サイグレアニマン

サイケ、プログレ、アニメ、漫画、映画などの覚書

好きなもの目録 その117 村瀬修功の Ergo Proxy エルゴプラクシー

村瀬修功監督の劇場アニメ『虐殺器官』を5年以上ぶりに観直したんすが、
私の馬鹿な頭ではまったくわけわからんす……。
アメリカなど先進国が911アメリ同時多発テロサラエボでの核爆弾テロ(架空)により、
テロの恐怖から国民を守るため個人情報を高度に管理した監視社会になってるんすが、
第三世界発展途上国)ではテロや内戦による虐殺が頻発し、
その原因は虐殺を起こす文法(虐殺器官)にあり、
アメリカなど先進国にテロや内乱の動きが向かわないように
第三世界だけで虐殺が行われるように封じ込めていたっていう話。

アメリカってベトナム戦争イラク戦争で懲りたのか、
直接的に戦争に関与しないで間接的に、
裏で糸引く代理戦争みたいなのにしか関与しなくなってるイメージなんすが、
ウクライナの状況を見ていると
日本が戦争に巻き込まれてもアメリカは矢面に立ってくれるかわからないっすよ。


「ラウル・クリードにより、ラプチュアと称する事実上のミサイルが発射された模様……」
(※元々の駄文を書いたのが2012年4月なんすが、
その頃以上に北朝鮮弾道ミサイルを飛ばしている昨今)

村瀬修功監督の『Witch Hunter ROBIN』『Ergo Proxy』とか、
世界観やキャラデザとか、
雰囲気がアメリカ(ハリウッド)のドラマや映画っぽくてかっこいいんですよ。
でも、ストーリーがちょっと平坦(起伏に乏しい)かな……
ってな感じなんですが好きなんですよ。
2000年代前半のテレビアニメはまだオシャレなアニメというか、
スタイリッシュなアニメがあったんですよ。
最近は絶滅寸前なんで、久しぶりに観ると昔はよかったな。と
同じような萌えアニメを次から次へと消費している今よりましだな。
と思うんですが……。
ちょっと哲学的に難しく、ハードなSF設定でシリアスなアニメなんか、
人気でないし売れないしで作られないっす。
能天気にキャラ萌えアニメ作ってれば――
(この後、ブログ主の萌えアニメに対する不満の愚痴が続くんで割愛)


標題:(保留)

分類:アニメ>テレビ

■題名:Witch Hunter ROBIN

監督:村瀬 修功

キャラクターデザイン:高橋 久美子

作画監督
森下 博光
寺岡 巌
恩田 尚之
中島 利洋
工藤 昌史

スペシャルコンセプター (脚本):野崎 透

絵コンテ:
松尾 衡
まつい ひとゆき
平松 禎史
千明 孝一

演出:
大橋 誉志光
長井 龍雪
久城 りおん

声優:
渡辺 明乃
竹若 拓磨
氷上 恭子
福山 潤
結城 比呂

発表年:2002年

製作国:日本

評価:C ★未確定

■内容・雑記:(保留)


分類:アニメ>テレビ>SF

■題名:Ergo Proxy

監督:村瀬 修功

キャラクターデザイン:恩田 尚之

作画監督
山田 正樹
小森 秀人

脚本:
佐藤 大

絵コンテ:
片山 一良
寺岡 巌
松尾 衡
渡辺 信一郎
赤根 和樹

演出:
恒松 圭
鳥羽 聡
五十嵐 達矢 (五十嵐 紫樟)
山本 沙代

声優:
斉藤 梨絵
遊佐 浩二
矢島 晶子
花田 光
小林 沙苗
水内 清光
桑島 法子

発表年:2006年

製作国:日本

評価:C ★★☆

■内容・雑記:
Ergo Proxy』のストーリーを掻い摘んでいうと、
ちょっと家を留守にするけど、その間の管理お前やっとけよ!
外装や内装、設備もボロボロなんでリフォームしとけよ!
綺麗になったらオレ様はバカンスから戻るから、
その前にとっとと消えろよ、お前の顔見るのも嫌だしィ。
ってな話……かな。
次にニビル星が地球に接近した時、
アヌンナキが地球に移住するから、
アヌンナキの遺伝子操作によって作られた地球人は金を集めて死んどけ!
みたいな。うそ

