サイグレアニマン

サイケ、プログレ、アニメ、漫画、映画などの覚書

好きなもの目録 その100 宮崎駿の未来少年コナン

宮崎駿監督10年ぶりの新作『君たちはどう生きるか』がもうじき公開されるんで、
このブログでも「ジブリ祭り」として
監督デビュー作の『残され島のコナソ』……じゃなくて
未来少年コナン』について昔書いた記事の再録をお届けします。
ちょっとしたメモで内容は無いけど……。

宮崎駿監督は今となっては国民的映画監督で、
子供からお年寄りまで知らない人を探す方が難しいんじゃないかという知名度ですが、
私は偶然にも監督(がまだ無名の頃)のデビュー作
未来少年コナン』をリアルタイムで観ているんですよ。
それは本当に偶然で、新しいアニメが始まるとかの情報がまったくないなか、
火曜日の7時30分頃、
(この時間帯は私の父がテレビのチャンネル権もっていたので)
私は、もう一台のテレビがある祖母の部屋に行って、
なんか面白い番組ないかなとチャンネルをガチャガチャ変えていたと思います。
すると偶然アニメが映ったんですよ。
「あ、アニメだ。観よう……」と偶然から視聴できたのが
未来少年コナン』の第1話の途中からだったんすよ。
それで途中から観て内容も完全じゃないのに1話観終わった瞬間から、
これは面白いっ!
と、『未来少年コナン』の虜になってたんですよ。
私は、子供だからアニメも普通に観ていましたが、
次回が気になる、早く火曜日にならないかなぁ。
と思うようなアニメなんて生まれて初めてで……。

未来少年コナン』のちょっと後に『機動戦士ガンダム』が始まって、
私の小学校のクラスでは大人気になるんですが、
私はガンダムも好きですがコナンの方がもっと好きで、
でもガンダムガンプラブームや映画などがある中、
コナンはみんなに忘れられていったかな。
しかしその後、『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』などで
宮崎駿監督の知名度が上がり、
今では『未来少年コナン』は傑作としてアニメ史に燦然と輝いている。

私が今まで観たアニメの中で(そんな数、観てませんが)
完璧なテレビアニメって『未来少年コナン』以外無いんですよ。
ストーリー、キャラクター、作画どれをとっても完璧!
(作画に関しては古臭いとか、今のジブリの方が凄いとか、
色々意見はあるでしょうが)

ジェームズ・キャメロン監督の『タイタニック』を観たとき、
「これ『未来少年コナン』じゃん……」と思ったっす。
浸水したタイタニックから逃げようと、
ボートデッキへと通じるゲートでのやりとりとか、
浸水した中を、ローズがジャックを助けに行くとことか、
未来少年コナン』のインダストリアの地下が水没して、
地上に出るためのゲートが閉まってしまった場面なんかにソックリ。

前に『鈴木敏夫ジブリ汗まみれ』をチョロっと聴き流していたら、
宮崎駿監督は『陽のあたる坂道 - 田坂 具隆』の芦川いづみが好き――
みたいたなことを鈴木さんが語っていたんすが、
ルパン三世 カリオストロの城』のクラリス
芦川いづみがモデルなんじゃないかと私は勝手に思ったんすが、
未来少年コナン』でラナが梯子を登る場面でコナンがラナのパンツを覗くか
宮崎駿監督と大塚康生さんが真剣に議論したっていうエピソードがあるんすが、
『未成年 - 井上 梅次』にも芦川いづみが出演していて、
水上生活者で花売り娘の芦川いづみが小さい灯台というか物見台を梯子で上がっていき、
それを下で長門裕之が見上げないようにするみたいな場面があって
未来少年コナン』のラナのパンツを覗けるのに覗かないコナンを思い出したっす。
ひょっとして宮崎監督は『未成年』を芦川いづみ目当てで観ていたのかも……と思い、
ラナは芦川いづみがモデルなんじゃないかとまたまた勝手に思う。
宮崎駿監督作品のヒロインの清純性や克己心とか
リアルな女性とはかけ離れているみたいに批判されるけど、
男性からすると理想って感じで私も好きなんすが、
芦川いづみがモデルなら納得するかな。
私も昔の邦画の女優で一番好きなのが芦川いづみなんで。


標題:宮崎駿未来少年コナン

分類:アニメ>テレビ>冒険活劇

■題名:未来少年コナン

監督:宮崎 駿

作画監督:大塚 康生

美術監督:山本 二三

音楽:池辺 晋一郎

声優:
小原 乃梨子
信沢 三恵子 (信澤 三惠子)
青木 和代
永井 一郎
家弓 家正
吉田 理保子
山内 雅人
神山 卓三
増岡 弘
納谷 六朗
石丸 博也
つかせ のりこ

