サイグレアニマン

サイケ、プログレ、アニメ、漫画、映画などの覚書

気になるもの目録 橋本愛のアバター

まぁ、よくある定番のネタから……。
今年(2022年)に、ジェームズ・キャメロン監督の『アバター』の続編
アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の公開があるみたいなんで、
久しぶりに『アバター』を観てみたら、
女子高生がSNSサイトのアバター(ユーザーの分身のキャラクター)に嵌り、
援交からのおやじ狩りとかで金を手に入れてアバターにつぎ込んでいき、
仕舞いには殺人まで犯すっていう……
青い皮膚をした知的生命体ナヴィがいつまで経っても出てこないんで
変だなぁ……って思ったら、
能年玲奈橋本愛が共演している「ア」で始まる別の作品を観ていたっす。
そう、あの有名な『あまちゃー……』じゃなくて
邦画の『アバター (2011年)』だったっす。
(エンドロールで能年玲奈の名前があって、
何処に出ているのかわからなくて驚いたっす。
清水富美加はすぐわかるけど)


標題:ジェームズ・キャメロンじゃない和田篤司のアバター

分類:映画>邦画>サスペンス / ホラー

■題名:アバター

監督:和田 篤司

出演:
橋本 愛
坂田 梨香子
水沢 奈子
指出 瑞貴
大谷 澪
はねゆり
清水 富美加 (千眼 美子)
能年 玲奈 (のん)
佐野 和真
加藤 虎ノ介
紺野 まひる
滝藤 賢一
保積 ペペ
大島 蓉子
温水 洋一
鈴木 拓 (※お笑い芸人 ドランクドラゴン

発表年:2011年

製作国:日本

評価:C ★★☆くらい

■内容・雑記:
阿武隈川道子(橋本愛)は、
母・恭子(紺野まひる)と二人暮らしの母子家庭の女子高生。
道子の幼少期に、
同級生の阿波野妙子(坂田梨香子)の父・正征(滝藤賢一)の迷惑駐車により
救急車が遅れ、道子は早くに父を亡くす。
ある日、道子は母から誕生日プレゼントに携帯電話を貰い学校に行く。
道子の通う女子校ではSNSサイトのオバQ……じゃなくてアバQが流行っていて、
レアアイテムでアバターを着飾っている妙子が人気者で
クラスを牛耳り誰も逆らえず担任教師・溝口(加藤虎ノ介)も見て見ぬ振り。
道子は妙子に命令され強制的にアバQに入会し、
次第にアバターにのめり込んでいく。
超レアアイテムのバタフライ花魁を手に入れた道子は、
同級生の西園寺真琴(水沢奈子)と協力しアバター・サークルを作り
学校を支配し妙子に復讐をするが……。

西園寺真琴はレアアイテムを妙子に渡さなかったために
妙子とその取り巻きの片山理恵指出瑞貴)と仮屋由布子(大谷澪)から
壮絶なイジメを受けてるんすが、イジメの枠を超えていて
教師も知らん振りというかイジメに協力してるんで、
サスペンスというよりコメディ(社会風刺)と考えた方がいいかな。
中盤以降、学校や警察は何してるんだ?ってくらい
傷害や殺人事件が起こっても介入してこないし。
もしかして、女子校ってのは治外法権なのかも……うそ。
道子や西園寺は野暮ったくてイケてない女子なんで、
メガネで髪の量が多い長髪なんすが、
道子は自身のアバターを整形や着飾ったりしたように
現実でも整形して鼻の横のホクロとか取って美人に変身して、
片思いしていた妙子の彼氏・山之内佐野和真)を見返す。
西園寺の顔はなんか女装したココリコの田中とか家政夫のミタゾノみたい。
妙子は唇を舐める癖があるんすが、なんかエロい。
片山と仮屋が妙子から道子に乗り換えるのがよくあるパターンだけど面白い。
溝口は先生と生徒は対等でギブアンドテイクの関係を求める変態。
(狂覗的な溝口が妙子の横暴を許していたのは肉体関係があったから)

道子が全国制覇を目指すアバター・サークルの会員は
何故かガスマスクを被ってるんすが、
アバターのアイテムにガスマスクがあるからかな)
「金の斧 銀の斧」とか「森永 金のエンゼル 銀のエンゼル」じゃないけど、
道子や幹部は金とか銀とか銅とかのガスマスクを被ってる……特注?
最後は有り勝ちっすが、アバQは廃れ新しいSNSサイトのラキラクに流行が移り
道子は女王の座から滑り落ちて最初に戻るループ構造かな。

能年玲奈は、妙子や道子がクラスの女子達にアバターを見せびらかしている場面の
左側にいるポニーテールの女子高生だと思うけどその他大勢で、
清水富美加の方が台詞も有って目立ってる。
アバター』のプロデューサーや監督なんかは、
連続テレビ小説 あまちゃん』の大人気をみて
能年玲奈にもっと良い役をやらしておけば……と後で思ったかな?
アバター』は、
目立たない女性がチャンスを掴んでトップに立つが没落する話なんすが、
アバター』では目立たなかった能年玲奈
あまちゃん』で大ブレイクしてトップに立つが
その後に干されるっていうのを予見した映画かもしれない。うそ

好きなもの目録 その380 南極物語 ANTARCTICA

ヴァンゲリスエヴァンゲロス・オディセアス・パパサナスィウ)
が5月17日にお亡くなりになったみたいです。
また一人、偉大なアーティストが逝去され残念です。
「好きなもの目録」で、
私がヴァンゲリスのアルバムで一番くらいに好きな『天国と地獄』や
「好きなもの目録 その666 666 アフロディーテズ・チャイルドの不思議な世界」
をやる予定だったので、それまで元気でいてほしかったです。
エスのキーボードがリック・ウェイクマンから
パトリック・モラーツに代わる前に、
エスヴァンゲリスが演ったデモテープとか残ってないのかな?
ヴァンゲリス逝去関連で、
クラウス・シュルツェも4月26日にお亡くなりになったのを今頃知る。
私の好きなサイケ、プログレ系のアーティストはもう高齢だから、
これからも悲報が続くのかな……。


2021年7月24日に書いた記事を下記に転載。

暑気払いに、蔵原惟繕監督の『南極物語』を観る。
南極に置き去りにされた犬達が(南極だけに)難局を乗り越え生き残る話。
ヴァンゲリスのサントラを夏になるとよく聴くんすが、
映画の方は30年以上前に観たか観ないか記憶に無いっす。


標題:蔵原惟繕ヴァンゲリス南極物語

分類:映画>邦画

■題名:南極物語

監督:蔵原 惟繕

音楽:
ヴァンゲリス
VANGELIS

出演:
高倉 健
渡瀬 恒彦
夏目 雅子
岡田 英次
神山 繁
山村 聡
佐藤 浩市
江藤 潤
野口 貴史
長谷川 初範
日下 武史
荻野目 慶子
岸田 森

ナレーション:小池 朝雄

発表年:1983年

製作国:日本

評価:B ★★★★~B ★★★☆くらい
(※犬好きなら評価:A だと思うけど、私はどちらかというと猫の方が好きなんで)

■雑記:
映画の内容は誰もが知ってるように、
新型コロナウイルスの脅威による人類滅亡の危機が迫る中、
宇宙よりも遠い場所にある南極は辛うじて影響が無かったのだが、
南極基地に物体Xが同化した一匹の犬が現われ
次々に隊員が襲われパニックに……うそ。
南極に置き去りにされた犬達が次に人間が来るまで生き残る話なんすが、
犬を人間に置き換えれば、火星に置き去りにされた宇宙飛行士の
『オデッセイ - リドリー・スコット』みたいに思えるかも。
日本に帰ってきたタロとジロは、パーティーで出た寿司を見て
南極のクラックで食べた魚を思い出すのであった……『キャスト・アウェイ』かよ。

映像と犬の頑張りは凄いけど、物語は普通かな。
食料(餌)の無い南極で鎖に繋がれた犬達の生態が詳しく描かれるんすが、
鎖から脱出した犬の順番とか、クラックで魚漁り、アザラシ狩り、
崖から落ちたり海に落ちたり、シャチに襲われたり、オーロラを見たり、
犬の死んでいく順番など詳しく観測してるんだったら助けろよスタッフ……
と思うけど創作なんだろうな。
私の思い込みで、南極に再度戻った潮田暁(高倉健)が
ヘリコプターから昭和基地を見下ろすと、
ヘリの音に気付いたタロとジロが走り寄ってくるってイメージだったんすが、
ヘリ上から一匹の犬の死体を発見するだけで、
昭和基地に降り立った後に、鎖に繋がれたまま死んだ犬の発見などをしていて、
少し時間が経ってからタロとジロが恐る恐る近づいて来たっす。
(人間不信になってなければいいけど……)

