「角川シネマコレクション」で
『陸軍中野学校 - 増村 保造』がやってたんでまた観てしまった。
観るの3、4回目くらいなんすが、高画質だと背広の柄までわかるんで新鮮。
情報漏れの責任を取って前田大尉(待田京介)が拳銃自殺するもんだと思い込んでいたんすが、
最前線送りになるだけだったっす……。
他の『陸軍中野学校シリーズ』の話と勘違いしていたのか?
まさか……マンデラ効果?
暇なときに、『居島一平・坂本頼光の暗黒迷画座』の
私が観たことがある映画の回のを観てるんすが、
(観たことのない映画のネタバレや先入観を持つのが嫌なので)
「第20回『幻魔大戦』」を観た次の日に
NHK-FMの『クラシックの迷宮』「▽ロックとクラシック」で
『幻魔大戦 (アニメ)』の「光の天使」が流れたんで、
なんかルナのテレパシー放送をキャッチしたように感じ、
久しぶりに『幻魔大戦 - りん・たろう』を観返したっす。
標題:りん・たろうの幻魔大戦
分類:アニメ>映画
■題名:
幻魔大戦
HARMAGEDON
監督:りん・たろう (りん たろう)
原作:
平井 和正
石森 章太郎 (石ノ森 章太郎)
脚本:
桂 千穂
内藤 誠
真崎 守
キャラクターデザイン・原画:大友 克洋
美術監督:椋尾 篁
美術:
男鹿 和雄
窪田 忠雄
音楽:青木 望
スペシャルアニメーション:金田 伊功
原画:
なかむら たかし
川尻 善昭
大橋 学
松原 京子
鍋島 修
新川 信正
本木 久年
大坂 竹志
青島 克己 (青嶋 克己)
田辺 由憲
大島 城次
森本 晃司
梅津 泰臣
長崎 重信
上條 修
青井 清年
野田 卓雄
山下 将仁 (※ノンクレジット)
声優:
古谷 徹
小山 茉美
江守 徹
池田 昌子
潘 恵子
美輪 明宏
佐藤 正治
穂積 隆信
永井 一郎
滝口 順平
塩沢 兼人
林 泰文
原田 知世
槐 柳二
田中 秀幸
内海 賢二
寺田 誠
恵比寿 まさ子
白石 加代子
宮内 幸平
矢田 耕司
塩屋 翼
塩屋 浩三
加藤 友子
青木 典子
発表年:1983年
製作国:日本
評価:B ★★★△
■思い出:
私は子供の頃から漫画好きなんすが、1980年代当時の私は、
古い漫画(手塚治虫、藤子不二雄、石森章太郎、横山光輝、水木しげる、白土三平、など)
の単行本を集めていて、『週刊少年ジャンプ』を毎週読んで、
『週刊少年サンデー』『週刊少年チャンピオン』などに
好きな漫画家が連載していれば読んでいたんすが、
(『週刊少年マガジン』は好きな漫画家が連載していなかったのであまり読んでいなかった)
成人向けの漫画や劇画に疎かったので大友克洋を認識する、その漫画を読むのが遅かったんすよね。
それで、大友克洋を認識・意識したのってまさにアニメの『幻魔大戦』なんすよ。
『幻魔大戦』は角川映画(アニメーション)なんで大々的に宣伝されていて、
当時中学生だった私も映画を観に行きました。
映画館で買ったのか忘れたんすが、
横長の黄緑色のバックに登場キャラクターが横並びしているポスターを
部屋の壁に貼って眺めてたっす。
『幻魔大戦』は、石森章太郎が好きだったので秋田書店のサンデー・コミックスのを持ってたので
内容は知ってたんすが、
大友克洋の石森章太郎の絵とかけ離れたキャラクターデザインは当時賛否があったっす。
私は石森章太郎が好きなのに、当時としては斬新でリアルな大友克洋のキャラデザに惹かれたっす。
(目が小さく可愛くない女性キャラやデコッパチの東丈とか批判されていたけど、
ベガの左右非対称のデザインとかザメディの腹が無いデザインとか私はカッコよく感じた)
でも、すぐに大友克洋の漫画を読もうとは思わず読んだの高校生になってから。
そんなわけで私も大友克洋の影響を受けているんすが、最初は漫画ではなく、
『幻魔大戦』のキャラデザと大友克洋系だと思った
藤原カムイ(女の子の絵が大友克洋より可愛い)の方に影響されたっす。
高校生になって『AKIRA』とか大友克洋の漫画を初めて読んだと思うんすが、