発表年:1978年

製作国:日本

評価:S ★★★★★★以上
(※「好きなもの目録」は、
評価基準を甘くしているので最高ランクのS ★★★★★★を乱発していますが、
S ★★★★★★を超える好きなものがあります。
漫画だと『マカロニほうれん荘』。
そして、アニメだと『未来少年コナン』。
この二つは、私が子供の頃にリアルタイムに読んだり観たりしたので、
私に与えた影響が計り知れず、
私の人格形成(考え方や好み)に多大な影響を与えているので特別な作品)

■内容・雑記:
<話>
01. のこされ島
02. 旅立ち
03. はじめての仲間
04. バラクーダ号
05. インダストリア
06. ダイスの反逆
07. 追跡
08. 逃亡
09. サルベージ船
10. ラオ博士
11. 脱出
12. コアブロック
13. ハイハーバー
14. 島の一日
15. 荒地
16. 二人の小屋
17. 戦闘
18. ガンボート
19. 大津波
20. 再びインダストリアへ
21. 地下の住民たち
22. 救出
23. 太陽塔
24. ギガント
25. インダストリアの最期
26. 大団円

昔に買った
『また、会えたね!未来少年コナン - 富沢 洋子』
宮崎駿「コナン」を語る
から印象に残った文章を引用しようかなと思ったんですが、
長文の全部が興味深いこと書いてあるので、
一部分だけ抜粋するのが難しいので止めたっす。


■付録:
未来少年コナン (劇場版) - 佐藤 肇』
未来少年コナン 特別篇 巨大機ギガントの復活!』
をちょろっと観る。
凄い昔に観たことあるんですが、
音楽や効果音をオリジナル(テレビアニメ)から変更し、
編集し直すだけで、傑作が駄作になるといういい見本。

未来少年コナン (劇場版)』は、
SFカルト映画『吸血鬼ゴケミドロ』などの佐藤肇が監督。
宮崎駿監督はノータッチ。
1970年代から1980年代初頭の頃って、
アニメ(テレビアニメ)を映画化する時に、
実写の映画監督をあてることが結構あって、
(アニメのスタッフだと知名度が低いからなんだろうけど)
実際、名義を貸しているだけなのか、
どれくらいアニメの制作に関わっていたのかはわかりませんが。
テレビ版の『未来少年コナン』は、
第2話以降のオープニング(アバンタイトル)で流れる
暗く不気味な音楽とナレーションの
「西暦2008年、人類は絶滅の危機に瀕していた。
核兵器を遥かに超える超磁力兵器により地軸はねじ曲がり、
五つの大陸はことごとく引き裂かれ、海に沈んでしまった――」
が印象的なんですが、
劇場版もそのオープニングがあるんですが、
(ナレーションが違うのはいいけど)
音楽と効果音がテレビ版と違うんですよ。
音楽は、テレビ版は池辺晋一郎なんですが、
劇場版は藤家虹二っていう人に代わっていて、
ジャズっぽくなってるんですが、これが映像に合ってない。
効果音もテレビ版と劇場版で違う人で、
劇場版の効果音がギャグっぽくなっていて酷い。
テレビ版で良かった音楽と効果音をわざわざ改悪しているんですが、
ストーリー改悪も酷い。
(アフレコをやり直しているので、台詞も少し違う)
テレビ版では、ラオ博士を探すためラナを攫いインダストリアに連れて来たのが、
劇場版では、既にラオ博士は捕らえられていて、
ラオ博士と意思疎通出来るテレパシーの秘密を聞き出すため
ラナを攫いインダストリアに連れて来たって設定になってる。
コナンとラナがインダストリアを逃げ出すのは同じなんですが、
その後にサルベージ船に行かないで、
いきなり(ハイハーバーにあるはずの)フライングマシン(ナメクジマシン)
を見つけたコナンが、
「これでインダストリアに攻め込んでやる!」
みたいな(テレビ版のコナンの性格では考えられない)乱暴なこと言ってる。
そのフライングマシン(ナメクジマシン)もすぐ撃墜されるんですが、
いつの間にか、コナンとラナの二人の他にジムシィとダイスがいて、
敵だったはずのモンスリーも味方になっていて、
一度も画面に出てこないハイハーバーの話を始める始末。
最後は、フライングマシンで逃げ出そうとしたレプカを打ち落として、
ギガントが飛び立つこともなく終了。
インダストリアへ向かう船
(サルベージ船で引き揚げられた沈没船ではなく、バラクーダ号)
で、ラオ博士が世界中の島々に残された人々を救うため
フライングマシンで飛び立つ終わりなんですが、
レプカと共に大破したはずのフライングマシンが、
なぜか無傷で存在している)
気力のみで生きていた死ぬ寸前のラオ博士が元気満々なんですよ……。
太陽エネルギーって人間にも効果があるのか……。うそ
とにかく、『未来少年コナン』をテレビ版は長いからって、
劇場版だけ観て評価するのは大間違いです。

未来少年コナン 特別篇 巨大機ギガントの復活!』は、
「ギガント」「インダストリアの最期」「大団円」のダイジェスト版。
最初のオープニング(アバンタイトル)のナレーションで、
レプカ達(一味)の悪の要塞インダストリア――」
とか言っていて、なんか違う……。