サイグレアニマン

サイケ、プログレ、アニメ、漫画、映画などの覚書

気になるもの目録 森義隆の聖の青春

私はあまりテレビを観ないんすが、
毎週欠かさず視聴している番組が一つだけあるんすよ。
それは『NHK杯テレビ囲碁トーナメント』なんすが、
稲葉禄子さんが司会をしていた2000年頃から観始めて、
放送時間変更や私用などで年に一、二回ほど観逃す以外は
20年以上ほとんど観てます。
別に囲碁が好きで(興味があって)
NHK杯テレビ囲碁トーナメント』を観始めたわけではないっす。
そう、もちろん『ヒカルの碁』の影響……でもないっす。
2000年前後に『ヒカルの碁』は話題になっていましたが、
私はまだ本格的に読んでいなくて、囲碁の漫画があるな。
っていう頭の片隅にあるくらいの状態。
当時、日曜日の昼間に観たいテレビ番組が無くて、
たまたまNHK教育囲碁をやっているのを観たのがきっかけ。
(※以下、面倒臭いので2008年11月16日に書いた文章からの抜粋)
で、なんとはなしに囲碁の対局を観ても
ルールがわからないからチンプンカンプンで……。
なんかその時、囲碁を覚えたいなと漠然と思ったみたいで、
翌週から12時から始まる囲碁講座の方から
ちゃんと観ることにしたんですよ。
そして2、3週と観ていたら囲碁用語、
コスミとか桂馬オオゲイマ、ヒラキとかハサミツケとかコミとか、
だんだんわかってきたんですよ。
そんでルールや
初手は黒がだいたい右上に打つ(天元に打つこともある)とか、
そんな初歩的なことがわかってきたんですよ突然に。
そーすると盤面でいったいなにが行われているかがわかり
途轍もなく凄い戦いが行われているってわかり面白くなりはじめて……。
後で思い出したんですが、私が中学の時、
学校の授業内で自由に好きなクラブをやる時間があって、
(放課後にやる部活とは違う)
それで囲碁を選んでいたんですよね。
必修だからしょうがなく、仲の良い友達が囲碁を選んだから、
それに付き合う形で、三ヶ月位やったんじゃないかな。
だから初歩的なルールは知っていたはずなんですよ。
……まったく忘れていましたが。

そんな感じで囲碁は好きなんすが、
将棋には興味がまったく無かったんすよ。
将棋のルールはわかりますが、
子供の頃、父が将棋好きで少し相手したんすけど全然敵わず、
中学の時の同級生にちょっとだけ将棋強いやつがいて、
そいつにボコスコに負かされてから
将棋の対局をやりたいとも観たいとも思いませんでした。

それで囲碁が好きなんで、囲碁を題材にした
小説や漫画や映画やドラマやアニメに興味があるんすが、
漫画やアニメは『ヒカルの碁』っていう名作があるんすが、
映画やドラマだと近年は将棋を題材にした作品はけっこうあるのに、
囲碁はあまり無いんすよ……。
なもんで同じ棋士ってことで
将棋のことはよくわからないけど、将棋を題材にした映画やドラマはよく観るっす。
そんな感じで将棋の映画やドラマやアニメを観て漫画を読むけど
将棋自体には関心がなかったんすが、
藤井聡太五冠の活躍でなんか凄く将棋が盛り上がっているのを見て、
囲碁好きとしては羨ましくて将棋が気になりだしたんすよ。
(丁度、アルファ碁の登場で囲碁界がちょっと下り坂な感じもリンクしたかも)
なもんで浮気して、去年初めて、
NHK杯テレビ将棋トーナメント』を観たっす……。
深浦康市九段 VS 藤井聡太(当時)三冠」
深浦康市九段 VS 広瀬章人八段」
佐藤康光九段 VS 深浦康市九段」
準決勝「松尾歩八段 VS 深浦康市九段」
準決勝「豊島将之九段 VS 羽生善治九段」
決勝「松尾歩八段 VS 豊島将之九段」
――と藤井聡太五冠に勝った深浦九段の対局を中心に観たんすが、
今年度も藤井聡太五冠や準々決勝以上の対局を観ようかなと思ってます。
番組構成っていうか持ち時間とか囲碁とけっこう違っていて
なんか変な気分もしますが……。
囲碁と違って将棋は、一手で勝敗が決するというか、
負けたら死……って感じ。
囲碁棋士は棋力が衰えても老齢になっても棋士を続けられる印象なんすが、
将棋棋士は棋力が衰えたら引退しろ……みたいな圧力を感じる。
囲碁は初段でプロで女流枠もあるけど、
将棋は奨励会三段リーグを突破しなきゃプロになれない。(例外はあるけど)
とか囲碁より厳しそう。(囲碁も厳しいとは思いますが)

と、将棋に関する長い前置きが終わって、数年前に
『聖の青春 - 森 義隆』
3月のライオン 前編・後編 - 大友 啓史』
泣き虫しょったんの奇跡 - 豊田 利晃』
を観たんすが、
『聖の青春』が面白かった印象があったんでまた観返したのでメモ。


標題:(保留)