同じ漫画好きの友人が貸してくれた『ショートピース』とか読んだけど、
その時は面白く感じませんでした。
数年後に(『AKIRA』以外の)『童夢』『ショートピース』などを自分で買って読んで、
その凄さに改めて驚いたっていう鈍感な私です。
(『童夢』は石森章太郎の『エスパー(さるとび)エッちゃん』とちょっと関係しているかな)
んで、アニメ映画『幻魔大戦』はブームになったと思います。
当時は宮崎駿(ジブリ)アニメが大人気ってことはまだなく、
松本零士関係のアニメ『銀河鉄道999』などでヒットを飛ばしていた
りんたろう(角川アニメやマッドハウス)の方が人気があり主流でした。
私的には『幻魔大戦』から、SFや超能力、終末思想など多大な影響を受けていると思うんですが、
映画の内容がちょっと拍子抜けというか、当時は凄いと思った作画も止め絵の演出で誤魔化していたり、
大友克洋のキャラデザをリアルに再現していると思った絵も荒くて、
名作とは言えないんで「気になるもの目録」にしています。
りんたろうと角川アニメの作品では『カムイの剣』が好きなので
そちらを「好きなもの目録」で取り上げるつもりです。
りんたろう監督はアニメーションの演出に特筆したものがあるんすが、
話があまり面白くないっていう弱点があるけど。
でも、アニメ『幻魔大戦』があったから、
大友克洋がアニメの世界に入り大傑作のアニメ『AKIRA』を生み出したり、
マッドハウスの1980年代後半から1990年代前半の特異な劇場アニメやOVAに繋がる先駆だと思うので、
それだけでも価値があると思います。
当時の私はキース・エマーソンのことなんて何も知らなくて、
『幻魔大戦』で初めて知ったと思うんすが、その時は興味を持たなかったのが、
今では大大大好きなのもなにかの縁なのかも。
■内容・雑記:
※『幻魔大戦』の映画パンフレットから引用しています。
詳しくはそちらを参照してください。
<登場人物>
ルナ姫 (小山 茉美):
トランシルバニア王国の第1王女。
テレパシストの16才の少女。
フロイから伝えられたヴィジョンによって「幻魔」の存在を知り、
地球のサイオニクス戦士の核となって闘う。
ルナにとって「幻魔」との闘いは自身の内にある
偏見や迷いとの闘いでもある。
サイボーグ戦士ベガ (江守 徹):
かつて宇宙の彼方で「幻魔」と戦った兵士。
恋人アリエータの死と共に、戦意を失い敗残兵となって、2000年の眠りについた。
今再び目覚めたベガはルナたちと共に戦場に向かう。
ルナと出会い「私はこの日を、この時を待っていたのか」と言う。
東 丈 (古谷 徹):
日本の17才の高校生。
さまざまな悩みやコンプレックスを抱えているが、
ルナと出会い、数々の試練を経て、強力なサイオニクス戦士へと成長していく。
ソニー・リンクス (林 泰文):
サイオニクス戦士。
テレポート能力を持つギャング団のボス。
タオ (原田 知世):
サイオニクス戦士。
香港のクンフーの達人。未来予知能力を持つ。
ヨーギン (槐 柳二):
ヒマラヤに住む老人。サイオニクス戦士。
ライフスペース代表でシャクティパット・グルとも呼ばれる。うそ
アサンシ (田中 秀幸):
アラビア遊牧民の青年。サイオニクス戦士。
丈の力の開発を助ける。
サラマンダー (内海 賢二):
インディアンのサイオニクス戦士。
東 三千子 (池田 昌子):
27歳。(※前のページでは「才」表記だったのが、なぜか「歳」表記になってる)
丈を深く愛する母代わりの姉。丈が何よりも愛し頼りにする。
石森章太郎のシスコンが強く表れているような。
女占星術師 (白石 加代子):
幻魔の到来を予感し、破滅を予言する。
言動が幻魔より怖い。
重要人物っぽくてサイオニクス戦士なのかな? と思うとそーでもなく、
幻魔に憑依されるのかな? と思うとそーでもない。
幻魔も白石加代子は怖いみたい。うそ
江田 四郎 (塩沢 兼人):
丈の友人。丈に嫉妬し幻魔カフーにつけこまれていく。
「力で人を思い通りに操るのか!