南極物語』は、フジテレビ(フジサンケイグループ)で大々的に宣伝されて
大ヒットして当時の邦画の歴代映画興行成績1位になったほど。
フジテレビの『オレたちひょうきん族』の「タケちゃんマン」や
テレビアニメ『さすがの猿飛』などでパロディにされタイアップしてんすが、
『熱帯夜』ってドラマでもラジオDJのおすぎとピーコが出てくる場面で、
ラジオブースの机の上に、ヴァンゲリスの『南極物語』のアルバムが置いてある。
輪るピングドラム』の登場人物の名前が
南極物語』の出演俳優からとってるみたいっす。

 

分類:音楽>サントラ>映画

■題名:
南極物語
ANTARCTICA

名前:
ヴァンゲリス
VANGELIS

出身:ギリシャ

発表年:1983年

製作国:日本

評価:A ★★★★☆

■曲目:
01. 「南極物語」メイン・テーマ
___THEME FROM ANTARCTICA
02. 極地のこだま
___ANTARCTICA ECHOES
03. 生きるための戦い
___KINEMATIC
04. 白夜の歌
___SONG OF WHITE
05. 生命の神秘
___LIFE OF ANTARCTICA
06. 南極の想い出
___MEMORY OF ANTARCTICA
07. 未知とロマンの南極
___OTHER SIDE OF ANTARCTICA
08. 奇跡の生存
___DELIVERANCE

■雑記:
前に「好きなもの目録 その248 ヴァンゲリスブレードランナー」で、
サントラもキャッチーな『炎のランナー』や『南極物語』が好きで、
それらのアルバムに比べると
ブレードランナー』のサントラは評価が下なんすが――
とか書いたんすが、なんか評価が違ってる……。
私の評価は適当なんで気にしないでください。

南極物語』の映画を観てからサントラを聴くと、
曲に合わせて南極での犬達の映像が浮かぶようになるっす。

私がヴァンゲリスを知ったのは
炎のランナー』『南極物語』『ブレードランナー
と立て続けに凄いサントラを発表していた1980年代だったんで、
プログレ畑の人だとは最初知らなかったっす。

夏は他に『エスキモー - ザ・レジデンツ
アイスランド - リシャール・ピナス』なんかを聴いて涼んでます。


東京2020オリンピック頃に書いた記事なんでおまけ。

■題名:
CHARIOTS OF FIRE
炎のランナー
20世紀フォックス映画 オリジナル・サウンドトラック「チャリオッツ・オブ・ファイアー」)

名前:
VANGELIS
ヴァンゲリス

出身:ギリシャ

発表年:1981年

製作国:イギリス

評価:A ★★★★★

■曲目:
01. TITLES
___タイトルズ
02. FIVE CIRCLES
___五輪
03. ABRAHAM'S THEME
___アブラハムのテーマ
04. ERIC'S THEME
___エリックのテーマ
05. 100 METRES
___100メートル
06. JERUSALEM
___エルサレム
07. CHARIOTS OF FIRE
___炎のランナー (チャリオッツ・オブ・ファイアー)

■メモ:
82年度アカデミー賞4部門受賞(オリジナル作曲賞、最優秀作品賞他)
パリ・オリンピックの100メートル競走で火花を散らす2人の若者の
苦悩と喜びを描いた映画「炎のランナー」のオリジナル・サウンドトラック。

アルバムの解説から――
映画「CHARIOTS OF FIRE」について
オリンピック史上において現代は危機の時代といえる。
大企業や政府の官僚達は、
ついにクーベルタン男爵が唱えた最初のオリンピックの理想以外のものまでを、
大会に求めるようになってしまったのだ。
その結果オリンピックは崩壊の危機に瀕している。
だが昔はこうではなかった。
モスクワ、モントリオール大会、ひいてはブランデージ会長、
ヒットラーの登場以前、若者達は自分自身の意思のみで五輪の下に集まった。
彼らは自らの目的、夢によって闘志を燃やし、最も足の速い者、最も強い者、
最も崇高なものに対して、自分自身の為に戦いを挑んだのである。
そうした若者の中に Eric Liddell (エリック・リデル)と
Harold Abrahams (ハロルド・アブラハムズ)がいた。
エリックはスコットランド人宣教師の息子で父の跡を継いだが、
第2次世界大戦で戦死。
ハロルドはリトアニアユダヤ人。
彼は英国正教会の偏見と権力に対して戦い、
オリンピックでは100M競技で優勝できた最後のイギリス人、
且つ唯一のユダヤ人となった。
リデルとアブラハムズは、1924年世界で最も速いランナーとなった。
しかも彼らはあくまでも自らの意思のみによってそうなったのである。
彼らは、彼らの内なる意思によって走った。
リデルは神への信仰にも似た気持ちで走る事にかけ、
アブラハムズは彼の人生に常につきまとって離れなかった
屈辱と偏見を乗り越える為に走り続けた。
そして二人共金メダルを手にした。
“Chariots of Fire (火の馬車)”に乗って彼らは戦い、
ついには時の専制君主国粋主義を排除してしまったのだ。
だが今日、こうしたモンスターは輝かしいオリンピックの理想を破壊しつつある。
この危機を前にしてリデルとアブラハムズの物語が再び語られるべきなのである。
これから聖火をともすであろう若者達の心に、
あの輝かしい原初のオリンピック精神を蘇らせる為に……。
(※日本語だとアブラハムズはエイブラハムスとも表記)

好きなもの目録 その373 市川崑の犬神家の一族

市川崑監督の映画は30作品以上観てるんすが、
品質の高い映像作品を量産していて凄いと思うんすが、
ちょっと醒めているというか神目線というか
三者的な突き放した対象物描写をしているように感じるかな。
私が好きなのは『鍵』『黒い十人の女』『股旅』
犬神家の一族 (1976年)』『悪魔の手毬唄』などかな。
特に『股旅』と『犬神家の一族 (1976年)』は
私の好きな邦画の上位に入るくらい大好き。

火の鳥』を観て、
ミッシェル・ルグランの『火の鳥』テーマ音楽と
安室奈美恵の「CAN YOU CELEBRATE?」がなんか似てると思い、
ナギ(尾美としのり)が
「オロ(風吹ジュン)、お前、女だったのか……」って台詞が
『大豆田とわ子と三人の元夫』で、
とわ子の母つき子の恋人・國村真が男だと思ったら
女(風吹ジュン)だった驚きにシンクロする。

市川崑監督の石坂浩二金田一役の「金田一耕助シリーズ」を目録に。


標題:市川崑石坂浩二金田一耕助シリーズ

分類:映画>邦画>ミステリー

■題名:
犬神家の一族
悪魔の手毬唄
門島
女王蜂
病院坂の首縊りの家

監督:市川 崑

原作:横溝 正史 (※出演:『犬神家の一族』『病院坂の首縊りの家』)

脚本:
久里子亭 (※市川 崑 / 日高 真也)
長田 紀生 (※『犬神家の一族』)

音楽:
大野 雄二 (※『犬神家の一族』)
小杉 太一郎 (※箏曲「双輪」:『犬神家の一族』)
村井 邦彦 (※『悪魔の手毬唄』)
田辺 信一 (※『犬神家の一族』以外)
深町 純 (※シンセサイザー演奏:『悪魔の手毬唄』)
江草啓介カルテット (※ジャズ演奏:『病院坂の首縊りの家』)

撮影:長谷川 清

出演:
石坂 浩二
加藤 武
大滝 秀治
小林 昭二
草笛 光子
三木 のり平
沼田 カズ子 (沼田 和子 ※『病院坂の首縊りの家』以外の出演と『犬神家の一族』『悪魔の手毬唄』『病院坂の首縊りの家』の結髪)
坂口 良子 (※『犬神家の一族』『獄門島』『女王蜂』)
辻 萬長 (※『犬神家の一族』『悪魔の手毬唄』『獄門島』)
三谷 昇 (※『犬神家の一族』『獄門島』『病院坂の首縊りの家』)
常田 富士男 (※『悪魔の手毬唄』『女王蜂』『病院坂の首縊りの家』)
白石 加代子 (※『悪魔の手毬唄』『女王蜂』『病院坂の首縊りの家』)
高峰 三枝子 (※『犬神家の一族』『女王蜂』)
あおい 輝彦 (※『犬神家の一族』『病院坂の首縊りの家』)
三條 美紀 (※『犬神家の一族』『病院坂の首縊りの家』)
小沢 栄太郎 (※『犬神家の一族』『病院坂の首縊りの家』)
岸 惠子 (※『悪魔の手毬唄』『女王蜂』)
岡本 信人 (※『悪魔の手毬唄』『病院坂の首縊りの家』)
東 静子 (※『悪魔の手毬唄』『獄門島』)
司 葉子 (※『獄門島』『女王蜂』)
ピーター (池畑 慎之介 ※『獄門島』『病院坂の首縊りの家』)
中井 貴惠 (※『女王蜂』『病院坂の首縊りの家』)
萩尾 みどり (※『女王蜂』『病院坂の首縊りの家』)

