ヘンドリックスとかも
UFOクラブで活動しているバンドやアーティストは変で良いっすよね。
標題:ソフト・マシーンのヴォリューム 1と2
分類:音楽>洋楽>ロック>サイケ / プログレ>カンタベリー
■題名:
THE SOFT MACHINE
ソフト・マシーン (アート・ロックの彗星 / ヴォリューム 1)
VOLUME TWO
ヴォリューム 2
名前:
THE SOFT MACHINE
ソフト・マシーン
メンバー:
ROBERT WYATT
ロバート・ワイアット
KEVIN AYERS (※『THE SOFT MACHINE』)
ケヴィン・エアーズ
HUGH HOPPER (※『VOLUME TWO』)
ヒュー・ホッパー
MIKE RATLEDGE
マイク・ラトリッジ
ミュージシャン:
BRIAN HOPPER (※『VOLUME TWO』)
ブライアン・ホッパー
発表年:
1968年
1969年
製作国:イギリス
評価:
S ★★★★★☆
S ★★★★★◎
■曲目:
『THE SOFT MACHINE』
01. HOPE FOR HAPPINESS
02. JOY OF A TOY
03. HOPE FOR HAPPINESS (REPRISE)
04. WHY AM I SO SHORT?
05. SO BOOT IF AT ALL
06. A CERTAIN KIND
07. SAVE YOURSELF
08. PRISCILLA
09. LULLABYE LETTER
10. WE DID IT AGAIN
11. PLUS BELLE QU'UNE POUBELLE
12. WHY ARE WE SLEEPING?
13. BOX 25/4 LID
(BONUS TRACK)
14. LOVE MAKES SWEET MUSIC
15. FEELIN' REELIN' SQUEELIN'
『VOLUME TWO』
RIVMIC MELODIES
01. PATAPHYSICAL INTRODUCTION PT.I
02. A CONCISE BRITISH ALPHABET PT.I
03. HIBOU, ANENOME AND BEAR
04. A CONCISE BRITISH ALPHABET PT.II
05. HULLODER
06. DADA WAS HERE
07. THANK YOU PIERROT LUNAIRE
08. HAVE YOU EVER BEAN GREEN?
09. PATAPHYSICAL INTRODUCTION PT.II
10. OUT OF TUNES
ESTHER'S NOSE JOB
11. AS LONG AS HE LIES PERFECTLY STILL
12. DEDICATED TO YOU BUT YOU WEREN'T LISTENING
13. FIRE ENGINE PASSING WITH BELLS CLANGING
14. PIG
15. ORANGE SKIN FOOD
16. A DOOR OPENS AND CLOSES
17. 10:30 RETURNS TO THE BEDROOM
『JET-PROPELLED PHOTOGRAPHS (FACES AND PLACES VOL.7)』
01. THAT'S HOW MUCH I NEED YOU NOW
02. SAVE YOURSELF
03. I SHOULD'VE KNOWN
04. JET PROPELLED PHOTOGRAPH (AKA SHOOTING AT THE MOON)
05. WHEN I DON'T WANT YOU
06. MEMORIES
07. YOU DON'T REMEMBER
08. SHE'S GONE
09. I'D RATHER BE WITH YOU
■雑記・思い出:
書きたいことが思いつかないので、
2009年3月と2009年8月2日のウィリアム・バローズの命日と
ケヴィン・エアーズが亡くなった時に書いた駄文を編集して再録っす。
ソフト・マシーンは、ウィリアム・バロウズの著作から名付けられて、
女性型アンドロイドのことらしいんすが、
スティーリー・ダンは、ウィリアム・バロウズの『裸のランチ』に登場する
男性器の張型から名付けられたらしいんすよ。
ソフト・マシーンにスティーリー・ダンを挿入したら……。うそ
ウィリアム・バローズの『裸のランチ』は、25年以上前に読んだことあったような……。
全然内容憶えてませんが。
窒息パーティーとか、連れ出し係とか、メドジウブ、スコーマン、
――ていうような素敵な単語が満載だったような。
女王バチ:
大勢の女役の男性ホモに自分のまわりを
ミツバチの群れのように取り巻かせている年とった女のこと。
メキシコの慣習。
とかの、私が今まで知らなかったドラッグと変態の世界がそこに。
ソフト・マシーン……機械なのに柔らかい?
