サイグレアニマン

サイケ、プログレ、アニメ、漫画、映画などの覚書

好きなもの目録 その429 本多猪四郎のキングコングの逆襲

2023年の夏ドラマは少し遅く始まった
『何曜日に生まれたの』が私的には一番良かったかな。
「BUS STOP - THE HOLLIES」
ホリーズの「バス・ストップ」が主題歌なんすが、
TVerティーバー)で観てると権利関係からか
違う曲に差し替えられてるんすよね。
TVer の方の曲はしっとりとした歌詞のないBGMなんで
「バス・ストップ」とはイメージが逆かな。
サイケに興味がある人には、ホリーズ
『エヴォリューション』『バタフライ』がお薦めっす。
んで、公文竜炎(溝端淳平)が「どうして私を書くの?」って熱狂的ファンに襲われるんすが、
「私の作品が盗用されています。深い傷を心に負いました」と
幾原邦彦監督が声優でイラストレーターを名乗る女性から粘着されているとのことで、
才能のある人の(謂れのないことでの)身の危険が心配になりました。
将棋の藤井聡太竜王・名人が八冠達成してこれから三十年はトップに君臨すると思うんですが、
嫉妬心や自分の境遇とのあまりの違いから攻撃しようとする人も出てくるかもしれないので、
周りが注意して守っていってもらいたいです。日本の宝なんで。
あと、王座戦での永瀬拓矢前王座(九段)の奮闘を観て
人間って努力でここまで天才に迫れるんだ……と感心しました。

ひとはつねに強者を虚弱者の攻撃から守らねばならない。
『遺された断想 - ニーチェ

2023年の秋ドラマもぼちぼち始まって色々観てるんすが、
今のところ面白くて最後まで観ると思うのは
『時をかけるな、恋人たち』くらいかな。
「ボクは再び君に会うために、この時代にやって来た」井浦翔(永山瑛太
――てのが、少しだけ渚カヲルっぽいかも。
あと『家政夫のミタゾノ 第6シーズン』『あたりのキッチン!』を観て
桜田ひよりがちょっと気になったかな。
『いちばんすきな花』の深雪夜々(今田美桜)が幼少期に一人将棋やっていたり、
『コタツがない家』の
深堀万里江(小池栄子)のマンガ家の夫・悠作(吉岡秀隆)が
藤井聡太八冠と誕生日が同じとか、将棋をネタにするの流行ってるのかな?


本題っす。
前にも書いたんすが、子供の頃に初めてスクリーンで観た映画が、
ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘 - 福田 純』のリバイバル上映だったので、
それから私はゴジラのファンなんすが、
昭和の東宝特撮、本多猪四郎監督と円谷英二特技監督の作品を色々観てきて、
どれが一番面白いか選ぼうと前から思ってたんすが、
何年、十何年前とかに観て内容を憶えていない作品も多くて選べないんすよ。
ゴジラ』『空の大怪獣 ラドン』『ガス人間第一号』『モスラ』『マタンゴ
フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』あたりが良いと思うんすが。
んで、一年くらい前にまだ観たことがなかった
(もしくは数十年前に観たかもしれないけど記憶に無い)
キングコングの逆襲』を観たら凄く面白くて、
本多猪四郎監督の特撮作品の中で私は一番気に入ったっす。
それで「好きなもの目録」で取り上げようと思ったんすが、
キングコング対ゴジラ』を観直してからなんか書こうと思って延び延びになったっす。
で、『キングコング対ゴジラ』を観直す前に
香港版キングコング北京原人の逆襲 - ホー・メンホア』を観たら
けっこう良く出来ていて面白かったのでキングコング熱が上がりその勢いで、
ジョン・ギラーミン監督の『キングコング (1976年)』を数十年ぶりに観たっす。
1980年代の『ゴールデン洋画劇場』『月曜ロードショー』『日曜洋画劇場
のどれかで私は『キングコング (1976年)』を初めて観たんすが、
その時はそーとーショックを受けたと思う。
私の子供の頃ってキングコングが流行っていたんすよ。
ドンキーコング』『クレージー・クライマー』なんかの
アーケードゲームで馴染みがあったし。
キングコング (1976年)』が凄い面白かったので、
キングコング2』も久しぶりに観直したんすが
なんか日本の特撮っぽく感じたっす。
昏睡状態のキングコングの体内に人工心臓を植込み蘇生させるっていう話で、
レディコングやキングコングの子供が登場するんすが、
キングコングの子供の大きさが人間並みでコングとの比率が小さく、
パンダの赤ちゃんとまでは言わないけど違和感がある。
元祖の『キング・コング (1933年)』も観たんすが、
90年前の映画なのに良く出来ていました。
キングコング (1976年)』では、
キングコングが心を奪われるヒロイン、ドワン(ジェシカ・ラング)は
けっこうキングコングに好意を持ってるんすが、
キング・コング (1933年)』のヒロイン、アン(フェイ・レイ)は
コングを怖がっていて嫌っている。コングが人を喰ったりして凶暴。
ストップモーション・アニメーション部分が凄く良く出来ている。
などなど、色々なキングコングを観た後に
ピーター・ジャクソン版のコングやモンスターバースのコングは観直してないっす)
もう一度『キングコングの逆襲』を観たら、
初見の時ほどの面白さは感じなかったっすが、
本多猪四郎監督と円谷英二特技監督の作品の中では
今のところ私は一番好きなんで目録に。


