サイグレアニマン

サイケ、プログレ、アニメ、漫画、映画などの覚書

好きなもの目録 その146 ダリル・ホール&ジョン・オーツのプライベート・アイズ

NHK-FMの『夜のプレイリスト』が終了して、
放送時間帯が変わって後番組の『マイ・フェイバリット・アルバム』ってのになり、
音楽評論家の大伴良則さんもお亡くなりになってしまったんですが、
2016年4月と2016年11月と2009年10月に
ホール&オーツについて書いた駄文を下記に再録します。
話題が古いんですがご容赦ください。


NHK-FMの『夜のプレイリスト』を聴きながら寝てるんですが、
今週は誰がパーソナリティーかな?
NHK-FMのホームページを見たら、大友良英さんみたいだったので、
フリー・ジャズやノイズだな。と思い聴いたら、
音楽評論家の大伴良則さんだったっす……。
あまちゃん』以前までは、大友良……まできたら、
音楽評論家の大伴良則さんの方を思い浮かべたんすが。
私は、大伴良則さんの関わったFMの音楽番組(『クロスオーバーイレブン』など)
をよく聴いていたので、大伴良則さんの選曲(曲の好み)は好きなんです。
んで、月曜深夜(火曜)の一番最初のアルバム
(大伴良則さんの人生の節目に聞いていた思い出のアルバム、
人生に決定的な影響を与えたアルバム)
は何かな?っと思ったらホール&オーツ

大伴良則さんが選んだのは、
『モダン・ヴォイス - ダリル・ホール&ジョン・オーツ
『TTD - テレンス・トレント・ダービー』
『エデン - サラ・ブライトマン
『エモーショナル・レスキュー - ザ・ローリング・ストーンズ
『ザ・スクリーン・ビハインド・ザ・ミラー - エニグマ
(『モダン・ヴォイス』と『TTD』の
私が手持ちのレコードやCDのライナーノーツを見ると、
大伴良則さんが書いてる)
テレンス・トレント・ダービーは、私も好きっす。
「ウィッシィング・ウェル」を初めて聴いたとき衝撃を受けて、
プリンスに続く、(有色人種系の)凄い才能の持ち主が現れたと思ったもんです。
アメリカでは、黒人系の人とかがロックをやるのが難しいみたいなんですが)
あとレニー・クラヴィッツも私は好きっす。


んで、ホール&オーツ――

僕がホール&オーツサウンドに出会ったのは、
1974年のゴールデン・ウィークの頃だったと思う。
(省略)
僕はホール&オーツという二人組の名はもとより、
彼らが白人のデュオであることなどまったく知らず、
(「追憶のメロディ(シーズ・ゴーン)」が)黒人の曲にしては、やけに洗練度が高く、
すっきりした仕上がりの曲だなあ、なんて印象を持っていた。
(省略)
『アバンダンド・ランチョネット』を手に入れ(省略)
「追憶のメロディ」が僕に与えた白黒混合バンドなんて先入観は、
そこで、もちろんくつがえされ、(省略)
「ソウルともロックともいえないこれはいったい何だろう?
ホモ特有の変態バンドかな?」(以下省略)
『ミュージック・ライフ11月臨時増刊号
ダリル・ホール&ジョン・オーツ フォト・ストーリー』
「それでも彼らを追い続ける“及ばぬファン”文●大伴良則」より

私が洋楽を聴くようになったきっかけが
ホール&オーツの「プライベート・アイズ」!
FMラジオや『ベストヒットUSA』なんかで、曲やミュージック・ビデオを観聴きして、
なんてカッコイイ曲なんだ! と感動し、
カセットテープにエアチェックしたのを何度も聴いてたっす。
(後にレコード買って、CD買ったっす)
私の好きなサイケやプログレのアルバムと同じか、それ以上に聴きこんだ、
1980年代前半のホール&オーツ自らプロデュースしたアルバムを目録に。


標題:ホール&オーツのプライベート・アイズ

分類:音楽>洋楽>ポップス

■題名:
VOICES
モダン・ヴォイス
PRIVATE EYES
プライベート・アイズ (プライヴェイト・アイズ)
H2O

名前:
DARYL HALL / JOHN OATES
ダリル・ホール&ジョン・オーツ (ダリル・ホールとジョン・オーツ)