分類:映画>邦画

■題名:聖の青春

監督:森 義隆

脚本:向井 康介

音楽:半野 喜弘

出演:
松山 ケンイチ
東出 昌大
リリー・フランキー
染谷 将太
安田 顕
柄本 時生
野間口 徹
筒井 道隆
竹下 景子
北見 敏之
中本 賢 (アパッチ けん)
野添 義弘
鶴見 辰吾
新木 優子

発表年:2016年

製作国:日本

評価:C ★★★

■雑記:

<登場人物>
村山 聖 (松山 ケンイチ):将棋棋士
享年29歳
通算成績356勝201敗うち不戦敗12局
羽生善治戦6勝8敗
死後、九段を追贈される。
牛丼なら吉野家、シュークリームならミニヨン、お好み焼きならみっちゃん、カツ丼なら徳川。
将棋年鑑アンケート
①身長:? 体重:? 血液型:O
②趣味は? 音楽、読書
座右の銘は? 負けるが勝ち
④最も好きな音楽の曲名は? ボストン、山下達郎、など
⑤おすすめの食べ物は? 酢の物
⑥最近立腹したことは? なし
⑦最近嬉しかったことは? なし
⑧好感の持てる異性のタイプは? 性格の良い人
⑨コンピュータがプロ棋士を負かす日は? 来るとしたらいつ? 来ない
⑩神様が一つだけ願いをかなえてくれると言ったら? 神様除去

羽生 善治 (東出 昌大):将棋棋士。聖がライバル視している棋界の頂点。
聖に負けて死にたいほど悔しい。負けたくない。それが全て。
っていう将棋に関して負けず嫌い。

森 信雄 (リリー・フランキー):聖の師匠。
リリー・フランキーなんで、白石和彌監督の『凶悪』『凪待ち』などのイメージから、
『この恋はツミなのか!?』の結城主任みたいに優しさの裏があるのかと思ったら
本当に凄く優しい師匠。

江川 貢 (染谷 将太):聖の弟弟子。年齢制限により奨励会を退会。
その後、『ハチワンダイバー』みたいに真剣師になったり、
泣き虫しょったんの奇跡』や『リボーンの棋士』みたいに
アルバイト生活をしながらアマチュアの大会で優勝しプロ編入試験を受けたり、
『盤上のアルファ ~約束の将棋~』みたいに割愛、
『AWAKE』みたいにコンピュータ将棋ソフト開発者になったりはせず、
将棋雑誌編集の手伝いになる。
ハチワンダイバー』みたいに奨励会を退会する時に
師匠から退会駒を送られたのかな?
初代菊水月作錦旗島黄楊根杢盛り上げ駒とかを……
それは『盤上の向日葵』っす。

橋口 (筒井 道隆):
聖の東京での世話人で将棋連盟の職員・将棋雑誌編集長。
モデルは原作者の大崎善生
髭とか喋り方とか役者は誰だろう?
と思ったら筒井道隆で驚く。
同じ様な役や演技しか出来ないのかと思ってたので……失礼しました。


フィクションなんだろうけど、
羽生(当時?)四冠と村山(当時?)八段の会話で、
羽生さんの見ている海(将棋の読み?)はみんなと違って、
その海に深く潜り過ぎて、そのうち戻ってこれなくなるんじゃないか?
村山さんとなら一緒に行けるかもしれない。
そこはどんな景色なんでしょうね。いつか一緒に行きましょう、そこまで。
――とか、盤面に潜るハチワンダイバーみたいなことを言ってるんすが、
どんな景色なのかは……向日葵が一面に咲き誇ってると思う。うそ
羽生四冠と村山八段の見る海(将棋)の深さより、
藤井聡太五冠がもっと深い海の景色を見てるんだろうなぁ。
コンピュータがプロ棋士を負かす日は来ない――と書いていたけど、
将棋も囲碁も人間がAI(人工知能)に勝てなくなりました……。
AIにより、定石・定跡などが変わり
棋士も昔に比べて強くなったと思うんすが、
昔の方が個性的でぶっ飛んだ棋士がいて面白かったかな。
今の若い才能のある棋士はみんな真面目。

松山ケンイチ東出昌大柄本時生
『BLUE/ブルー - 吉田 恵輔』でも共演しているけど、
『聖の青春』の松山ケンイチは役作りで太ってる。
東出昌大は羽生さん(肩書きは時代で変わるので敬称不明)を完コピ。
聖は少女漫画好きで『イタズラなKiss』とかを古本屋で買ってるんすが、
実際はどーかわからないけど、金はあると思うんで新刊で買わないのかな?
聖がよく行く古本屋の店員が新木優子だから通ってると思う。

タイトル保持者が所属本部以外(東京本部から関西本部)に
あんなに対局に出向くもんなのか疑問。
昔の私は、社長や政治家に秘書や警備員がつくように、
囲碁・将棋のタイトル保持者(ましてや国民栄誉賞受賞者)には
常時、弟子や連盟職員や警備員などが補佐としてついているもんだと思ってました。
私からすると偉大な漫画家の先生とかプロ棋士とか
一人で何処にでも出かけるんすが身の安全を守るというか
トラブルに巻き込まれないか心配になっちゃいます。