私はSFに詳しくないので、元ネタがなんなのかわからないんですが、
風の谷のナウシカ』の漫画を最後まで読んだことのある人には、
わかると思いますが、
終戦争による地球環境の悪化にともない、
環境が回復するまでの間、その悪環境に適応する擬似人類に地球をまかせて、
んで元の、本来の人類が住める環境に地球が戻ったら、
お前ら邪魔だから死んでね。
ってのを 『Ergo Proxy』を観て連想したっす。
あと、モデルとなるオリジナル(人間)からダミー(人工生命体)を作って
社会を形成する。ってのが
諸星大二郎の「地獄の戦士」を思い起こさせるっす。

説明不足なのか、専門用語が難しくてわからないんですが、
私の疑問などを――
最初なんで、ビンセント・ロウがモナド・プラクシーから必死に逃げて
攻撃しているのか、記憶を失っている中でも
エルゴ・プラクシーが、なぜモナド・プラクシーと戦って殺すのか
全然わからなかったんですよ。
エルゴってモナドのこと愛しているんじゃないのか?
モナドのクローンといえるリル・メイヤーにはラブラブなのに?
と思ったんですが、なんか「始まりの鼓動」っていう、
ラクシーによる人類再生が成功すると、
ラクシー同士が殺しあわなければならないプログラムのせいらしいっす。
だから愛し合っているエルゴとモナドも殺し合いになったのか。
地球環境が復活して、太陽の光が地上に届くようになる世界では
ラクシーは生きられないし、
人類再生に失敗して出来損ないの人類が出来たら、
オートレイヴがコギトウィルスに感染して、
出来損ないの人類を排除するようにもなっているみたいで、
ラクシーにとっては、成功しても死、失敗しても苦悩・絶望だけ。
みたいな追い詰められた状態なんで、いくら不死身でなんでも出来るっていっても、
「もう嫌っ!こんな職場辞めてやるっ!
辞める前に、パソコンのデータ全部消去してやるっ!」
って感じでラプチュアを撃ち込んで、
再生に成功した人類(ドーム)を破壊したらしいっす。

最後のエルゴ・プラクシーとプラクシー・ワンの関係も
私にはよくわからなかったんですが。
まったく別のプラクシー同士が同質に変化したのか、
ラクシー・ワンが自分のクローンとしてエルゴ・プラクシーを生み出したのか、
だから以前の記憶が無いのか、その点がいまいちよくわからなかったっす。

画面全体が暗く、曇天の世界なんですが
(ドーム内の擬似的に明るい世界もあるけど)
最後に光が差し晴れ間がのぞくっていう演出は
BLOOD THE LAST VAMPIRE』でも観られたなぁ。
暗い世界と明るい世界の対比。
オートレイヴだけで人のいないドームとか、
TEXHNOLYZE』の地上の世界と似た雰囲気だし。

ロムド市民とか、生殖能力が無いみたいなんですが、
夫婦や家族はあるし、人を好きになる感情はあるみたいだし、
裸を見られて恥ずかしいとかあるみたいだし、
愛玩型オートレイヴとかあるんで
リビドーの発露はどーなってんだろう?

話もシリアス(寒いギャグとかありますが)で暗く、
観続けるのが苦痛に思う人もいると思いますが、
キャラ萌えで観るのもいいっすよ。
(普段、萌えをバカにしているくせに……お前、調子いいな。
私の好みのキャラデザなら、いーんですぅー)
愛玩型少女オートレイヴのピノの言動・所作を追うだけでも、
このアニメを観る価値があるっす。
特にタヌキマリオみたいな、
ピンクのウサギ着ぐるみパジャマ姿のピノが可愛いっす。
「まてまてー」この一言で虜になります。
野原しんのすけの声で有名な矢島晶子の演技が最高。
天敵のネネちゃんのママ(うさぎ殴りたい)は登場しません。