(※下記『犬神家の一族』)
島田 陽子
金田 龍之介
地井 武男
川口 恒
川口 晶
原 泉
仁科 鳩美
大関 優子 (佳那 晃子)
寺田 稔
守田 比呂也
岸田 今日子
三國 連太郎
三ツ矢 雄二 (※写真のみ)

(※下記『悪魔の手毬唄』)
若山 富三郎
仁科 明子 (仁科 亜季子)
高橋 洋子
永野 裕紀子
永島 暎子
北 公次
大和田 獏
潮 哲也
渡辺 美佐子
頭師 孝雄
中村 伸郎
辰巳 柳太郎
冨田 恵子
川口 節子
原 ひさ子
林 美智子
日笠 潤一
山岡 久乃

(※下記『獄門島』)
佐分利 信
大原 麗子
内藤 武敏
太地 喜和子
浅野 ゆう子
一ノ瀬 康子
中村 七枝子
武田 洋和
東野 英治郎
松村 達雄
稲葉 義男
上條 恒彦
池田 秀一
荻野目 慶子
荻野目 洋子

(※下記『女王蜂』)
仲代 達矢
神山 繁
伴 淳三郎
沖 雅也
佐々木 勝彦
佐々木 剛
中島 久之
石田 信之
冷泉 公裕
武内 亨
高野 浩幸
花上 晃

(※下記『病院坂の首縊りの家』)
佐久間 良子
桜田 淳子
草刈 正雄
清水 こう(※糸偏に宏)治
入江 たか子
久富 惟晴
河原 裕昌 (河原 さぶ)
早田 文次
菊地 勇一
林 ゆたか
山本 伸吾
林 一夫

発表年:1976年~1979年

製作国:日本

評価:
S ★★★★★☆
S ★★★★★○
A ★★★★◎
B ★★★☆
B ★★★◎

■雑記:
ネタバレだらけっす。

犬神家の一族 (1976年)』
探偵の金田一耕助石坂浩二)は、
犬神家の遺産相続に懸念を感じた顧問弁護士の助手・若林に呼ばれ
信州の那須に赴くが面会する前に若林は毒殺されてしまう。
若林に代わり犬神家の顧問弁護士・古館恭三(小沢栄太郎)から改めて依頼され
犬神家の複雑な人間関係の謎を解き明かす……のか?

犬神財閥の創始者・犬神佐兵衛(三國連太郎)には母親の違う三人の娘、
松子(高峰三枝子)、竹子(三條美紀)、梅子(草笛光子)がいて、
松子は夫が亡くなっているのかいなくて息子の佐清あおい輝彦)がいて、
竹子は夫が寅之助(金田龍之介)で息子の佐武(地井武男)と娘の小夜子(川口晶)がいて、
梅子は夫が幸吉(小林昭二)で息子の佐智(川口恒)がいる。
佐智と小夜子は付き合っていて小夜子は妊娠している。
佐清、佐武、佐智のいずれかと結婚することにより
犬神家の遺産を相続する立場になる野々宮珠世(島田陽子)は、
神官・野々宮大弐の妻・晴世(仁科鳩美)と犬神佐兵衛の間に生まれた子供の娘で、
佐兵衛の実の孫。
佐兵衛が女工の青沼菊乃(大関優子)に生ませたのが青沼静馬。

松子が自分の息子・佐清に遺産相続させたくて、
珠世の命を狙ったり、佐武や佐智を殺すんすが、
佐武を殺す場面を佐清と静馬に目撃され、
それをネタに静馬に脅された佐清が犬神家に怨みを持つ静馬と一緒に
家宝の「斧、琴、菊(よきこと聞く)」に死体を擬装したっす。

顔に大怪我を負った青沼静馬がゴムマスクをして佐清に成り代わっているんすが、
なんで佐清ビルマから日本へすぐに復員しなかったのかは、
自分の説得失敗で三角山の部隊を全滅させてしまった僕は、
とても日本へ帰る気持ちにはなりませんでした。
ビルマで僧になり野晒しになっている日本兵の死体を埋葬し、
竪琴を弾いていたので……それは『ビルマの竪琴』。好きビルマの竪琴聴く

兄と恋人を殺され頭がおかしくなった小夜子が持っているウシガエル?は、
最初の場面の犬神の屋敷近くで鳴いていたのを捕まえたのかも。うそ


悪魔の手毬唄
青池リカ(岸恵子)の夫・青池源治郎が恩田幾三に化け一人二役になり、
由良敦子(草笛光子)との間に泰子(高橋洋子)、
司咲枝(白石加代子)との間に仁礼文子(永野裕紀子)、
別所春江(渡辺美佐子)との間に千恵(仁科明子)を孕ませたんで、
リカの娘・里子(永島暎子)と泰子と文子と千恵は母親が違う姉妹。
リカの息子・歌名雄(北公次)が泰子と恋仲になったり、
仁礼嘉平(辰巳柳太郎)に歌名雄と文子の結婚を迫られたり、
千恵は有名人なのに里子は顔に痣がある日陰者だったりしたのが
リカが殺しに走る動機かな。
お庄屋の多々良放庵(中村伸郎)が、
リカに恩田は夫だとチクらなければ殺人は起きなかったし、
なぜモテるのか不思議な歌名雄が
知らないとはいえ妹と結ばれるようなことがなかったら悲劇は起きなかったのに……。
(それだと物語にならないけど)

由良の隠居・五百子(原ひさ子)が殺人が起こってからじゃないと
手毬唄の続きを思い出さないのが歯痒いというかギャグ。
謎の老婆おはんや手毬をする日本人形みたいな幼女達や
葡萄酒樽に浸かる文子の死体とかジャパニーズホラー的な不気味さがある。

放庵の別れた何番目かの妻・おはんが鬼首村に姿を現してから事件が起きるんすが、
映画『おはん』みたいに、
放庵はおはんを捨てて、亀の湯の女将リカのヒモをしていた――ことから、
原作の名前がおりんだったのをおはんに変えたんだと思ったら、
(うそっす。まったく思ってないっす)
『はなれ瞽女おりん』と重なるのを避けたみたい。


『獄門島
鬼頭与三松(内藤武敏)の三人の娘・
花子(一ノ瀬康子)、雪枝(中村七枝子)、月代(浅野ゆう子)が次々に殺されるんすが、
梅の木に逆さ吊りにされたり、道成寺の釣鐘とかギミックが凝っているけど、
最初の動機が鬼頭嘉右衛門(東野英治郎)の遺言ってのが
(雪枝と月代は違うけど)どーにも解せない。
島の権力者だったとはいえ俳句仲間に、
わしが死んだらバカな三姉妹を俳句に見立てて始末してね……
ってお願いされても、さすがに実行しないでしょ。
座敷牢から逃げた与三松のその後の安否がよくわからない。
了然和尚(佐分利信)の台詞が聞き取りづらい。
了沢(池田秀一)は通常の三倍速く伝法を受ける。うそ


『女王蜂』
大道寺智子(中井貴恵)は、旧皇族の血筋を受け継いでいて、
それを知ってか男達が群がってくるんすが、
中井貴恵は女王蜂って感じではないかな。
市川崑監督は、俳優に代理を立てず若い頃の演技もさせるんすが、
速水銀蔵(仲代達矢)の大学生姿には、
『こころ』の森雅之に通じる無理してる感が凄くて苦笑するっす。
九十九龍馬(神山繁)が寄木細工の扉の部屋で
どうやって殺されたのかよくわからんっす。
短刀の飛んでくる勢いや角度とか謎。


病院坂の首縊りの家
法眼弥生(佐久間良子)と五十嵐猛蔵(久富惟晴)の
間に生まれた私生子が山内冬子(萩尾みどり)で、
冬子と法眼琢也(菊地勇一)の娘が山内小雪桜田淳子)。
法眼弥生と琢也の娘が法眼由香利(桜田淳子)なんで
姉妹というか叔母と姪の関係なんで由香利と小雪が瓜二つ。
冬子は出生の秘密を知り母(弥生)を訪ねていったら、
妹(由香利)に妾と詰られ琢也が母娘姦していたショックから首を縊ったのかな?
とにかく法眼の家系が複雑なんでよくわからんっす。
小雪と血の繋がらない義理の兄・山内敏男(あおい輝彦)は、
小雪のことが好きなんすが、容姿がソックリで高飛車な由香利にも惹かれるんで、
『みゆき』や男女逆にした『タッチ』って感じっす。
誤って由香利を殺してしまい自暴自棄になった敏男が自殺し、
自分の首を怨みのある法眼病院に風鈴みたいに吊るしてくれっていう
猟奇的なことを頼むから妙なことに……。
本條写真館の徳兵衛(小沢栄太郎)と息子の直吉(清水こう治)は、
山内敏男や由香利の事件の巻き添えというよりも、
よくあるエロ写真をネタに脅して金を強請ろうとした報い。

