去年(2024年)の秋ドラマは、私的には観たいドラマが少なくて、
『全領域異常解決室』
『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!』
『海に眠るダイヤモンド』
くらいしか最後まで視聴しなかったっす。
『全領域異常解決室』で、藤原竜也をもっと観たくなったわけではないけど、
金子修介監督作品を何作か続けて観ていたので、
映画『デスノート』二作も去年末に久しぶりに観直したっす。
漫画の実写化は馬鹿にされがちっすが、『デスノート』は面白くて良く出来ている方。
私は脚本家の野木亜紀子が手掛けた作品がけっこう好きなんで、
『海に眠るダイヤモンド』もいつか面白くなるだろうと観続けたんすが、
鉄平(神木隆之介)がまったく報われることなく終わり……。
良かったの映像だけかな。ダイヤモンドを期待したらギヤマンだったみたいな。
そんなんで、期待しないで視聴した野木亜紀子脚本の
『新春スペシャルドラマ スロウトレイン』は
土井裕泰監督が演出だったからかまぁまぁ面白かったっす。
んで、出演していた松たか子繋がりってわけではないけど、
中島哲也監督の『時には懺悔を』っていう新作が今年公開されるみたいなこともあり、
何年も前に観て内容を殆ど忘れている『告白』と『来る』を観直したっす。
『告白』は映像がスタイリッシュ(オシャレ)なイヤミス映画かな。
『デスノート』を観たばかりだったので、
ナベ(西井幸人)とミヅホ(橋本愛)がしょぼい夜神月と弥海砂っぽく思える。
B組の女子生徒で能年玲奈や三吉彩花が出演しているけど殆どモブ。
B組の男子生徒では井之脇海を映画やドラマでよく見かけるので、ここにいたんだ。と
ウザい(熱い)ウェルテルが岡田将生だったことに、
そして、森口(松たか子)の娘役が芦田愛菜なことに驚く。
私は爆発場面を観るとすぐ
『砂丘 - ミケランジェロ・アントニオーニ』を連想する体になってしまってるっす。
『来る』は映像がスタイリッシュ(オシャレ)な家庭崩壊ホラー(妖怪退治)映画かな。
もうちょっとコンパクトな方が良いような……時間がちょっと長いかな。
前半と後半で内容がけっこう違くて、
本格的に妖怪退治が始まるのが1時間30分過ぎた頃からなんで。
『デスノート』を観たばかりだったけど、
津田大吾(青木崇高)が夜神月で、比嘉真琴(小松菜奈)が弥海砂っぽく思えたりはしないかな。
それより田原秀樹(妻夫木聡)より存在感が薄いような
野崎和浩(岡田准一)が主演なのがなんかもにょる。
逢坂セツ子(柴田理恵)が渋くてカッコイイし、伊集院光の性格そのままの演技が自然。
窪塚洋介が自宅マンションから転落し重傷を負う騒動を起こしたのは除霊してたんだと思う。うそ
ぼぎ=わん・クルービ
下記は2021年1月の記事の再録。
世界が未曾有の状態になっているし、(※コロナ当時のことなんすが、今もそう変わりないかな)
私も明日はどーなるかわからないんで、
好きな映画を観直してるっす。
映画を観て私的に良いな好きだなと思い
高評価だった映画を何年も観直さないでいると
段々内容を忘れていって、あの作品ってそんな良かったかな?と
自然と評価が下がってきたりするんで、
なるべく観直した時に備忘録として「好きなもの目録」を書いてるっす。
若い頃に観たきりだったり、内容をうろ覚えの映画を観直してみると、
前は面白く感じたモノがそれほど面白くない。
その逆に、前はそれほど面白く感じなかったモノが凄い面白い。
ってことがあるんすが、感性が衰えたってのもあるし、
色々な作品を観たため相対的に評価が上下したってのもあるかな。
んで、中島哲也監督の『下妻物語』が好きなんですが、
何年も観直してなく内容を忘れているし、当時の若者向けの映画だし、
『渇き。』『来る』など、ここ何年かの作品の出来がいまいちというか、
ある程度面白いけど、なんか違う感じがして、中島監督に対する信用度が落ちて、
それらをひっくるめて『下妻物語』って今観ても面白いのか?