リル・メイヤーも可愛いっていえば可愛いかも?
あの文化的に停滞したドームで、
流行っているとはどーみても思えない、
ゴシック系のファッションとメイクをしているのは中二病のメンヘラっぽいけど。
(デダルス・ユメノのデータを盗み見た中に、『下妻物語』でもあったのか?うそ)
EVANESCENCEエヴァネッセンス)の『FALLEN(フォールン)』
ってアルバムのジャケットが、
リル・メイヤーそっくりなんですが、曲は聴いたことあるけど忘れたっす。

昔から、筋肉増強系、巨大化系の変身モノで、
変身からもとに戻ると、破れたはずの服がなんともなく、
普通に着ている場面とか見て違和感あったのも、
お約束として慣れた私なんですが、
Ergo Proxy』みたいなシリアスな設定でそれやられると、
なんかなぁ。とは思うんですが、
エルゴ・プラクシーは何にでも変身出来るみたいなんで、
服もプラクシーの一部、皮膚と考えれば……無理があるかぁ。
靴下穴開いてるし。


「悪夢のクイズSHOW!30分DE100万点!」
問題:
リル・メイヤーの好きな飲み物はジンジャーエールですが、
ではビンセント・ロウの好きな飲み物は?
答え:
プラッシー
……エルゴ・プラッシーなんちて。
しかし、MCQ のクイズに負けた25人て、よほどのバカなのか? 

 

分類:アニメ>映画

■題名:虐殺器官

監督・脚本・キャラクターデザイン・絵コンテ:村瀬 修功

原作:伊藤 計劃

スタッフ:
恩田 尚之
山田 正樹
寺岡 巌
川村 敏江
山根 公利
大橋 誉志光
小森 秀人
植田 洋一
橋本 敬史
野崎 透

音楽:池 頼広

声優:(保留)

発表年:2017年

製作国:日本

評価:保留

■雑記:
人類は飢饉など食糧不足に瀕すると虐殺をして凌いできた本能(器官)があり、
虐殺を起こす文法を研究していたジョン・ポールは、
サラエボでの核爆弾テロ(架空)により妻子を失ったことで絶望し、
第三世界で虐殺文法を用いテロや内乱による虐殺を拡散する。
アメリカ情報軍のクラヴィス・シェパードはジョン・ポールを拘束するため
彼の愛人ルツィア・シュクロウプに接触するが
ラヴィスはルツィアに惹かれていく。

アニメ制作会社マングローブで制作されていたのが
マングローブが破産したんでジェノスタジオに移行。
原作を読んでないのでわからないんすが、
ジョン・ポールって名前は(ジョン・ポール・ジョーンズを思い浮かべるんすが)
ジョン・レノンポール・マッカートニーからきているのかな?
兵器や情報管理が発達した近未来が舞台なんすが、
それでも完璧な自動翻訳ソフトみたいなのは出来てないのかな。
日本語の虐殺文法がもしあれば難しそうなんすが、
ネットとかに誹謗中傷が溢れているんで案外日本人には耐性があったりして。
でも、仕事や任務だと法律や道徳に反しても実行してしまう国民性なんで、
大手中古車販売店や大手芸能事務所みたいに
虐殺命令に厳格に従ったり当たり前のことだと見て見ぬふりをするかな。
日本で虐殺文法を拡散しようとしたら別班が秘密裏に対処するのかな。うそ
ラヴィスは感情を抑制されてるんで子ども兵士とかをいくら殺戮しても
感情が動かないんすが、好きな女性ルツィアが殺されると怒り
一緒にテレビでアメフト観戦していた仲間にも牙を剥くっす。
自分とは関係無い人間が何人死んでもなんとも思わないけど、
愛する人一人が死ぬのは許されないっていう感じで、
最後はアメリカに虐殺文法をばら撒いたみたいっす。
チェコのクラブで反体制というか自由主義のグループが関係してくるんすが、そこで
THE PLASTIC PEOPLE OF THE UNIVERSEチェコの伝説的な反体制ロックバンド)
の曲が流れていればプログレ好きにもアピール出来たのに。うそ
機動警察パトレイバー2 THE MOVIE』『人狼 JIN-ROH
ガサラキ』『FLAG』などの硬派な戦争アニメが好きな人にお勧めかな。