デヴィッド・クローネンバーグの『イグジステンズ』みたいなの想像しますが
名前の由来はウィリアム・バロウズから。
それだけで捻くれた知性を感じますが。
プログレってあらゆるジャンルから爪弾きにされた鬼っ子の集まりで、
ロックでもジャズでもクラシックでも現代音楽でもテクノでもなく、
ロックでもジャズでもクラシックでも現代音楽でもテクノでもあるって感じで、
フォークもトラッドもみんな来い、オレもないけど心配するなって感じっす。
蝙蝠とかカモノハシみたいなモンです。
で、ソフト・マシーンは一般的にはジャズ・ロックといっていいのかなぁ。
初期はサイケですが、後期はフュージョン……かな。
ジャズを聴く人からはこんなのジャズじゃないと言われ、
ロックを聴く人からはこれはジャズじゃんと言われる……。
そんなどっちつかずの音楽。
ソフト・マシーンは五大プログレ・バンド
(キング・クリムゾン、イエス、エマーソン、レイク&パーマー、ジェネシス、ピンク・フロイド)
のどれとも似ていません。
ジャズ系が嫌いな人には合わないし、
またジャズが大好きな人には下手じゃね?
マイルス・デイヴィスやフランク・ザッパの真似じゃね?
ということで合わないかもしれません。
私が初めて本格的にソフト・マシーン聴いたのは、
2000年7月に『THE SOFT MACHINE』と『VOLUME TWO』をカップリングした
『VOLUMES ONE & TWO』っていうドイツ盤の中古のCDなんすよ。
本当は有名な『THIRD』を聴きたかったんすが安かったから……。
しかしこれが大当たり!
もともとドアーズなどのサイケが好きだったので
『THE SOFT MACHINE』と『VOLUME TWO』のサイケの音が私の好みにピッタリ嵌ったんすね。
1ヶ月近くへヴィー・ローテーションで聴いていたと思います。
で、その2週間後くらいに『THIRD』と『FOURTH』買って聴いたっす。
『THIRD』は一気にジャズ・ロック化するんですけど、
もうプログレを聴くんだと覚悟を決めていた私は(20分近い曲が4曲の)
『THIRD』も気に入ったみたいっす。(もうあまり記憶にない)
私は特に『THE SOFT MACHINE』でのケヴィン・エアーズの摩訶不思議なベース、
ロバート・ワイアットのまったく力まないボーカルとドラム、
マイク・ラトリッジのファズ・オルガンに、
これはいい! と嵌ったっす。
『VOLUME TWO』は、ケヴィン・エアーズが抜けてヒュー・ホッパーに代わったので、
サイケ色が薄まりジャズ色が強くなるっす。
「A CONCISE BRITISH ALPHABET PT.I & PT.II」で、
私は英語のアルファベット順を憶えました。うそ
『JET-PROPELLED PHOTOGRAPHS』は、
デヴィッド・アレンがいた頃のデモ録音。
ジョルジオ・ゴメルスキーが勝手に発売したんじゃなかったかな。
『THE SOFT MACHINE』の原型なんすが、まだ強烈なファズ・オルガンじゃない。
カンタベリー・ミュージックとは、
ワイルド・フラワーズからソフト・マシーンとキャラヴァンが生まれ云々。
自分で調べて下さい。
プログレっていうと、暗くて重いマイナーなイメージっすが、
カンタベリー・ミュージックの、キャラヴァンとかケヴィン・エアーズはポップで明るいっす。