実は、京呉服問屋の一人娘・佐田千重子と北山杉の村娘・苗子は、
生まれてすぐ生き別れた双子で入れ替わっていたっていうトリック。うそ
それは山口百恵の『古都』っす。


市川崑監督の「金田一耕助シリーズ」全作に、
加藤武が橘や立花や等々力と名前を変えて同じ様なキャラの刑事役で登場して、
「よし、わかった!」とその場限りの当て推量をするんすが、
『幸福』にも剣持刑事課長として登場し
「よし、わかった」(「金田一耕助シリーズ」の時より声は小さめ)
と言ってるっす。
天河伝説殺人事件』でも仙波警部補として登場し
「よし、わかった!」と二回くらい言ってるっす。

 

■題名:犬神家の一族

監督・脚本:市川 崑

原作:横溝 正史

脚本:
日高 真也
長田 紀生

音楽:
谷川 賢作
大野 雄二

撮影:五十畑 幸勇

出演:
石坂 浩二
加藤 武
大滝 秀治
草笛 光子
三條 美紀
仲代 達矢
富司 純子 (藤 純子)
松坂 慶子
萬田 久子
松嶋 菜々子
尾上 菊之助
岸部 一徳
葛山 信吾
奥菜 恵
螢 雪次朗
池内 万作
松本 美奈子
永澤 俊矢
野村 信次
蓮佛 美沙子
中村 敦夫
嶋田 豪
尾藤 イサオ
石倉 三郎
林家 木久蔵
中村 玉緒
深田 恭子
三谷 幸喜

発表年:2006年

製作国:日本

評価:C ★★◎

■雑記:
野々宮たま世と三人の許婚って感じなんすが、
私はよく松たか子松嶋菜々子を間違えるっす。

2006年版『犬神家の一族』は、
1976年版『犬神家の一族』と物語や場面設定などほぼ同じで、
役者も役名や配役が違っていても
石坂浩二加藤武大滝秀治草笛光子三條美紀が重なっているんすが、
旧作から30年経っているんで加齢により加藤武大滝秀治の滑舌が少し悪い。
石坂浩二は、1976年版の時35歳くらいで、2006年版の時65歳くらいなのか。
2006年版の配役も豪華なんすが、1976年版の配役が完璧なんで
比べると見劣りするかな。
全体的に2006年版はテンポがゆっくりしているかな。
2006年版の良い所は、佐清(青沼静馬)のゴムマスクを被ったり捲ったりするときの
口元のフィット感が不気味で良い。

1976年版の小夜子は、川口晶でちょうどいい不細工加減だったんすが、
2006年版は奥菜恵なんで可愛すぎるかな。
松嶋菜々子と並んだりすると奥菜恵って背が小さいんだなと思う。
1976年版の那須ホテルの女中・はるは、
坂口良子で良い味出してるんすが、
2006年版は深田恭子なんで可愛すぎて女中に見えないかな。

犬神家の女中役で蓮佛美沙子が出てるみたいなんで、
ゴムマスクの静馬と女中が一緒に湖に飛び込み男女の体が入れ替わる
『転校生 -さよなら あなた-』みたいなトリックが
2006年版にあると思ったらなかったっす。当たり前

 

■題名:八つ墓村

監督・脚本:市川 崑

原作:横溝 正史

脚本:大藪 郁子

音楽:谷川 賢作

撮影:五十畑 幸勇

出演:
豊川 悦司
浅野 ゆう子
高橋 和也
宅麻 伸
岸田 今日子
岸部 一徳
萬田 久子
喜多嶋 舞
加藤 武
白石 加代子
神山 繁
吉田 日出子
石倉 三郎
石橋 蓮司
西村 雅彦
うじき つよし
井川 比佐志
姿 晴香
織本 順吉
小林 昭二
大沢 さやか
川崎 博司
今井 雅之
横山 通乃

発表年:1996年

製作国:日本

評価:C ★★○

■雑記:
野村芳太郎監督の『八つ墓村 (1977年)』があったとはいえ、
1970年代の石坂浩二の「金田一耕助シリーズ」の頃に
市川崑監督の『八つ墓村』が制作されていればよかったのに……。
市川崑版の岸部一徳の田治見要蔵も悪くはないんですが、
野村芳太郎版の山崎努の多治見要蔵が凄すぎて見劣りするかな。
岸田今日子の小竹&小梅が不気味可愛い。
豊川悦司金田一耕助も悪くはないんすが、
2006年版『犬神家の一族』の金田一耕助石坂浩二を起用しているので、
その十年前の『八つ墓村』でも石坂浩二にしてほしかったなぁ。

 

■おまけ

■題名:天河伝説殺人事件

監督:市川 崑

原作:内田 康夫

脚本:
久里子亭 (※市川 崑 / 日高 真也)
冠木 新市

音楽:
宮下 富実夫
谷川 賢作

撮影:五十畑 幸勇

出演:
榎木 孝明
財前 直見
日下 武史
山口 粧太
山口 真司 (山口 眞司)
岸田 今日子
岸部 一徳
神山 繁
岸 惠子
酒井 敏也
岡本 麗
奈良岡 朋子
出光 元
横山 道代 (横山 通乃)
木原 三貴
井上 博一
立原 麻衣
大滝 秀治
加藤 武
小林 昭二
常田 富士男
斎藤 洋介
貞永 敏
伊東 四朗
石坂 浩二

発表年:1991年

製作国:日本

評価:C ★★△

■雑記:
市川崑監督の「金田一耕助シリーズ」は戦後の日本を舞台にしてたんすが、
天河伝説殺人事件』はバブル景気頃の日本を舞台にしているのかな。
映像や美術は市川崑なんで美しくて良いんすが、、
金田一耕助シリーズ」と出演者が重なっているから
金田一耕助シリーズ」みたいなのを期待するんすが、
金田一耕助シリーズ」と違って殺害方法が普通で
見立て殺人とか不気味な人物が登場するとかなく、
能楽の世界を舞台にした正統派のミステリーなんで
あまり面白くない。
旅館の女将の岸惠子が手違いから愛する我が子を殺してしまうってのが
悪魔の手毬唄』っぽい。
追善能で「道成寺」を舞うのが、ちょっとだけ『獄門島』を連想。
仙波警部補(加藤武)が「金田一耕助シリーズ」を踏襲して
「よし、わかった!」と二回くらい言ってる。
最後の薪能で、
雨降らしの面を被った骨嵬にガサラキを召喚する場面が見所……うそ。

好きなもの目録 その88 藤子不二雄のフータくん

ブログを十年以上やってわかったのは、
参照(アクセス)される記事(駄文)はだいたい決まっていて、
その記事を参照した人はブログのトップとかに行って、
そのブログの他の記事を読むことはほとんど無いってこと。
なもんで、ウェブリブログでやってたブログもほとんど参照数が無いし、
あってもいつも決まった人気のある記事だけだったっす。
たまに、いつもは参照されることのない記事の参照数が少しあると、
その記事関連で何かあったのか? と思うっす。

藤子不二雄A安孫子素雄)先生がお亡くなりになって、
私が昔に書いた記事の
「好きなもの目録 その90 藤子不二雄の黒ベエ」
「好きなもの目録 その98 魔太郎がくる!!とブラック商会変奇郎」
を参照する人が少しはいるみたいなんすが、
(もともと「好きなもの目録 その98 魔太郎がくる!!」は
参照数の少ない私のブログの中でも参照数はけっこうある方)
ここ何日かに普段は参照されることのない
「好きなもの目録 その88 藤子不二雄のフータくん」
の記事に少しだけ参照数があったんすよ。
藤子不二雄A安孫子素雄)先生関連で参照する人がいるんだろうなぁ。
とか思ってたんすが、
リリー・フランキー「スナック ラジオ」』を聴く前にちょっとだけ
『アニソン・アカデミー』を聴いたら、
中川翔子が『フータくん』の幻の映像が見つかった――
みたいな事を言っていて、あぁ、それで……と納得。
んなわけで、
アニメ版『フータくん』のフィルムが発見されてデジタル修復されるみたいっす。
しかし……タイトルが『プータくん』かもしれないのか?
プータローだけに……。


私にとって藤子不二雄は、
藤子不二雄A安孫子素雄)と藤子・F・不二雄藤本弘)は同じくらい好きだし、
コンビを解消してペンネームをAとFに分ける前に、
漫画の単行本を買って読んでいたので、
藤子不二雄藤子不二雄で、
AとかFとか(これは藤子不二雄Aの作品とか、あれは藤子・F・不二雄の作品とか)
区別出来ないっす。

