サイグレアニマン

サイケ、プログレ、アニメ、漫画、映画などの覚書

気になるもの目録 高橋良輔のガサラキ GASARAKI

日本って凄い国っすよね……。
ガサラキ (GASARAKI) - 高橋 良輔』
こんなアニメが日曜日の朝9時30分からやっていたんすよ!

もう四半世紀くらい昔かぁ、月日が過ぎるのは速いっすねぇ。(遠い目)
ガサラキ』はハッキリ言って面白くないです……
というか面白くない事が面白いというか
誰にでもお勧めってアニメじゃないです。
観る人を選ぶというか、アニメに萌えとか
ストレス発散の気分転換を求めている人には向きません。

またアレなんすが、このアニメもある意味
新世紀エヴァンゲリオン』が無かったら作られなかったであろう作品っす。
簡単にどんな感じのアニメかと言うと
機動警察パトレイバー』+『新世紀エヴァンゲリオン』かな。
主人公の豪和ユウシロウとヒロインのミハルが両方とも
キャラの外見や性格が綾波レイ
安宅大尉はミサトさん、豪和清継は青葉シゲル
タクティカル・アーマーと指揮車がパトレイバーかなぁ。
そこに能や平安時代や刀に代表される日本の精神などが絡みあった
上手くまとめられれば凄い作品になったであろう
未完の大作って感じ。

このアニメの驚きなとこは
穀物モラトリアムを巡っての経済戦争・金融危機
アジアン静脈瘤としての不法移民問題
そして緊急事態に対しての自衛隊のクーデターっぽい動き、
アメリカの中東での戦争、
国家を超えた巨大コングロマリットによる影からの支配などなど、
今現在の世界・日本の情勢を予見したかの様な先見性。
こんなのアニメでやるのって日本くらいでしょ。

実はこのアニメ、真の主人公は別にいて
西田さんっていう思想家。
物語の後半になると総理大臣を差し置いて、
たった一人で日本国を背負ってアメリカと対峙します。
そんなシリアスでリアルなアニメかと思うと
宇宙人とか出てきます。
月の裏側にいるサンタクロースとか……。

あと、ミリタリーオタじゃないんで現実的かどうか分かりませんが
タクティカル・アーマーと戦闘機との戦闘は手に汗握ります。
24話のTA同士の戦闘も迫力満点!
実質24話が最終回に相応しい盛り上がりで
25話は強引にそれまでの話をまとめたって感じです。
エヴァ』のTV版の最後と似てるかも。

続編ではないんすが
『FLAG - 高橋 良輔 / 寺田 和男』
が『ガサラキ』の延長にあるアニメっす。
このアニメも実験的で全てのシーンを
主人公の持っているカメラから見た映像で表現するっていう
とんでもない事やってます。
最初、画面酔いするかもしれないですけど
話が進むにしたがってこれも『ガサラキ』と同じくのめり込む感じで
面白くなっていきます。
高橋良輔監督のアニメって続けて観続けると凄く面白いんすけど
スタートのインパクトが弱いというか
分かりづらいというか……、
後から味が出てくるんすよねぇ。

『FLAG』もチベットアフガニスタンをモデルにしたような
アジアの小国を舞台に
宗教、少数民族PKO
バックに中共が見え隠れする大国間のパワーゲームなど、
いったい誰が観て喜ぶんだよってアニメになっとります。
(私は喜びますが)

シリーズ構成・脚本の野崎透さんは一部では評判悪いみたいですが
私はその薀蓄と博識が結構好きです。
でもまぁ、ストーリーテラーとしてはちょっと疑問ですが。


標題:高橋良輔ガサラキ GASARAKI と FLAG

分類:アニメ>テレビ

■題名:ガサラキ GASARAKI

監督:高橋 良輔

助監督:谷口 悟朗

シリーズ構成:野崎 透

キャラクターデザイン:村瀬 修功

音楽:蓜島 邦明

発表年:1998年~1999年

製作国:日本

評価:C ★★◎くらい

■雑記:
主人公とヒロインの両方が綾波レイ系のキャラデザで、
ストーリーや世界観は硬派で暗く、
あまり面白くないけど、なんか好きで観ていた。
多国籍軍の派兵とかアジアン静脈瘤とか穀物モラトリアムとか、
果ては月の裏側の知的生命体?とか、
世界情勢や人類に纏わるリアルでシリアスで壮大な世界をアニメで表現しているのかも……
志半ばで終わった感じだけど。
エヴァ』がブームになったとはいえ、日曜の午前中に放送されるアニメとは思えない……
それを喜んで観ていた私とは……いったい……。
終盤の主役は西田啓
『FLAG』もなんか『ガサラキ』(のタクティカルアーマーの戦闘)っぽくて良い。

豪和一族の支配する豪和市がなんか
野性の証明 - 佐藤 純彌』の大場グループが支配する羽代市っぽい。

 

分類:アニメ>WEBアニメ

■題名:FLAG

総監督:高橋 良輔

監督:寺田 和男

シリーズ構成・脚本:野崎 透

キャラクターデザイン・総作画監督:竹内 一義

メカニカルデザイン:宮武 一貴

音楽:池 頼広

発表年:2006年~2007年

製作国:日本

評価:保留