との疑念から観直してみたんすが、やっぱ面白かったので一安心。
標題:嫌われ哲也の下妻物語
分類:映画>邦画
■題名:下妻物語
監督・脚本:中島 哲也
原作:嶽本 野ばら
音楽:菅野 よう子
出演:
深田 恭子
土屋 アンナ
宮迫 博之
篠原 涼子
樹木 希林
福田 麻由子
岡田 義徳
荒川 良々
阿部 サダヲ
小池 栄子
矢沢 心
まちゃまちゃ
真木 よう子
江本 純子
本田 博太郎
生瀬 勝久
木村 祐一
入絵 加奈子
鮎貝 健
水野 晴郎
他
アニメ:STUDIO 4℃
発表年:2004年
製作国:日本
評価:S ★★★★★○
■内容・雑記:
ロリータ(竜ヶ崎)桃子(深田恭子)の半生って感じで、
尼崎でのヤクザの下っ端の父(宮迫博之)と水商売をしていた母(篠原涼子)の出会い。
桃子(※子供時代は福田麻由子)の誕生と母の浮気そして離婚。
パチモンのヴェルサーチ商品で大儲けした父だったが
ユニバーサル・スタジオとのコラボが問題になり
逃げるように祖母(樹木希林)のいる実家の茨城県下妻市に桃子を連れて帰ることになる。
女子高生の桃子は、おらあロココだ!って感じにロリータ・ファッションに嵌り、
何でも揃う地元のジャスコを避け、
渋谷区代官山のロリータ・ファッション・ショップ
「BABY, THE STARS SHINE BRIGHT」まで出かけるガチ勢。
ロリータ服を買うための資金に、偽物のヴェルサーチを売りに出したことから、
レディース(暴走族)のヤンキー白百合イチゴ(土屋アンナ)と図らずも知り合う。
土屋アンナの多彩な表情とおバカなヤンキーの嵌りっぷりが良いし、
深田恭子の唯我独尊なロリータ少女も対照的で最高なコンビ。
『けものがれ、俺らの猿と - 須永 秀明』で牛久大仏を知り、
その異様さに興味を惹かれたんすが、
『下妻物語』にも牛久大仏が出てきます。
なんか茨城県って印象が薄いイメージなんすが、
今は茨城県っていうと『下妻物語』と牛久大仏!(とジャスコ)
■題名:嫌われ松子の一生
監督・脚本:中島 哲也
原作:山田 宗樹
音楽:
ガブリエル・ロベルト
渋谷 毅
出演:
中谷 美紀
瑛太
市川 実日子
柄本 明
キムラ 緑子
香川 照之
濱田 マリ
伊勢谷 友介
宮藤 官九郎
劇団ひとり
大久保 佳代子
武田 真治
荒川 良々
黒沢 あすか
BONNIE PINK
谷中 敦 (※東京スカパラダイスオーケストラ)
谷原 章介
竹山 隆範
角野 卓造
甲本 雅裕
渡辺 哲
木野 花
あき 竹城
嶋田 久作
AI (※女性歌手)
山下 容莉枝
土屋 アンナ
山田 花子
ゴリ
マギー (※女性モデルじゃない男優の方)
柴咲 コウ
木村 カエラ
阿井 莉沙
片平 なぎさ
本田 博太郎
田中 要次
山本 浩司
木下 ほうか
江本 純子
江口 のりこ
蒼井 そら
他
発表年:2006年
製作国:日本
評価:A ★★★★○くらい
■雑記:
川尻松子(中谷美紀)の転落人生を甥の笙(瑛太)が
松子の周辺にいた人々により知り死を悼む話。
知らんけど『無法松の一生』からタイトルを付けたのかな?
インケツっていうか、ちょっとしたことがきっかけ(ボタンの掛け違い)で
最悪の方へ向かってしまうってことがあるんすが、
『裸足のピクニック - 矢口 史靖』や『ファーゴ』なんかもそんな映画かな。
悲劇と喜劇の関係っていうか、本人にとっては悲劇でも
他人(第三者や神視点)から見ると喜劇なんですが、
松子の人生は悲惨であまり笑えない。
笙の恋人の渡辺明日香(柴咲コウ)が松子にソックリなのは、
子供の頃に一度だけ会った伯母の顔がインプリンティングされ
笙の好みのタイプになっていたからかな。うそ
笙と別れた明日香が突然何かに目覚め、
青年海外協力隊でウズベキスタンに行くことになるのがちょっと笑った。
『嫌われ松子の一生』公開当時、けっこう女性に人気で流行っていたと思うんすが、
付き合う男からのドメスティック・バイオレンスや、
ト○コ嬢に落ちたり、殺人を犯して刑務所に入ったり、
最後は汚部屋暮らしの精神を病んだメタボの婆さんになり
ホームレス狩りの少年みたいなのに殺されるっていう
(狙っているのか、中学教師だった松子が中学生に暴行されるっていう最後)
ハードな内容なのに、よく女性に受けたなぁ。
中島哲也監督はCMディレクターもしているので、
映像がちょっと凝っている。
『夏時間の大人たち』『Beautiful Sunday』とか面白くて、
矢口史靖や石井克人や山下敦弘なんかと通じる感じなんすが、
『下妻物語』『嫌われ松子の一生』あたりになると、
なんかジャン=ピエール・ジュネっぽいような映像にレベルアップ。
『下妻物語』では、桃子の父役の宮迫博之のクズの演技が最高に嵌っていて、
『嫌われ松子の一生』では、
松子のアパートの隣人役のゴリもキャラ立ってて、
中島監督はお笑い芸人を使うのが上手い。
『下妻物語』の水野晴郎や、
『嫌われ松子の一生』の光GENJIや
片平なぎさと本田博太郎と田中要次が出演するサスペンスドラマ
とか小ネタ(パロディ)が面白い。
私が荒川良々を初めて認識したのが『下妻物語』の八百屋だったなぁ。
『嫌われ松子の一生』でも理容師で登場してる。