私が小学五年生の頃、正月に貰ったお年玉で
藤子不二雄の『フータくん』(サンコミック)を買ったんですよ。
それまでも漫画本は、
『ダメおやじ』や『おそ松くん全集』、
がきデカ』や『できんボーイ』、『まことちゃん』などなど、
そして『マカロニほうれん荘』と、ギャグ漫画ばかり買っていたんですが、
子供なんで扱いがぞんざいで何度も読むので漫画本がボロボロになってました。
んで、『フータくん』読んで、面白いな!
と感動した私は、『フータくん』を置いていた本屋にあった
サンコミックの『モジャ公』と『黒ベエ』も、
同じ藤子不二雄の漫画だというので買ったんですよ。
モジャ公』と『黒ベエ』も面白くて、藤子不二雄って素晴らしいな! と。
当時、『コロコロコミック』が創刊されてから一、二年経った頃で、
私も『コロコロ』を買っていたし、
ドラえもん』の単行本も何冊か持っていたんですが、
藤子不二雄が大好きってほどではなかったと思う。
それが、『フータくん』を買ったことによって、
藤子不二雄の漫画を集めようってことになって、
漫画本(単行本)を大切に扱うようになったっす。
(本棚に『フータくん』『モジャ公』『黒ベエ』
とサンコミックの単行本が並んでいるのを見て、
なんかウットリしたんですよ)
そんなわけで、『フータくん』は私にとって、
とても思い出深い、藤子不二雄作品(AとF合わせて)
の中でも一番好きといえる漫画なんで目録に。

『フータくん』は、藤子不二雄全作品の中で一番好きって書きましたが、
久しぶりに読み直してみて感じたのは、
全然面白くない……ってことです。
ドラえもん』の方が断然面白い!
だけど、好きなのは『フータくん』の方。
子供の頃の刷り込み(原体験)なので、しょうがないっす。
子供の頃読んだ私の評価は S なんですが、
現在読んだ私の評価は B かな、
でも私の思い入れで評価甘めにして A ってところです。
藤子不二雄の(大人向けじゃない)漫画は、
手塚治虫石森章太郎永井豪みたいに
絵が雑になったり、手抜きしたり、ストーリーの矛盾がほとんど無いし、
水木しげるみたいに
ネーム(ストーリー、コマ割り、台詞)の繋がりが分かり辛くないし、
漫画の入門には、小学生が読むのには最適だと思う。
大人(青年)になってから読んでも、あまり面白さを感じないかな。


標題:藤子不二雄のフータくん

分類:漫画>ギャグ漫画

■題名:フータくん (マネー・ハンター フータくん)

作者:藤子 不二雄 (藤子 不二雄A)

発表年:1964年~1967年(・1968年)

製作国:日本

評価:S~B ★未確定

■内容:
ガッチリバッチリがめつくいこう!
フータは男だ、貯めるぞ稼ぐぞ、これが現代っ子の生きる道!
ソロバンパチパチ家計簿つけて、ドヒャー赤インクが足りないヨ!
最高にサイケでお買得、責任保証の黒字マンガ!

<登場人物>
フータくん:
100万円貯めるため仕事を求め放浪。
その後、日本全国(都道府県)一周の旅に。
赤色を見るとハッスルする。

テツカブ:
いつも鉄兜を被り、唇が厚い顔。頭が鈍い。

キザオ:
フータくんに張り合うキザなヤツ。

三人組:
三馬鹿兄弟、新三ばかトリオ、三トロきょうだい、など。

博士:
カビノ博士、紋須田博士、五無博士など。白髭の爺。

ドタバ太:
暴れだすと何もわかんなくなる。

ゴンゲン (トクガワ・ゴンゲン):
タヌキ。トクガワ・イエヤス公八百八十八代目の子孫。犬に弱い。

キザオや三人組などは、毎回、容姿や設定が微妙に違う(性格は同じ)。
これといった女性キャラ(ヒロイン)がほとんど出てこない。

<話>
「テレビまんがでやりぬこう!!」は、
『鉄腕X-8号対0戦狼少年はやと丸』のアニメーターで小池さん(鈴木伸一)風のキャラ登場。

「怪物コンクール」は、
『怪物くん』のドラキュラ、オオカミ男、フランケン風のキャラ登場。

「ベタベタベタとぬりまくれ」は、
藤子不二雄赤塚不二夫がモデルのギャグ漫画家・タラコタラオと、
石森章太郎がモデルのストーリー漫画家・飯森久太郎(トキワ荘)が登場。

「3時のおやつも、くすりだよの巻 (富山県)」は、
藤子不二雄の二人が登場。

「タヌキの宴会アラエッサッサーの巻 (島根県)」は、
『黒ベエ』のスズキ・ミチオ風のキャラ登場。

■雑記:
『フータくん』は、
「100万円貯金旅行編」「日本の旅編」
「ナンデモ会社編 (社長編)」「番外編(全14話?)」
1968年の別冊まんが王に載った「大怪物で大あばれ」があるらしい。
私はサンコミックの「100万円貯金旅行編」と「日本の旅編」しか読んだことないのですが、
「ナンデモ会社編」が面白いとの噂です。読んでみたいなぁ。
1980年代に、ちょっとだけ連載されていた
『フータくんNOW!』は、当時『少年KING』をたまに買っていたので、
数話読んだことがあるけど、あまり面白くなかったかな。

フータくんって名前は、風太郎からきていると思うけど、
今だったらプータくん(プータロー)って名前になってたのかな。
風太朗は鈴木伸一スタジオ・ゼロペンネームだったかな)

『フータくん』は、
テレビアニメ用のパイロットフィルムが作られたことがあるらしいっすが、
数年前に、『フータくん』は実写化されたんですよ。
フータくんを男性から女性に性別を変えて蒼井優が演じた
百万円と苦虫女』ってタイトルの映画なんですが……うそです。

藤子不二雄Aの作品は、
『黒ベエ』『魔太郎がくる!!』『ブラック商会変奇郎』などの
1960年代終わりから1970年代中頃のブラック・ユーモアな漫画も面白いんですが、
『フータくん』を連載していた頃の、1960年代中頃の作品
『忍者ハットリくん』『怪物くん』などが藤子不二雄Aの黄金期だと思う。
手塚治虫の漫画を今現在の漫画と比べて、それほど面白さを感じない。
って人もいるでしょうが、
『フータくん』(藤子不二雄Aの1960年代中頃の漫画)もそれと同じで、
今現在(1980年代以降)の漫画とは別のジャンル、
古典作品としてキャラクター(キャラクターデザインなど)
を楽しむ読み方をしたほうがいいと思う。
1960年代中頃の藤子不二雄A作品は、
一枚の画稿を四段に分けて、小さいコマにキャラクターの全身を描いていたけど、
1970年代中頃には、一枚の画稿を三段に分けて、大ゴマも多く、
上半身(胸より上の顔)だけを描くようになったかな。
(時代の流れ、漫画表現の流行なので、他の漫画家も同じだけど)

気になるもの目録 森義隆の聖の青春

私はあまりテレビを観ないんすが、
毎週欠かさず視聴している番組が一つだけあるんすよ。
それは『NHK杯テレビ囲碁トーナメント』なんすが、
稲葉禄子さんが司会をしていた2000年頃から観始めて、
放送時間変更や私用などで年に一、二回ほど観逃す以外は
20年以上ほとんど観てます。
別に囲碁が好きで(興味があって)
NHK杯テレビ囲碁トーナメント』を観始めたわけではないっす。
そう、もちろん『ヒカルの碁』の影響……でもないっす。
2000年前後に『ヒカルの碁』は話題になっていましたが、
私はまだ本格的に読んでいなくて、囲碁の漫画があるな。
っていう頭の片隅にあるくらいの状態。
当時、日曜日の昼間に観たいテレビ番組が無くて、
たまたまNHK教育囲碁をやっているのを観たのがきっかけ。
(※以下、面倒臭いので2008年11月16日に書いた文章からの抜粋)
で、なんとはなしに囲碁の対局を観ても
ルールがわからないからチンプンカンプンで……。
なんかその時、囲碁を覚えたいなと漠然と思ったみたいで、
翌週から12時から始まる囲碁講座の方から
ちゃんと観ることにしたんですよ。
そして2、3週と観ていたら囲碁用語、
コスミとか桂馬オオゲイマ、ヒラキとかハサミツケとかコミとか、
だんだんわかってきたんですよ。
そんでルールや
初手は黒がだいたい右上に打つ(天元に打つこともある)とか、
そんな初歩的なことがわかってきたんですよ突然に。
そーすると盤面でいったいなにが行われているかがわかり
途轍もなく凄い戦いが行われているってわかり面白くなりはじめて……。
後で思い出したんですが、私が中学の時、
学校の授業内で自由に好きなクラブをやる時間があって、
(放課後にやる部活とは違う)
それで囲碁を選んでいたんですよね。
必修だからしょうがなく、仲の良い友達が囲碁を選んだから、
それに付き合う形で、三ヶ月位やったんじゃないかな。
だから初歩的なルールは知っていたはずなんですよ。
……まったく忘れていましたが。

そんな感じで囲碁は好きなんすが、
将棋には興味がまったく無かったんすよ。
将棋のルールはわかりますが、
子供の頃、父が将棋好きで少し相手したんすけど全然敵わず、
中学の時の同級生にちょっとだけ将棋強いやつがいて、
そいつにボコスコに負かされてから
将棋の対局をやりたいとも観たいとも思いませんでした。