そんなエリート主義は認めんぞ!」と超能力を否定する。
沢川 淳子 (潘 恵子):
丈の恋人。一度は丈と別れるが、ザンビに憑依され、丈を襲う。
なんか角川映画(実写)のヒロインみたいな雰囲気がある。
淳子の家の爆発場面が、
『砂丘 - ミケランジェロ・アントニオーニ』みたいだったら最高なのに……。
アリエータ:
ベガの恋人。テレパシスト。幻魔に殺され、ベガは戦意を失う。
ザメディ (滝口 順平):
幻魔。オライリー署長をのっとり、ソニーを捕らえる。
ザンビ (永井 一郎):
幻魔。淳子や巡査に憑いて丈を襲撃する。
カフー (穂積 隆信):
幻魔。地球壊滅作戦最高司令官にあたり、強力な超能力を持つ。
容姿は永井荷風?
幻魔大王 (佐藤 正治):
大宇宙を破壊する強大な負のエネルギー。
ヴィジョンのみ登場する。
フロイ (美輪 明宏):
宇宙意識のエネルギー生命。幻魔との戦いにルナたちを導いていく。
地球人には希望があり、愛と友情の連帯があり、至上至高の価値を求める心がある。
その全てがプラス・エネルギーとして集結された時、
幻魔のマイナス・エネルギーを打ち破ることが出来るとかなんとかルナに吹き込む。
<STORY DIGEST>
01. プリンセス・ルナ
02. 丈の目覚め
03. 幻魔、侵攻開始
04. ニューヨーク壊滅
05. 三千子の最後
06. 富士での戦い
07. 光の天使
※省略。映画パンフレットなどを見て下さい。
幻魔が地球を壊滅させようと襲来して、
それをサイオニクス戦士達が迎え撃ち退けるって話。
最初の地球に向かってくる隕石(幻魔)の場面を観ると、
大量絶滅は巨大隕石の衝突が原因とかいうけど、
幻魔のせいだと思う。
サイオニクス戦士に白人男性がいないのは原作者や制作者のコンプレックスなのか?
やっぱ意味があるんだろうなぁ。
富士山の噴火による森林火災での動物達の場面が
なんかディズニーの『バンビ』を連想する。
『幻魔大戦』公開の頃(1980年代前半)は、
1970年代から続く『ノストラダムスの大予言』などの終末思想や
超能力や心霊なんかのブームが少し落ち着いていたと思うんすが、
『幻魔大戦』によって(ニューエイジ思想や前世・来世などの考えが)再燃したと思うっす。
アストラルボディ(意識体)、サイオニクス(超越知覚能力)、プレコグニション(未来透視)、
など用語に惹かれるんすが、私は特に残留思念っていうのを知って影響を受けたなぁ。
エンディングの球体だけになったベガの周りを
サイオニクス戦士達がグルグル回るアニメは当時としては凄いような。
私はルナのテレパシー放送をキャッチ出来なかったんで、
代わりに『誠のサイキック青年団』をキャッチして聴いていたっす。うそ
分類:音楽>サントラ>映画
■題名:
HARMAGEDON
幻魔大戦
名前:
KEITH EMERSON
キース・エマーソン
出身:イギリス
発表年:1983年
製作国:日本
評価:保留
■曲目:
01. THEME OF THE FLOI
___啓示(フロイのテーマ)
02. JO AND MICHIKO
___フライング、フライング
03. SONNY'S SKATE STATE
___ソニー・ザ・キッド
04. ZAMEDY STOMP
___幻魔の攻撃
05. CHALLENGE OF THE PSIONIC FIGHTERS
___地球を護る者
06. CHILDREN OF THE LIGHT
___光の天使