発表年:
1980年
1981年
1982年

製作国:アメリ

評価:
S ★★★★★△
S ★★★★★◎
(シングルの「PRIVATE EYES」「I CAN'T GO FOR THAT (NO CAN DO)」だけ:S ★★★★★★)
S ★★★★★◎
(シングルの「MANEATER」だけ:S ★★★★★★
「ONE ON ONE」「FAMILY MAN」だけ:S ★★★★★☆)

■曲目:
『VOICES』
『モダン・ヴォイス』
01. HOW DOES IT FEEL TO BE BACK
___ハウ・ダズ・イット・フィール
02. BIG KIDS
___ビッグ・キッズ
03. UNITED STATE
___ユナイテッド・ステイト
04. HARD TO BE IN LOVE WITH YOU
___イン・ラヴ・ウィズ・ユー (イン・ラブ・ウィズ・ユー)
05. KISS ON MY LIST
___キッス・オン・マイ・リスト
06. GOTTA LOTTA NERVE (PERFECT PERFECT)
___ゴッタ・ロッタ・ナーヴ (ゴッタ・ロッタ・ナーブ)
07. YOU'VE LOST THAT LOVIN' FEELING
___ふられた気持
08. YOU MAKE MY DREAMS
___ユー・メイク・マイ・ドリームス
09. EVERYTIME YOU GO AWAY
___エヴリタイム・ユー・ゴー・アウェイ (エブリタイム・ユー・ゴー・アウェイ)
10. AFRICA
___アフリカ
11. DIDDY DOO WOP (I HEAR THE VOICES)
___ディディ・DOO WOP

(BONUS TRACK)
12. KISS ON MY LIST (PREVIOUSLY UNRELEASED MIX)
13. EVERYTIME YOU GO AWAY (REMIX VERSION)

『PRIVATE EYES』
『プライベート・アイズ』
01. PRIVATE EYES
___プライベート・アイズ
02. LOOKING FOR A GOOD SIGN
___グッド・サイン
03. I CAN'T GO FOR THAT (NO CAN DO)
___アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット
04. MANO A MANO
___マノ・ア・マノ
05. DID IT IN A MINUTE
___ディド・イット・イン・ア・ミニット
06. HEAD ABOVE WATER
___ヘッド・アバヴ・ウォーター (ヘッド・アバブ・ウォーター)
07. TELL ME WHAT YOU WANT
___テル・ミー・ホワット・ユー・ウォント
08. FRIDAY LET ME DOWN
___フライデイ・レット・ミー・ダウン
09. UNGUARDED MINUTE
___アンガーデッド・ミニット
10. YOUR IMAGINATION
___ユア・イマジネーション
11. SOME MEN
___サム・メン

(BONUS TRACK)
12. YOUR IMAGINATION (DISCO REMIX)
13. I CAN'T GO FOR THAT (NO CAN DO) (EXTENDED CLUB MIX)

『H2O』
01. MANEATER
___マンイーター
02. CRIME PAYS
___クライム・ペイズ
03. ART OF HEARTBREAK
___アート・オブ・ハートブレイク
04. ONE ON ONE
___ワン・オン・ワン
05. OPEN ALL NIGHT
___オープン・オール・ナイト
06. FAMILY MAN
___ファミリー・マン
07. ITALIAN GIRLS
___イタリアン・ガールズ
08. GUESSING GAMES
___ゲッシング・ゲームズ
09. DELAYED REACTION
___ディレイド・リアクション
10. AT TENSION
___アット・テンション
11. GO SOLO
___ゴー・ソロ

(BONUS TRACK)
12. FAMILY MAN (ROCK MIX)
13. MANEATER (SPECIAL EXTENDED CLUB MIX)
14. ONE ON ONE (CLUB MIX)

■雑記:
『モダン・ヴォイス』は――
粋なハーモニー、洒落たメロディ、色ぽいヴォーカルにしびれっぱなし。
『モダン・ポップ』で僕らをとりこにしたホール&オーツが、
今度は目茶ポップでうきうきする楽しくてロマンチックな
ロックン・ロール・アルバムを作ってくれた。

オリジナルのアルバムジャケットは、
「手斧殺人事件」からインスパイアされた、
ダリルがナイフを手にして目つきが異常なモノ。
(エコーがエンボス加工になっている。
ダリルの写真が差し替えられた盤もある)
後にアメリカ盤は、日本盤の
『ダリル・ホールとジョン・オーツ・ベスト (ワンダフル・ベスト / サラ・スマイル~ウェイト・フォー・ミー)』
のジャケ写真に変えたような。
『モダン・ポップ』までのアルバムに比べると音がシンプルなんですが、
レコード会社との契約が切られるかも?という状況で、
開き直って、自分たち自身でプロデュースして、
自分たちの原点の声(ヴォイス)に拘ったアルバムみたいっす。
「キッス・オン・マイ・リスト」
「ふられた気持」
「ユー・メイク・マイ・ドリームス」
とか名曲があるし、
「エヴリタイム・ユー・ゴー・アウェイ」
は、イングリッシュ・アーティスト(ポール・ヤングとは、あえて言わない)
がカバーして大ヒット!
オリジナルはダリル・ホール。