それで囲碁が好きなんで、囲碁を題材にした
小説や漫画や映画やドラマやアニメに興味があるんすが、
漫画やアニメは『ヒカルの碁』っていう名作があるんすが、
映画やドラマだと近年は将棋を題材にした作品はけっこうあるのに、
囲碁はあまり無いんすよ……。
なもんで同じ棋士ってことで
将棋のことはよくわからないけど、将棋を題材にした映画やドラマはよく観るっす。
そんな感じで将棋の映画やドラマやアニメを観て漫画を読むけど
将棋自体には関心がなかったんすが、
藤井聡太五冠の活躍でなんか凄く将棋が盛り上がっているのを見て、
囲碁好きとしては羨ましくて将棋が気になりだしたんすよ。
(丁度、アルファ碁の登場で囲碁界がちょっと下り坂な感じもリンクしたかも)
なもんで浮気して、去年初めて、
NHK杯テレビ将棋トーナメント』を観たっす……。
深浦康市九段 VS 藤井聡太(当時)三冠」
深浦康市九段 VS 広瀬章人八段」
佐藤康光九段 VS 深浦康市九段」
準決勝「松尾歩八段 VS 深浦康市九段」
準決勝「豊島将之九段 VS 羽生善治九段」
決勝「松尾歩八段 VS 豊島将之九段」
――と藤井聡太五冠に勝った深浦九段の対局を中心に観たんすが、
今年度も藤井聡太五冠や準々決勝以上の対局を観ようかなと思ってます。
番組構成っていうか持ち時間とか囲碁とけっこう違っていて
なんか変な気分もしますが……。
囲碁と違って将棋は、一手で勝敗が決するというか、
負けたら死……って感じ。
囲碁棋士は棋力が衰えても老齢になっても棋士を続けられる印象なんすが、
将棋棋士は棋力が衰えたら引退しろ……みたいな圧力を感じる。
囲碁は初段でプロで女流枠もあるけど、
将棋は奨励会三段リーグを突破しなきゃプロになれない。(例外はあるけど)
とか囲碁より厳しそう。(囲碁も厳しいとは思いますが)

と、将棋に関する長い前置きが終わって、数年前に
『聖の青春 - 森 義隆』
3月のライオン 前編・後編 - 大友 啓史』
泣き虫しょったんの奇跡 - 豊田 利晃』
を観たんすが、
『聖の青春』が面白かった印象があったんでまた観返したのでメモ。


標題:(保留)

分類:映画>邦画

■題名:聖の青春

監督:森 義隆

脚本:向井 康介

音楽:半野 喜弘

出演:
松山 ケンイチ
東出 昌大
リリー・フランキー
染谷 将太
安田 顕
柄本 時生
野間口 徹
筒井 道隆
竹下 景子
北見 敏之
中本 賢 (アパッチ けん)
野添 義弘
鶴見 辰吾
新木 優子

発表年:2016年

製作国:日本

評価:C ★★★

■雑記:

<登場人物>
村山 聖 (松山 ケンイチ):将棋棋士
享年29歳
通算成績356勝201敗うち不戦敗12局
羽生善治戦6勝8敗
死後、九段を追贈される。
牛丼なら吉野家、シュークリームならミニヨン、お好み焼きならみっちゃん、カツ丼なら徳川。
将棋年鑑アンケート
①身長:? 体重:? 血液型:O
②趣味は? 音楽、読書
座右の銘は? 負けるが勝ち
④最も好きな音楽の曲名は? ボストン、山下達郎、など
⑤おすすめの食べ物は? 酢の物
⑥最近立腹したことは? なし
⑦最近嬉しかったことは? なし
⑧好感の持てる異性のタイプは? 性格の良い人
⑨コンピュータがプロ棋士を負かす日は? 来るとしたらいつ? 来ない
⑩神様が一つだけ願いをかなえてくれると言ったら? 神様除去

羽生 善治 (東出 昌大):将棋棋士。聖がライバル視している棋界の頂点。
聖に負けて死にたいほど悔しい。負けたくない。それが全て。
っていう将棋に関して負けず嫌い。

森 信雄 (リリー・フランキー):聖の師匠。
リリー・フランキーなんで、白石和彌監督の『凶悪』『凪待ち』などのイメージから、
『この恋はツミなのか!?』の結城主任みたいに優しさの裏があるのかと思ったら
本当に凄く優しい師匠。

江川 貢 (染谷 将太):聖の弟弟子。年齢制限により奨励会を退会。
その後、『ハチワンダイバー』みたいに真剣師になったり、
泣き虫しょったんの奇跡』や『リボーンの棋士』みたいに
アルバイト生活をしながらアマチュアの大会で優勝しプロ編入試験を受けたり、
『盤上のアルファ ~約束の将棋~』みたいに割愛、
『AWAKE』みたいにコンピュータ将棋ソフト開発者になったりはせず、
将棋雑誌編集の手伝いになる。
ハチワンダイバー』みたいに奨励会を退会する時に
師匠から退会駒を送られたのかな?
初代菊水月作錦旗島黄楊根杢盛り上げ駒とかを……
それは『盤上の向日葵』っす。

橋口 (筒井 道隆):
聖の東京での世話人で将棋連盟の職員・将棋雑誌編集長。
モデルは原作者の大崎善生
髭とか喋り方とか役者は誰だろう?
と思ったら筒井道隆で驚く。
同じ様な役や演技しか出来ないのかと思ってたので……失礼しました。


フィクションなんだろうけど、
羽生(当時?)四冠と村山(当時?)八段の会話で、
羽生さんの見ている海(将棋の読み?)はみんなと違って、
その海に深く潜り過ぎて、そのうち戻ってこれなくなるんじゃないか?
村山さんとなら一緒に行けるかもしれない。
そこはどんな景色なんでしょうね。いつか一緒に行きましょう、そこまで。
――とか、盤面に潜るハチワンダイバーみたいなことを言ってるんすが、
どんな景色なのかは……向日葵が一面に咲き誇ってると思う。うそ
羽生四冠と村山八段の見る海(将棋)の深さより、
藤井聡太五冠がもっと深い海の景色を見てるんだろうなぁ。
コンピュータがプロ棋士を負かす日は来ない――と書いていたけど、
将棋も囲碁も人間がAI(人工知能)に勝てなくなりました……。
AIにより、定石・定跡などが変わり
棋士も昔に比べて強くなったと思うんすが、
昔の方が個性的でぶっ飛んだ棋士がいて面白かったかな。
今の若い才能のある棋士はみんな真面目。

松山ケンイチ東出昌大柄本時生
『BLUE/ブルー - 吉田 恵輔』でも共演しているけど、
『聖の青春』の松山ケンイチは役作りで太ってる。
東出昌大は羽生さん(肩書きは時代で変わるので敬称不明)を完コピ。
聖は少女漫画好きで『イタズラなKiss』とかを古本屋で買ってるんすが、
実際はどーかわからないけど、金はあると思うんで新刊で買わないのかな?
聖がよく行く古本屋の店員が新木優子だから通ってると思う。

タイトル保持者が所属本部以外(東京本部から関西本部)に
あんなに対局に出向くもんなのか疑問。
昔の私は、社長や政治家に秘書や警備員がつくように、
囲碁・将棋のタイトル保持者(ましてや国民栄誉賞受賞者)には
常時、弟子や連盟職員や警備員などが補佐としてついているもんだと思ってました。
私からすると偉大な漫画家の先生とかプロ棋士とか
一人で何処にでも出かけるんすが身の安全を守るというか
トラブルに巻き込まれないか心配になっちゃいます。

好きなもの目録 その402 金子修介のスキャナー 記憶のカケラをよむ男

古沢良太が脚本の映画やドラマ『キサラギ』『外事警察』『鈴木先生
『デート ~恋とはどんなものかしら~』など、
面白くて好きなんですが、当たり外れというか、
私にはあまり面白く感じない作品もあります。
来年のNHK大河ドラマ『どうする家康』の脚本をやるみたいですが
どうするんでしょう……?

んで、『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』ってのを、
監督が金子修介で脚本を古沢良太というんで観てみるか……と、
あまり期待しないで視聴したら面白かったので目録に。
金子監督の特殊能力を持った人物のSFやホラーの演出はお手の物だし、
古沢良太の脚本も凄く良く出来ている……んすが、
何より、沢村雪絵(木村文乃)の残留思念に応援されたいっ!


