サイグレアニマン

サイケ、プログレ、アニメ、漫画、映画などの覚書

好きなもの目録 その89 藤子不二雄のモジャ公

9月23日は藤子・F・不二雄先生の命日なので。

子供の頃、本屋で背表紙を初めて見たとき、
(タイトルが縦書きだったので)
『モジャハム』?って読んでました。

藤子不二雄の漫画を本格的に読むようになったのが、
(『ドラえもん』とか読んでいたけど)
『フータくん』『モジャ公』『黒ベエ』の三作品がきっかけだったので、
特に思い入れがあるけど、それを差し引いても、
モジャ公』は、藤子・F・不二雄の最高傑作だと思う。

21エモン』が連載当時あまり人気がなく終了した後、
その二番煎じとして『モジャ公』が描かれたみたいなので、
空夫=21エモンモジャ公=モンガー、ドンモ=ゴンスケ
キャラ設定が似ている。
三人が宇宙旅行するのも似ている。
一話完結の話が多い藤子・F・不二雄作品の中では、
モジャ公』は珍しく続きモノの中篇の話が多い。
低年齢層向けの雑誌に連載されていたとは思えないSF設定とハードな内容が凄い。
あまり人気がなかったが、藤子・F・不二雄本人が楽しんで描いていた。
それらが他の藤子・F・不二雄作品より突出することになったのかな。


標題:藤子不二雄モジャ公

分類:漫画>ギャグ漫画

■題名:モジャ公

作者:藤子 不二雄 (藤子・F・不二雄 / 藤本 弘)

発表年:1969年~1970年

製作国:日本

評価:S ★★★★★★

■内容:
空夫とモジャラとドンモのトリオが、宇宙せましと大あばれ。
ズッコケ宇宙旅行で起こる笑いと大スリル。
明朗で痛快、ドラマティックでスラップスティック――
これぞ藤子マンガの独壇場!
これは宇宙的傑作デース。

<登場人物>
天野 空夫:
負けず嫌いな性格。ケンカが弱い。鼻くそが伝染病に効く。

モジャラ (モジャ公):
口の中が底なしで何でも入る。時々予知能力が働く。女性に惚れっぽい。

ドンモ:
ロボット。頭を打つと天才になるが、打ちすぎるとバカになる。

モナ・モナシス:
宇宙で一、二の大金持ちの娘。気ままに宇宙旅行を楽しんでいる。

オットー:
自殺屋の詐欺師。モジャ公達三人を騙し金とロケットを奪う。ノア救世教の教祖。
21エモン』の「宇宙パイロットへの道」に、腕の色が違う似たキャラが登場。

タコペッティ:
『宇宙残酷物語』『宇宙の皮をはぐ』の記録映画作家
撮影で脳以外の身体を失い、身体の部品を取替え自由。口が尖がると危険の前触れ。

みき:
ドラえもん』のしずかちゃんに容姿が似ている。体重33.5キロ。

ピテカン:
いつも子分を二人連れたガキ大将。

<話>
01. 宇宙へ家で (宇宙へ脱出)
02. 地球人はこわいよ
03. うまそうな三人
04. さよなら411ボル
05. 恐竜の星
06. アステロイド・ラリー
07. ナイナイ星の仇討ち (ナイナイ星のかたきうち)
08. 自殺集団
09. 天国よいとこ
11. 不死身のダンボコ
10. 地球最後の日
※連載時は、「地球最後の日」「不死身のダンボコ」の順だったが、
後に、モナが新たな冒険に三人を誘う場面が加筆され「地球最後の日」が最終話になる。

■雑記:
「うまそうな三人」では、『注文の多い料理店』みたいな場面がある。
モジャ公「サンドイッチ」
空夫「マンガ (ガム)」
ドンモ「サンコミックス (F.F.ランド)」
「――気がくるう」が「――気が変(おかしい)」とか
こじき」を「ボロ」など、
サンコミックス版と、F.F.ランド版で台詞が変わっているところがある。
(連載当時と虫コミックス版も台詞が違うかも?)

