「これは、私たちの未来の物語――」
ヒトを怪物にしてしまうデモンウイルスが蔓延る世界を描く近未来オムニバス
『AIの遺電子』――じゃなくて『バイオ・ハンター』。
(テレビアニメ『AIの遺電子』に、
佐藤雄三、川尻善昭、箕輪豊が関わっているみたいなんでパロってみました)
標題:佐藤雄三のバイオ・ハンター
分類:アニメ>OVA
■題名:バイオ・ハンター
監督:佐藤 雄三
監修・脚本・原画:川尻 善昭
原画:
田崎 聡 (※作画監督補佐)
箕輪 豊
小池 健
寺岡 賢司
長濵 博史
高橋 しんや
入江 泰浩
鈴木 典光
他
音楽:天野 正道
声優:
関 俊彦
井上 和彦
皆口 裕子
石田 太郎
大塚 周夫
大友 龍三郎
他
発表年:1995年
製作国:日本
評価:C ★★☆
■内容・雑記:
原作は細野不二彦の漫画『バイオ・ハンター』。
私は漫画を読んだことあったと思うんですが(単行本も持っていたかも)
30年くらい前のことなので内容をまったく憶えていない。
キャラクターデザインが『TEXHNOLYZE』なんかの浜崎博嗣で、
監修・脚本が川尻善昭なんで、細野不二彦作品ぽいのは設定だけで、
パッと見は『妖獣都市』や『魔界都市〈新宿〉』なんかの川尻監督作品や、
アニメ『THE八犬伝』みたいな手触り。
今からみると原画マンが豪華で、
関わってないのになんか梅津泰臣っぽい作画なんすよ。
デモンウイルスが原因の遺伝子変異で生まれてくる
人面瘡とか死人憑きなんかの化物を、
それを研究し裏稼業として化物退治をしている大学の教授・駒田と越ヶ谷の二人。
残虐な連続女性殺人事件と次期総理と目される大物政治家・多部正十郎を結ぶ線とは?
主人公の駒田がピンチになると変身するんですよ、
目には目を、バケモンにはバケモンをぶつけんだよ! みたいに、
デーモンをやっつけるにはデビルマンになるしかないって感じに。
(駒田と越ヶ谷の関係が不動明と飛鳥了っぽいかも)
しかし……その変身した姿がキモイ。とても正義のヒーローとは思えないっす。
水木しげるの描く妖怪ボヤンみたいな、
インドネシア、バリ島とかのガルーダのお面やバロンのお面みたいな顔した怪物。
助けられても、素直に感謝できない醜悪な姿なんですよ。
結構な美青年、優男がドルゲ妖怪みたいになるんで
好意を抱いていたヒロインの村上さやか(皆口裕子)が退くほど。
「はやく人間になりた~いっ!」と一人静かに去ってゆく駒田であった。
よくある話っすが、
多部正十郎の秘密を知る易者・村上卜堂を探すため、
孫娘のさやかを捕らえようとする所を偶然駒田が助けるんすが、
『未来少年コナン』のラオ博士の居場所を突き止めるため
孫娘のラナを拉致しようとするのをコナンが助ける。
山道でのカーチェイスや車の転落とか、
『ルパン三世 カリオストロの城』。
もののけが女の子を助けるのが、
アニメじゃない絵本版『もののけ姫』。
ってのを少し連想した宮崎駿脳の私です。
千切れた手が動き回るのが、
『ゲゲゲの鬼太郎』や『アダムス・ファミリー』のハンドなんかを思い出す。
この当時の大人向けのOVAらしく、ちょっとエロイです。
(当時なぜかアニメ表現で流行った触手がヒロインの口内に侵入とか)
近頃の萌え系のHなアニメとか、水着や下着、裸とか出てきても
なんも感じない私ですが(すんません、ウソです)
このアニメのセクシャル&バイオレンスは、No.1っす。
シチュエーションが良いっす。
佐藤監督はアニメ『逆境無頼カイジ』とかが有名かな。