標題:(保留)

分類:映画>邦画>サスペンス / ミステリー

■題名:スキャナー 記憶のカケラをよむ男

監督:金子 修介

脚本:古沢 良太

音楽:池 頼広

出演:
野村 萬斎
宮迫 博之
杉咲 花
木村 文乃
ちすん
高畑 淳子
福本 愛菜
安田 章大
風間 杜夫
梶原 善
嶋田 久作
前野 えま

発表年:2016年

製作国:日本

評価:B ★★★◎

■内容・雑記:
女子高生の秋山亜美(杉咲花)は、
行方不明になった自分のピアノの先生・沢村雪絵(木村文乃)を探してほしいと
お笑いコンビ「マイティーズ」が所属する芸能事務所を尋ねて来る。
マイティーズは仙石和彦(野村萬斎)と丸山竜司(宮迫博之)のコンビで、
仙石は物体や場所に残る残留思念を読み取るスキャニング能力の持ち主だが、
ネガティブ、偏屈、人間嫌い、なで肩、子供の頃の記憶が無く、
保護され引き取られた養子先で人間不信に陥り普通の社会生活を送れない。
丸山とコンビを組みマイティーズでテレビ番組などに出演するようになり
人間の醜い裏側を沢山擬似体験したトラウマから
芸能界を辞め社会(人間)との関わりを拒絶して引き篭もっている。
借金がある丸山とピアノコンクールが迫る亜美は沢村雪絵探しをさせようと
仙石のもとを訪ねるが追い返される。
しかし、亜美が忘れていった雪絵の爪やすりに仙石が触れたことから
嫌々ながら雪絵探しに協力することに。

この世界のあらゆる物、固体、気体、液体、エネルギー、全て粒子で出来ており、
その粒子は情報を持って自在に飛び交っている。
人の想いもまた、エネルギーだ。
強い想い、強いエネルギーは、物体や大気中に残り続ける。
その粒子に自分の粒子の波長を合わせれば情報を読み取ることが出来る。
仙石はそのスキャニング(残留思念を読み取る)能力があるが、
生き物や生身の人間からは読み取れない。
意思が邪魔をするからだ。それに人間の記憶は嘘をつく。
自分の都合のいいように書き換える。とか
んで、仙石のスキャニングにより
髪の長い白いワンピースを着た女性が事件の犯人として浮かび上がり、
雪絵の友人の伊藤忍(ちすん)に疑いの目が……。

以下、ネタバレとか有るんで注意。

霞高原ってとこに、木戸エリカ(前野えま)っていう病弱な少女のいる家族がいて、
雪絵と亜美と他に男の子二人の四人が子供の頃に、
ピアノの合宿で霞高原を訪れエリカの屋敷の傍でボール遊びをしてたんすが、
エリカもその仲間に入りたかったんすが病弱だから
兄に外に出て遊ぶことを禁止されていたんすが、
木に引っ掛かったボールを返そうとエリカは
兄の目を盗んで抜け出して四人のもとに行ったんすよ。
遊ぶ約束をしたからって雨の日に出かけ、そのまま亡くなったっす。
その恨みから大人になった兄が四人を見つけ出し次々と復讐するっていう話。
でも、エリカが四人と遊んだってのは嘘で
本当は兄と外で遊びたかったってのが最後の願いなんで、
完全に兄の勘違いによる逆恨みの犯行っす。

警視庁の刑事・佐々部悟(安田章大)が実はエリカの兄で、
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の
ゆきあつがめんまのワンピース着てたみたいに女装していたってオチ。
『サイコ』『殺しのドレス』映画『弟切草』とか
女性の殺人鬼かと思ったら女装の殺人鬼だったってのはよくあるかな。
白いワンピースを着た病弱な妹の為に黒い絵本を描いている兄が
自分が描く絵本を再現するため、次々と男女を惨殺している殺人鬼だった。
――てな話かと思ったっす……それは『神の左手悪魔の右手』。

丸山竜司(宮迫博之)が闇営業騒動により芸能活動を自粛になり
お笑いコンビ「マイティーズ」を解散っていうリアルな設定。うそ
宮迫はクズの役が上手い。

藤忍が犯人か? って所まではグイグイ引っ張って見せるんすが、
真犯人がわかってからはちょっとダレるかな。

「あなたには特別な才能がある。頑張って、絶対出来るから」
「甘ったれないの! 辛くてもやらなきゃダメ。あたなには特別な才能があるんだから。
才能っていうのはね、自分のためにあるんじゃないの。人のためにあるのよ」
「頑張ったわね。ありがとう」
――とか沢村雪絵(木村文乃)に言われながら爪やすりをしてもらったら
やる気が出て何でも出来る気がする。

 

分類:映画>邦画>ホラー

■題名:神の左手悪魔の右手

監督:金子 修介

原作:楳図 かずお (※出演)

撮影:高間 賢治

脚本:松枝 佳紀

出演:
渋谷 飛鳥
小林 翼
清水 萌々子
田口 トモロヲ
前田 愛
紗綾
かでな れおん
今井 春奈
菅原 大吉
山本 奈津子
根岸 季衣
松金 よね子
小木 茂光

発表年:2006年

製作国:日本

評価:B ★★★△~C ★★◎くらい

■内容・雑記:
楳図かずお原作の『神の左手悪魔の右手』の「黒い絵本」が基みたいっす。
私が『神の左手悪魔の右手』を読んだのが10年から15年くらい前なんで
内容をまったく憶えていなかったっす。
映画『ビー・バップ・ハイスクール』シリーズや『デビルマン』などで有名な
那須博之が監督していたのが急逝により金子修介に引き継がれたみたいです。
何の辺まで那須監督の影響が残っているのかわかりませんが、
金子監督の特色がはっきり出ているかな。

白いワンピースを着た病弱な娘モモ(清水萌々子)を慰める為に
黒い絵本を描いている父親の久保田光一郎(田口トモロヲ)は、
自分が描く絵本を再現するため、次々と女性を惨殺している殺人鬼だった。
久保田の犯行を夢で見た影響から山辺ソウ(小林翼)は瀕死の状態に陥り、
弟のソウを助けるため姉のイズミ(渋谷飛鳥)が
失踪した橋本アユ(紗綾)を探す谷ヨシコ(前田愛)と協力して
久保田の屋敷を突き止め対決する。

最初、私は勘違いして、
ヨシコが捜索しているのは自分が働く児童養護施設にいた少女で、
少女を攫った久保田が自分の娘としてモモを恐怖で洗脳してるのかと思ったっす。
ヨシコが探しているのは人形を拾ったアユっす。
田口トモロヲの演技というかイっちゃってる目付きが見所かな。
モモが絵本を催促しなければ短期間で連続殺人が起きなかったと思うけど。
モモは父親が居ない間はトイレとか食事はどーしてるんだろう?
一階の冷蔵庫まで這って行けるから自分でなんとかしてるのかな。
生首とかモロ作り物感があってチープなんすが、
グロさより可笑しみがあってホラー苦手の人にも観易いと思う。

ぬーめら うーめら どんどろ でんでろ がんがろ べんべろ 

 

分類:映画>邦画>サスペンス / SF

■題名:クロスファイア

監督:金子 修介

原作:宮部 みゆき

撮影:高間 賢治

音楽:大谷 幸

出演:
矢田 亜希子
伊藤 英明
吉沢 悠
長澤 まさみ
浜丘 麻矢
筒井 真理子
桃井 かおり
原田 龍二
石橋 蓮司
永島 敏行
徳山 秀典
本田 博太郎
螢 雪次朗
並樹 史朗
上田 耕一
谷原 章介
菅原 大吉
水橋 研二
山崎 一
甲本 雅裕
藤谷 文子
中山 忍
宮迫 博之

発表年:2000年

製作国:日本

評価:B ★★★○

■内容・雑記:
青木淳子(矢田亜希子)は、
パイロキネシス(念力放火能力)を使える家系に生まれた能力者。
怒りによる感情変化で物体を燃やしてしまうため、
子供の頃から誰とも人付き合いをせず、大人になりOLとして闇に隠れて生きている。
会社の同僚の多田一樹(伊藤英明)から好意を持たれ
やっと春が来たと思った矢先、
多田の妹・雪江(浜丘麻矢)が未成年の犯罪グループに拉致され殺されてしまう。
グループのリーダー・小暮昌樹(徳山秀典)は捕まるが、
未成年で有力者の父を持ち犯行を否認して釈放されたことに多田が怒り
復讐しようとするが淳子に止められる。
淳子は多田に自分の能力を打ち明け、小暮への復讐を手助けしようとするが失敗し、
会社も辞め多田の前から居なくなる。
そんな淳子の所に、精神支配の能力を持つ木戸浩一(吉沢悠)が接触・交流を図り、
対犯罪組織(獣みたいなやつらに制裁を加える謎の組織)
ガーディアンに引き入れようとするが……。

淳子の祖先はずっと辛い目に遭わされてきて、人を恨んだり憎んだりして、
その恨みや憎しみが強くなりすぎて火を点ける力
パイロキネシス)がついたんだ――とか。
パイロキネシスの作品っていうと、
『炎の少女チャーリー』を思い浮かべるんすが、
(観たかどうか憶えてないっす)
雪や冷却系の妖怪では雪女が有名っすが、
その反対の能力の妖怪って姥ヶ火とかかな、
昔の日本では清姫八百屋お七とかパイロキネシスを使ってそう。

ガーディアンの黒幕の長谷川警視庁刑事部部長(永島敏行)は、
「最初は理想を求めた。だが殺す人間も殺される人間も同じ虫けらだと気がついた」
とか言ってるけど、結局、実際に殺すより興奮するスナッフビデオを撮るために
小暮達を利用しているサイコパス