「自殺集団」では、
誰も死なない長寿の星・ジュゲム三番星フェニックスが舞台。
金に困った空夫達が「自殺するぞぅ」っと狂言しても
誰も気にも留めないのに、オットーが大宣伝すると
お金がガッポガッポ集まるのが、
なんか同じモノでもコマーシャルによって反響が違うってのが
腑に落ちないっていうか恐いっていうか。
21エモン』の「久しぶりだね5エモンくん」にジュゲム星人が登場。
モジャ公が惚れるフェニックス人のパイポが、
ちょっと『デート~恋とはどんなものかしら~』の藪下依子っぽい。

「地球最後の日」のノア教と、
『箱舟はいっぱい』のノア機構の話が似ている。
私は、藤子不二雄の漫画とかの影響なのか、
月面探査機の打ち上げとか、火星の有人探査とか、金星無人探査機あかつきの打ち上げとか、
ロケット関係、宇宙ステーション関係の話題・ニュースを観たり聞いたりすると、
それは世間・一般市民への隠れ蓑ダミーで、
実際には巨大隕石が地球に衝突したり、ポールシフトなんかで
人類が滅亡するのを知っている支配者層(ディープステート)が、
(イメージ的には『ルパン三世 ルパンVS複製人間』のマモー)
ひそかに地球脱出用のロケット(箱舟)を建造しているんじゃ。
と思っちゃうんすよ。
新型コロナウイルス感染症によるパンデミックとワクチン接種、
ウクライナ侵攻や米中対立や気候変動対策なんかも、
箱舟建造の資金の足しに庶民を騙して金まきあげているみたいな。

私は、元ネタのギリシャの海運王オナシスや映画監督のヤコペッティを後で知った。
(初めて『モジャ公』を読んだ同時期に、
ヤコペッティの映画をテレビで観たことあったけど、
監督の名前とか意識していなかった)
ステロイドベルト、鵺退治、シャングリラなども『モジャ公』で知る。

■感想:
「恐竜の星」を、最近の漫画に置き換えると『GANTZ』の「かっぺ星人編」だと思う。
「アステロイド・ラリー」「自殺集団」「天国よいとこ」「地球最後の日」とか凄い面白い。
2ページぶち抜きの恐竜、自殺フェスティバルのポスター、
シャングリラのドンヒル神像、どくろ星などの
1ページ丸々の絵が不気味で迫力がある。
私は、藤子不二雄作品の全女性キャラの中で、
モナ・モナシスがトップクラスで好き。


■題名:21エモン

作者:藤子 不二雄 (藤子・F・不二雄 / 藤本 弘)

発表年:1968年~1969年

製作国:日本

評価:B ★未確定

■内容:
<登場人物>
つづれ屋 21エモン
ボロホテルの跡取り息子で、宇宙パイロットに憧れている。

モンガー:
テレポートと透視能力がある。尻尾が弱点。

ゴンスケ
イモ掘りロボット。金に汚い。
『ドジ田ドジ郎の幸運』にも登場。

ルナ:
つづれ屋の隣のホテル・ギャラクシーの社長令嬢。
モジャ公』のみきちゃんとモナ・モナシスを足したようなキャラ。

カメキチ:
嫌みな金持ちの息子。

コイケラス星人:
『怪獣キャプテン』のスズキラスに似ている。
ラーメン大好き小池さん(鈴木伸一)風のキャラ。

■雑記:
「トイレ騒動」の話で、イヤミとデカパンの出るマンガ(アニメ)を観ている。

21エモン』は、『モジャ公』のオリジナル(元となる作品)だけあって、
設定(ロケットの行き先がパンチカードで決まる)など類似点が多いけど、
あまり面白くないかな。
主人公の21エモンの顔が、目が小さく頬が赤いというキャラデザなのがマイナスかな。


分類:漫画>SF漫画

■題名:ミノタウロスの皿

作者:藤子 不二雄 (藤子・F・不二雄 / 藤本 弘)

発表年:1969年

製作国:日本

評価:A ★未確定

■雑記:
主人公が21エモンそっくり。 

ギリシア神話ミノタウロスの話を初めて知ったときは驚いたなぁ。
ミノス王の奥さんが雄牛に惚れて、名匠ダイダロスに作らせた
牝牛の模型の中に入って雄牛と交わり
産まれたのがミノタウロスっていう、とんでも設定。
ミノタウロスモレクなんかの話を見たり聞いたりすると、
ミノタウロスの皿」みたいに
宇宙のどっかに牛頭の人型生物がいるのでは。と思っちゃいます。