サイグレアニマン

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気になるもの目録 1960年代の怪談映画 怪談残酷物語

東映時代劇YouTubeで「フジテレビ時代劇スペシャル 傑作怪談シリーズ4」
『大奥悪霊の館』を牧口雄二監督だったんで視聴したっす。
由美かおるが主演なんすが、前半はなんかつまらないなぁ……と集中出来なかったんすが、
途中から白石加代子の怪演全開で独壇場になってから面白くて、
白石加代子の台詞回し所作、何より顔が怖くて凄いっす!
前から映画の大奥の描写とか見て、御添寝役って欲求不満にならないのかなと思うっす。

夏なんで日本の怪談映画特集みたいなのをやりたいんすが、
一年半くらい前に、1960年代の
『怪談 - 小林 正樹』『四谷怪談 - 豊田 四郎』とかの芸術性が高い怪談映画じゃない、
B級だけど私が面白いと思う1960年代後半の怪談映画特集をやろうと少しだけ準備したんすよ。
『怪談残酷物語 - 長谷 和夫』
『怪談おとし穴 - 島 耕二』
『怪談蛇女 - 中川 信夫』
『牡丹燈籠 - 山本 薩夫』
『怪談雪女郎 - 田中 徳三』『秘録怪猫伝 - 田中 徳三』
四谷怪談 お岩の亡霊 - 森 一生』
『怪談累が渕 - 安田 公義』
などを取り上げようかなと構想したんすが、
何年も前に観て記憶に無い作品や観てない作品とかあって
ペンディングになってたんすが、
どーせこのままやらないと思うんで、
メモしていた『怪談残酷物語』だけを目録に。


標題:1960年代の怪談映画

分類:映画>邦画>ホラー / 時代劇

■題名:怪談残酷物語

監督:長谷 和夫

原作:柴田 錬三郎

脚本:成沢 昌茂

音楽:鏑木 創

撮影:丸山 恵司

出演:
金子 信雄
戸浦 六宏
花柳 幻舟
春川 ますみ
田村 正和
賀川 雪絵
北村 英三
明石 潮
田村 奈巳
川口 小枝
川津 祐介
桜井 浩子

発表年:1968年

製作国:日本

評価:C ★★○

■内容・雑記:
旗本の深谷新左衛門(戸浦六宏)は、
病弱な妻とよ(花柳幻舟)を借金のカタに
鍼医の安川宗順(金子信雄)に抱かせる。
それを覗き見た長男の新一郎(田村正和)はトラウマを負う。
酔った新左衛門は気に食わないので宗順を斬り殺し金を奪い、
新一郎に手伝わさせて累ヶ淵?に投げ込む。
数年後、深谷家に新左衛門が他の女に生ませた次男の新三と
女中から妾になったおくま(春川ますみ)が住み込む。
真面目な新一郎がおくまに逆レイプされショックから出奔し、
アル中の新左衛門は宗順の亡霊の幻影を見て狂い妻を殺し自分も死ぬ。
新左衛門の子を孕んでいたおくまは新三を置き去りにして逃げる。
また数年後、女に対するトラウマからグレて
強盗や土蔵破りをするまでに落魄れた新一郎が取り潰しになった深谷家の墓前に参いると、
質屋の下総屋惣兵衛(北村英三)と女中のはな(賀川雪絵)が通りかかる。
狂言自殺で惣兵衛に取り入った新一郎は下総屋の末の娘の婿に向かい入れられる。
娘は幼女なんでまだ手が出せず、
自分に気があるはなと店の者が出払っている最中に乳繰り合い、
はなの父が鍼医で鍼が打てるってんでやってもらって
イチャイチャしてたら、仕掛人・安川宗順って感じの祟りなのか
はなの首に鍼が刺さり死んでしまう。
状況から言い訳は無理なんで新一郎は店の金を盗んで逃げる。
その後、新一郎は若い頃に剣術を教えてもらった
黒坂一斉(明石潮)に取り入り道場の後継となり、
一斉の養女たえ(田村奈巳)と懇ろになるが、
二人が一斉を蔑ろにしているのがバレ、たえは一斉に斬られ、一斉は新一郎に斬られる。
そこに辻斬りで新一郎を追っていた岡っ引きが押し寄せとうとう捕まる。
またまた数年後、大工の棟梁に拾われ成長した新三(川津祐介)は、
蕎麦屋で働くお久(桜井浩子)と好い仲になっていた。
浄瑠璃の師匠・豊須賀(川口小枝)の家の仕事を終え帰ろうとする新三を
男旱の師匠が強引に誘う。
師匠の貯め込んだ金を掠め取りお久と一緒に暮らそうと目論んでいた新三は豊須賀と嫌々寝るが、
そこにお久が乗り込んできて豊須賀と掴み合いの大喧嘩。
髪を毟り取られた豊須賀は無残な化け物のような顔になり、
新三は金の隠し場所を見つけるため仕方なく師匠と同居する。
火鉢の灰の中に大金を隠しているのを突き止めた新三が
盗んで逃げようとしたところを豊須賀に見つかり殺してしまう。
金を手に入れた新三は、
業突く張りの母おくまから逃げて来たお久と落ち合い、
二人でこれからのことを語っていると、そこに牢破りをしたがまた捕まって
これから獄門になる新一郎が引き回されて通りかかる。

深谷新左衛門が妻とよを安川宗順と関係させて、
長男の新一郎と宗順の次女はなが関係して、
次男の新三と宗順の長女・豊須賀が関係して、
新左衛門とおくまの間の子がお久なんで、
新三は自分の義妹と関係していたっていうドロドロの人間関係。

松竹映画なのに裸が出てきてエロいし、
出演者も松竹系じゃない人が多い感じがするんで異色作なのかも。
独白っていうか心の中の声が聞こえる演出で
本音がわかるようになってる。
新一郎役の田村正和が、
おくま役の春川ますみとの初体験がよっぽどショックだったのか
真面目な美少年からやさぐれた悪党に変貌するんで
悪役の田村正和が見れるのが珍しいかも。
豊須賀役の川口小枝は、
大島渚監督の『白昼の通り魔』では篠崎シノ役をやっていて、
その時は素人っぽかったんすが
『怪談残酷物語』では普通の演技かな。
『白日夢』『黒い雪』などを監督した武智鉄二の一人娘らしいっす。

 

分類:映画>邦画>ホラー

■題名:怪談おとし穴

監督:島 耕二

脚本:舟橋 和郎

音楽:大森 盛太郎

撮影:小原 譲治

出演:保留

発表年:1968年

製作国:日本

評価:保留

■内容・雑記:保留