クロスファイア』は物語はオーソドックスだけど
人体や建物の炎焼や爆発など炎のエフェクトとか良く出来ていると思う。
『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』みたいに
警察の内部に主人公達のせいで弟や妹を亡くしてトラウマを持ってる人物がいる。
『スキャナー』の仙石和彦や『神の左手悪魔の右手』の山辺ソウも能力者だな。
倉田かおり(長澤まさみ)は、パイロキネシスサイコメトリー
念写能力などを併せ持つ便利な異能者なんすが、
能力を使い倒れたかおりを淳子が抱きかかえ助けを呼ぶ場面が
世界の中心で、愛をさけぶ』にオマージュされている。うそ

好きなもの目録 その64 大林宣彦の HOUSE ハウス

2014年10月9日と2021年7月8日に書いた記事と
2020年11月26日に書いた雑文を再構成して転載。
小林亜星さんがお亡くなりになる前の文章も混じっているので
わかり難いのでスミマセン。

南アフリカネルソン・マンデラ元大統領が死亡したという記憶を持つのに、
(当時)まだ存命していたことに混乱した人がけっこういて、
そんな事実と異なる記憶を不特定多数の人が共有している現象を
マンデラ効果(マンデラ・エフェクト)っていうらしいんすが、
私も数年くらい前かな……、
作曲家の小林亜星さんがラジオ出演していて驚いたんすよ、
十年以上前(何年前か記憶が定かではない)に
小林亜星さんの訃報の新聞記事を見た(読んだ)から……。
えっ! 存命だったの……と絶句しました。
確かに新聞記事を見た記憶があるんすよ……。
まぁ、新聞で見たのか、ネットにアップされた新聞記事の切り抜きを見たのか、
記憶が曖昧だし、思い込みや勘違いなど
自分に都合の良いように記憶を改竄しただけなのかもしれませんが。
あとそんな前じゃないけど(二、三年前くらいに)、
作家の志茂田景樹さんの訃報をラジオのニュースで聴いた憶えがあるんすよ……。
子供の頃に飲んだファンタのゴールデンアップルも無かったみたいだし……。
まぁ、パラレルワールドとかではなく、
他の似たような誰(何)かと勘違いしているだけか、
結局、自分が実際に経験したこと以外の情報って、
マスコミなんかの人伝なんで、そのマスコミとかが虚報を流しても
フェイクニュースも多いし)
個人では確かめようがないんで、真実は闇っす……。

小林亜星さんを偲んでってわけではなくて、
太陽を盗んだ男』を観直していて、
もっと池上季実子を見たいと思い久しぶりに
『HOUSE ハウス』を観直したんすが、やっぱとんでもない怪作でした。
こんな凄い日本のカルト美少女映画は他にないっす!
男はつらいよ』の寅さんと『トラック野郎』の桃さんのライバル二人が
映画会社の枠を超えてカメオ出演している驚き……。うそ
ファンタ(大場久美子)のゴールデンアップルとかの
マンデラ効果については語ってません。


標題:大林宣彦のハウス

分類:映画>邦画>ホラー / コメディ

■題名:HOUSE ハウス

監督:大林 宣彦

脚本:桂 千穂

音楽・出演:
小林 亜星
ミッキー 吉野
ゴダイゴ

撮影:阪本 善尚

出演:
池上 季実子
大場 久美子
松原 愛
神保 美喜
佐藤 美恵子
宮子 昌代
田中 エリ子
鰐淵 晴子
南田 洋子
三浦 友和
尾崎 紀世彦
檀 ふみ
桂 千穂
石上 三登志
笹沢 左保

発表年:1977年

製作国:日本

評価:S ★★★★★△

■内容・雑記:
<女子高生仲良し7人組>
オシャレ (池上 季実子):
洒落をしょっちゅう言うからではなく、
コンパクトで何処でも化粧をするおしゃれさんだから。

ファンタ (大場 久美子):
炭酸飲料のファンタが好きなのではなく、
なんでもファンタスティックと感激するからかな。

ガリ (松原 愛):
生姜を薄く切って甘酢漬けにしたものではなく、
ガリベンから。
メガネを外すと33の眼にはならないで美少女。

クンフー (神保 美喜):
カンフーの使い手。実写版春麗

マック (佐藤 美恵子):
ハンバーガーなんかのジャンクフード好きだからではなく、
なんでも食べてしまう食欲旺盛な胃袋(ストマック)から。

スウィート (宮子 昌代):
菓子や甘いデザートに目がないからではなくて、
なんか掃除好きの綺麗好き。

メロディー (田中 エリ子):
当然、アルル・フォルティシモ・メロディ4が由来なわけないです。
音楽、ピアノ好きだから。

オシャレは、父に再婚相手(鰐淵晴子)を紹介されショックを受ける。
「なに……この女、顔はバタ臭いし、いつもなんか変な微風に吹かれているし」
と思ったかどうかは、わからないけど。
そんな傷心を癒すため、亡き母の田舎、
母の姉おばちゃま(南田洋子)の屋敷に、仲良し7人組で遊びに行く。
楽しい夏休みになる筈であったが、しかし、そこで待ち受けていた、
おばちゃまのハウスとはっ!
ハウス加賀谷が入っていたハウスじゃないことだけは確かです。
次々と消えてゆく少女達。
そして最後に残ったオシャレは、早朝、鰐淵晴子と縁側で対決する!
みたいなストーリーかな。

ハリウッド映画なんかはSFXやCGで、
なんでもリアルに表現できる時代になったようなんですが、
『ハウス』とか観ると、リアルで自然な映像だから何?って感じになります。
書割、セット、チープな特撮……。でも面白い!
むしろ愛おしい。

以下ネタバレあり。
食いしん坊のマックが、一番最初に自分の生首をスイカに変えられ、
みんなに食べられるのが面白い。
イカ売りの小林亜星、実はピアノのある部屋の骸骨の標本って皮肉も。
食べたがりが食べられ、骸骨がもとはデブ。
スウィートは布団に身ぐるみはがされ人形に。
メロディーはピアノに食べられるんですが、残酷なようで笑っちゃいます。
ガリは、なぜか畳の部屋で裸水泳。
しかしなんといってもクンフー最高!
バカ強いうえに下着同然の格好でカンフー・アクション。
あと、おばちゃま役の南田洋子がいい味だしてます。
そのおばちゃまのフィアンセ役に三浦友和
尾崎紀世彦はキャラが濃いなぁ。なぜにバナナ人間?
ゴダイゴもチラッと出演。

映画の最初から、
オシャレとファンタの美少女同士のソフト・レズっぽい場面で釘付け。
イメージビデオみたいなんですが、良いなぁ。
池上季実子のことはよく知らなくて、
以前に『太陽を盗んだ男』を観たとき、美人で私の好みのタイプだなぁ。と、
大場久美子はコメットさん
──くらいの印象しか持ってなかったんですが、二人とも凄い美少女!
美少女が沢山出てくる映画、
『ピクニックatハンギングロック
闇のバイブル 聖少女の詩
みたいなの邦画にあるのかなぁ。と思ってたんですがコレがそれです。
女子高生って設定のわりに、出演者がちょっと年齢が高めの感じもしますが、
そのおかげでなんかヌード・シーンとかの健康的なお色気が満載。
男子って、美少女達が集団でいるだけで妄想できる生き物なんですよ。

映画館で私が観たことある大林宣彦監督作品は、
『転校生』と『時をかける少女』くらいかな。
私が中学生くらいの頃、邦画にまったく興味なかったんですが、
友人に邦画好きというかアイドル映画好きがいて、
そのつきあいで観たような。
テレビで手塚眞が怪演してる『ねらわれた学園』を観た感じでは、
(もうまったく記憶にないですが)
大林監督が名監督って言われているのが納得できなかったんですが、
『ハウス』を観たら納得しました。
凄いっすよ、こんな青春映画作れないっすよ、普通の監督には。

私が観たことがある大林宣彦監督作品で好きなのは、
金田一耕助の冒険』
(『ハウス』のギャグ(パロディ)的な要素や悪乗りを過剰にした感じ)
『転校生』『廃市』『青春デンデケデケデケ』『水の旅人 侍KIDS』
『この空の花 長岡花火物語』(「痛いな! この雨、痛いな!」)
『花筐/HANAGATAMI』などかな。


■題名:異人たちとの夏

監督:大林 宣彦

脚本:市川 森一

撮影:阪本 善尚

出演:
風間 杜夫
片岡 鶴太郎
秋吉 久美子
名取 裕子

発表年:1988年

製作国:日本

評価:B ★未確定
(A でも、どっちでもいいかな)

■感想:
ノスタルジックで、少し心温まるホラー。
『ハウス』もそうなんですが、
死んだ人の残留思念(怨念)が、その場(家や部屋)に留まり、
波長が合った人間に幽霊を見せるんですかね?

私はなんか秋吉久美子古手川祐子がごっちゃになることがある。