『プライベート・アイズ』は――
全米NO.1の「プライベート・アイズ」
「アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット」を収録した名盤。
アルバムのアートワークは、ED CARAEFF。

『H2O』は――
スーパー・モダン・ポップ現象。
マンイーター」をよくAMラジオの
『日立ミュージック・イン・ハイフォニック』で聴いた思い出。
ホール&オーツにしては
全体的に暗くて重いイメージのアルバムかな。
(『裏通りの魔女』よりは明るいけど)
マンイーター
「ワン・オン・ワン」
「ファミリー・マン
と名曲揃い。
私は『エクソシスト』でマイク・オールドフィールドの音楽には接していたけど、
「ファミリー・マン」で初めて名前を意識したかな。


ダリル・ホールとジョン・オーツとらじおとなかまたち


BS-TBSで、
『SONG TO SOUL~永遠の一曲~』
「プライベート・アイズ」ダリル・ホール&ジョン・オーツ
を視聴したっす。
アメリカとかで制作した番組かと思ったら、日本の制作でした。

ホール&オーツ・バンドで御馴染みの
G.E.スミスとミッキー・カリーを久しぶりに映像で観る。
G.E.スミスは年取ったなぁ。って感じだったけど、
ミッキー・カリーはあまり老けていない。
G.E.スミスは「とても短いギターソロを弾く人」
としてNY(ニューヨーク)で知られていた。(本人談)
「プライベート・アイズ」は、
ドラムのフィルインもない、シンバルクラッシュもない。(ミッキー・カリー談)
「プライベート・アイズ」のミュージックビデオ撮影時、
T-ボーン・ウォークは(緊張のあまり)動くことが出来ず、
ビデオ・ディレクターから何もせず、ただ立ってろと指示された。

「プライベート・アイズ」の共作者で原曲(もとになった曲)者の
ウォーレン・パッシュがロサンゼルスの街を車で運転中に、
「プライベート・アイズ」の前身「I NEED YOU TO NEED ME」のメロディが浮かび、
ドン・ノッツ&ティム・コンウェイ主演の映画『THE PRIVATE EYES』の看板を目にして
「プライベート・アイズ」が生まれたみたいっす。
ソフトな曲だった「プライベート・アイズ」を
ジャナ・アレン(サラ・アレンの妹)が自分のアルバムに使おうと、
ウォーレン・パッシュとカセットに録音したのをダリル・ホールが気に入って、
ホール&オーツ用に手直ししたみたい。
ウォーレン・パッシュは自己評価が低い人みたいで、
「プライベート・アイズ」はホール&オーツに相応しくない良くない曲だと最初は考え、
ダリル・ホールに嫌われる……と思ったとか。

ホール&オーツのデビューから『プライベート・アイズ』までの
オリジナル・アルバムのディスコグラフィが紹介されたんすが、
『ウォー・ベイビーズ』だけハブられる……。
トッド・ラングレンがプロデュースしてるのに。

 

下記、2009年10月11日に書いた駄文。

なんか今日、10月11日は
ダリル・ホールの誕生日らしいじゃないっすか!
そんなわけで、何年かぶりに
『裏通りの魔女』を聴きながらコレを書いてるっす。
(『裏通りの魔女』はジャケットが全体的に黒なんすが、
ダリルがサングラスしてるし。
バックになんか変な黒い包みみたいなのがあるんすが、
裏ジャケで女の人が隠れていたのが判るんですが、なんの意味が?)
昔はたしか、ジョン・オーツの方が
ダリルより一歳年上だったのが、いつのまにかダリルが追い越して
ダリルがジョンより一歳年上になったんすよね。
ダリル成長早いなぁ。
「BIGGER THAN BOTH OF US (運命には逆らえない)」とか、
前のアルバムのタイトル名の曲が『裏通りの魔女』にあるんすが、
そのタイトル名のアルバムに入らないで、
次のアルバムに入ったりするのって
洋楽で結構あるんですが、
アルバム制作に間に合わなかったからなのかな。