標題:本多猪四郎円谷英二伊福部昭キングコング

分類:映画>邦画>特撮

■題名:キングコング対ゴジラ

監督:本多 猪四郎

特技監督:円谷 英二

音楽:伊福部 昭

出演:
高島 忠夫
佐原 健二
藤木 悠
有島 一郎
田崎 潤
平田 昭彦
浜 美枝
若林 映子
根岸 明美
小杉 義男
田島 義文
沢村 いき雄
松本 染升
三島 耕
堺 左千夫
松村 達雄

発表年:1962年

製作国:日本

評価:B ★★★◎くらい

■内容・雑記:
テレビ番組『世界驚異シリーズ』の視聴率を上げるため
スポンサーのパシフィック製薬宣伝部長の多湖(有島一郎)の要請で
テレビ局員の桜井修(高島忠夫)と古江金三郎(藤木悠)の二人は、
巨大なる魔神がいるという南太平洋の島へ向かう。
島にいたのは大魔神かと思ったらキングコングで、
赤い実から作る睡眠作用の赤い汁を飲み眠りこけたキングコングを捕獲し日本に連れてくる。
一方、北極海では氷漬けになっていたゴジラが目覚め日本に向かってくる。
日本に上陸したキングコングゴジラが本能で引きつけ合い戦い合う!

ゴジラキングコングと対決するという
ゴジラ』シリーズ中トップのヒット作なんすが、
ゴジラキングコングの格闘は見所満載で良いんすが
話がコメディ調なんであまり面白くないかな。
大ダコのぬめぬめ感が良いんすが夜の場面なんでキングコングとの格闘がわかりづらいかな。
キング・コング (1933年)』『キングコング (1976年)』と比べると
キングコングの顔の造形がちょっとユーモラスかな。
キングコングは雷が鳴ると元気になり、
百万ボルト作戦による高圧感電のショックで帯電体質になり
ゴジラの放射熱線にも耐えられるっていう設定になってる。
『世界驚異シリーズ』海外取材班出発の式典で流れる行進曲?
伊福部昭の曲じゃない有名な曲(曲名失念)なんすが、
私が小学生の時の学級演奏会でピアニカ(鍵盤ハーモニカ)で演奏するってんで習わされた思い出が。
(『トラック野郎 天下御免』でも最初の橋の開通式で吹奏楽部が演奏してる)

 

■題名:キングコングの逆襲

監督:本多 猪四郎

特技監督:円谷 英二

音楽:伊福部 昭

出演:
宝田 明
浜 美枝
ローズ・リーズン
リンダ・ミラー
天本 英世
田島 義文
堺 左千夫
北 竜二
沢村 いき雄

発表年:1967年

製作国:
日本
アメリ

評価:A ★★★★◎くらい

■内容・雑記:
悪の天才科学者ドクター・フー天本英世)が、
スポンサーのある国の秘密工作員マダム・ピラニア(浜美枝)の協力で、
北極の地下に埋蔵するエレメントXを採掘をするため
キングコング型の巨大ロボット、メカニコングを造るがエレメントXの放射能で壊れてしまう。
そこで、代わりにキングコングを使おうと捕獲し催眠術で操るが上手くいかず、
キングコングを発見した野村次郎(宝田明)とカール・ネルソン(ローズ・リーズン)と
スーザン・ワトソン(リンダ・ミラー)の三人を拉致し
キングコングを操るように強要するが、
スーザンの身の危険を感じたキングコングが暴れだし基地を破壊し逃走。
日本に上陸したキングコングはメカニコングと東京タワーで対決する!

キングコングが生息するモンド島の老人(沢村いき雄)が
キングコングを捕獲したドクター・フーのことを、
骸骨のように痩せて、ドブネズミのような目をした悪魔――とか酷い言われよう。
キングコング対ゴジラ』でキングコングに捕まり悲鳴を上げていた桜井ふみ子役の浜美枝
ある国の秘密工作員マダム・ピラニア役で出演してる。
マダム・ピラニアは東洋人なんすが、日本人でも中国人でもなく、
タイ、ベトナムビルマでもないみたいなんで、北朝鮮とかなのかな?

本多猪四郎監督と円谷英二特技監督の特撮作品は好きなんすが、
特撮部分に比べて話(物語)がそれほど面白くないと感じる作品もあるんすが、
キングコングの逆襲』は話も特撮も面白く娯楽性が高くて好き。
アメリカが製作に関わっているからか、
キングコングと対決するのがゴロザウルスや大ウミヘビそしてメカニコングと
バラエティに富んでいて、
キングコングといえば高い所に登るのが定番なんすが東京タワーに登るし、
なにより金髪のスーザンが可愛い。とボリューム満点!

子供の頃にお菓子のオマケかなんかのメカニコングのちゃちなフィギュアを持っていたので
好きなんすよねメカニコングが。
電子怪獣メカニコング、カプセル怪獣ウインダム、宇宙ロボットキングジョー、
ロボット怪獣メカゴジラ、などメカ・ロボット怪獣ってなんか好きなんすよね。

 

■おまけ

■題名:
THE MIGHTY PEKING MAN
北京原人の逆襲
猩猩

監督:
HO MENG HUA
ホー・メンホア
何 夢華

発表年:1977年

製作国:香港

評価:保留 (A か B 未確定)

■雑記:
冒険家チェン・チェンフォン(ダニー・リー)と興行師のルー・ティエン(クー・フェン)達が
川口浩探検隊みたいに巨大な猿人ペキンマンを捜索しにヒマラヤ奥地に向かう。
途中、猛獣に襲われたり断崖絶壁で落下したりで仲間を次々に失い、
興行師ルーは冒険家チェンを一人置き去りにし逃げる。
一人残ったチェンの前にペキンマンが現れ襲われるが
女性ターザンのアウェイ(イヴリン・クラフト)により助けられ、
チェンとアウェイは惹かれ合い恋人になる。
アウェイの言うことを聞くペキンマンを香港に連れて行き見世物にするが
ルーに乱暴されそうになったアウェイを助けるためペキンマンが大暴れ!

アウェイは子供の頃に乗っていた飛行機が墜落し
一人だけ生き残ってペキンマンと出会いターザンみたいになるんすが、
ほぼ全裸で動き回るのが石森章太郎の『アマゾンベビイ』って感じで肉感的。
遺品のコンパクトミラーで眉毛を整えたり化粧をしているのか綺麗っす。うそ
虎や豹とか出てくるんすがまったく口を開けないっす。
牙や爪に粘着テープを巻いてたみたいっす。
特撮を日本人スタッフ(村瀬継蔵、有川貞昌川北紘一)が担当しているんで出来が良い。
ドミートリイ・ショスタコーヴィチの『交響曲第5番 ニ短調 作品47』が
終盤のペキンマンが香港の街を破壊しまくる場面から終劇まで執拗にリフレインされる。

 

キングコング映画を観てわかったことは、
キングコングの逆襲』のスーザン(リンダ・ミラー)、
キングコング (1976年)』のドワン(ジェシカ・ラング)、
北京原人の逆襲』のアウェイ(イヴリン・クラフト)、
キングコングには金髪美女がいないと面白さ半減ってことかな。